
4 1on1ミーティングを効果的に行う6つのポイント
ここまで、1on1ミーティングの進め方を具体的に解説していました。
では最後に、ミーティングをより効果的にするためのポイントを6つ挙げておきましょう。
4-1 30分〜1時間ずつ/毎週〜毎月で実施する
1on1ミーティングは、短い周期で頻繁に繰り返すことが重要です。
ミーティングのPDCAサイクルを回し続ける中で、部下が自立していくからです。
できれば毎週1回、30分ずつ行えるのが理想です。
が、最初のうちは難しいでしょう。
部下が考えたアクションプランを1週間以内に実行して、翌週のミーティングで振り返るのはハードルが高いからです。
そこで最初は、月に1回30分程度から始めてみるのがオススメです。
慣れてきたら隔週1回、さらに毎週1回とスパンを詰めていくといいでしょう。
4-2 7割以上は部下に話をさせる
1on1ミーティングの主役は部下です。
主に部下に話をさせて、上司は聞き役に徹する必要があります。
目安としては、部下の話が7割、上司が質問したり促したりする言葉は3割程度に抑えてください。
4-3 途中で話をさえぎらず「傾聴」する
ミーティング中の上司の態度は、ひたすら部下の話に耳を傾ける「傾聴」を心がけましょう。
傾聴はただ話を耳で聞くだけでなく、相手を受け入れる「受容」と、相手の話に対する「共感」をともないます。
その前提として、「上司」として上から「指導しよう」という意識ではなく、部下の立場に立って、部下の気持ちに寄り添うという気持ちで臨んでください。
また、話を途中でさえぎってはいけません。
部下の考えを深く知ることができなくなってしまいます。
話したいことをすべて話し切るまで、適切な相槌や促しを挟みながら耳を傾けることが大切です。
4-4 上司がアドバイスするより部下自身に考えさせる
傾聴していると、「それはこうすれば簡単に解決するのに」とか「その方法よりこちらの方が成果が上がるはず」など、上司ならではの知見で意見したくなることも多いはずです。
が、そこで簡単に解決法を提示したり、一足飛びに結論を出したりしてはいけません。
そうすると部下は自分で考えることができず、上司の指示を聞くだけになってしまいます。
1on1の目的は、部下に自主的に考えさせることですので、くれぐれもアドバイスの押し付けは避けてください。
4-5 部下の考えや行動に対して上司は一方的に評価を下さない
また、部下の考えや行動計画に対しても、「その考えは間違っている」「そのやり方はよくない」と、良し悪しで判断したくなるものです。
そんなときも、ミーティング中に評価を下したり批判することはNGです。
話がそこで終わってしまって、部下の自立的な行動につながらないからです。
4-6 結論やアクションプランは部下が出せるよう促す
ミーティングの最後は、部下の考えをまとめて具体的なアクションプランを立てる必要があります。
このときも、上司はあくまでサポート役に徹して、実際の結論は部下が下すように導きましょう。
「◯◯をしてはどうだろう?」と提案や指示をするのではなく、「どうしたらいいと思う?」「それをするとどうなるだろう?」という問いかけを繰り返すことで、部下が自分なりの結論を導き出すよう誘導するのが上司の役目です。
とにかく1on1ミーティングで大切なのは、「部下が主役となって、自主的・自発的・自立的に考え行動すること」だと覚えておいてください。
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5 まとめ
いかがでしたか?
1on1ミーティングの効果的な進め方について、よく理解してもらえたかと思います。
では最後に、記事の要点を振り返ってみましょう。
◎1on1ミーティングは「部下が何をすべきか」をゴールに進める
◎効果が上がる1on1ミーティングの進め方は、
<事前準備>
1)目的意識を共有する
2)テーマを用意する
3)進め方・質問内容を考えておく
<ミーティング当日>
4)部下の現在の気分や体調を確認する
5)前回の振り返りと今回のテーマを確認する
6)部下が話したいことを聞き出す
7)部下自身に内省・考察させる
8)上司からフィードバックする
9)今後のアクションプランを考える
10)今回のまとめと確認をする
<事後処理>
11)記録を残す
◎1on1ミーティングを効果的に行う6つのポイントは、
・30分〜1時間ずつ/毎週〜毎月で実施する
・7割以上は部下に話をさせる
・途中で話をさえぎらず「傾聴」する
・上司がアドバイスするより部下自身に考えさせる
・部下の考えや行動に対して上司は一方的に評価を下さない
・結論やアクションプランは部下が出せるよう促す
これにしたがって、あなたが効果的な1on1ミーティングを行えるようになることを祈っています!