行動指針とは?企業理念・行動理念との違いと作り方&定着方法

3.行動指針の作り方

本章では行動指針の作り方の説明をします。

作り方はコンサルタントや企業によってやり方も様々で、これといった決まりはありせんが、多くの場合は企業理念に合わせたものを作ります。人事部と役員が相談しながら進めるケースと、行動指針作成チームを作ってプロジェクトとして進めるケースがあります。

今回は、行動指針が作られる骨子の部分を説明します。

①仕事を通じて実現したいことを書き出す

行動指針を決める場合は、企業が何を実現したいのかを先に決めておく必要があります。その際、

  • 実現したいものは具体的に設定する
  • 実現するものは、形がないものでもよい

上記2つのポイントに注意をして設定します。例えば、企業とその社員である自分たちがその行動を通じて、

  • お客様にどうなってほしいのか

 例>お客様に自宅のように寛いで欲しい

  • 自分たちは何が与えることができ

 例>お客様に居心地の良い場所と最高のサービスを提供する

  • お客様の反応から自分たちが得られるものは何なのか

 例>お客様の笑顔、ありがとうという言葉

 得られるものやりがい、満足感、達成感、幸福

などを具体的にリストにしていきます。

②仕事でも「これだけはしたくない」ことも書き出す

①とは逆ですが、企業としてこれだけはやりたくない、ということもリストにしておきましょう。例えば

  • 悪事を働いてまで稼ぎたくない
  • ブラック企業として従業員から搾取することだけは避けたい
  • 家庭を犠牲してまで働く意味はない

など、いくらお金の為とはいえ、こんなことしなくても良いだろうと自分たちが思うことも書きましょう。

その結果、人や他の企業に迷惑をかけない会社になり、トラブルが起きにくい企業風土にすることができます。

③創業者がいる場合は、創業理念も入れる

歴史の長い会社の場合、時代に合わせて企業内の色々なものが変遷してます。

しかし、創業当時の考えは、その企業が「生まれた理由」ですので、必ず盛り込みましょう。もし、創業者や創業者一族がいるのであれば、ぜひ、直接取材をして

  • どのような経緯で創業が起きたのか
  • その時に起きた大きな出来事や事件など
  • その時の社会背景
  • 創業者の決断
  • 創業者のした行動すべて
  • 周りの人の反応すべて

など、つぶさにお話を聞いておきましょう。

④ までの内容を精査する

今までで出た行動リストの中で意味が同じもの、行動が同じものはグループ化します。

ポストイットなどに書き出して、移動させながら仕分けるとわかりやすいでしょう。たいていは

  1. 行動
  2. 考え方
  3. 存在意義

3種類に分けられます。

無理に3つにしなくても、自社にとって大切だと思える行動や概念があれば大切に残しておきますが、多くても5項目くらいまでにしましょう。

行動指針は行動する際にパッと頭に思い浮かべるタイプのものですから、あまり多いと、行動する人が覚えきれなくなるからです。

もうこれ以上スリム化できないというところまで仕分けをしたら、それを再度、リストにします。

⑤行動指針となる言葉にする

④でできたリストを行動指針としての言葉に変えていきます。理想は、1行に収まっていると良いです。

【例】リストにある言葉:

  • 「お客様のことを第一に考えて、満足のいく笑顔がほしい」
  • 「お客様が来てよかった!と思ってくれる仕事がしたい」
  • 「また来ます、と言われたのが本当に嬉しかった、頑張ろうと思いました」

→行動指針としての言葉に変えていく

  • 顧客満足第一主義
  • ゲストファースト・For the Customer  
  • お客様の笑顔のために

などのシンプルな言葉に置き換えます。

決まりはありませんので、ぴったりとくるなと思う言葉を選んでいきます。

⑥行動を書く

⑤で決めた言葉の下に、2行から3行程度の言葉で、方針に沿ってする行動を書きます。

【例】

  • 顧客満足第一主義

私たちは、お客様が心から満足していただけるような仕事をし、お客様の笑顔と幸福のために努力をします。

どのような状況でもお客様の要望を第一に考えて行動します。

    このようにして、企業や自分たちの仕事内容から出て来た行動・考え方・フィロソフィーをまとめて、短く・わかりやすく再編したものが行動指針になります。

    一通り作り終えたら、役員クラスと、まったくこのプロジェクトにタッチしていない自社の人間に読んでもらい、違和感がないかを確認してもらいましょう。

    OKが出る基準は、新卒の社員が読んでも行動できるかどうか、です。

    出来上がった行動指針を社内に浸透させる方法については、次章で説明します。

    行動指針に沿った行動を手軽に称賛し合える「Unipos(ユニポス)」の詳細はこちら

    次ページ「行動指針を浸透させる方法」

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