クレドの導入について成功事例と例文から学ぼう!

3.クレドの成功事例「リッツ・カールトン」

クレドを成功させた企業としてよく名が上がるのが「リッツ・カールトン」です。

ゴールド・スタンダードというクレドを企業理念を設定し、全従業員が徹底して実践しています。ゴールド・スタンダードの中には、クレドとモットー、サービスの3ステップを掲げ、広くそして詳細に目指す姿を提示しています。

クレドは、「お客様に心のこもったおもてなしと快適さを提供」「洗練されたくつろぎのある最高のパーソナル・サービスの施設を提供」「お客様が言葉にしない願望やニーズを先読みしてこたえるサービスの心」の3つです。

クレドを浸透させるための仕掛け

これらのクレドを従業員に浸透させるため、リッツ・カールトンにはいくつかの仕掛けがあります。

まずは、従業員の頭の中に入るよう、入社後のオリエンテーションで必ずクレドを含むゴールド・スタンダードの中身を徹底的に説明し、従業員に求めることを明確にすることです。

従業員はひとりひとりが胸元にゴールド・スタンダードが印刷されたカードを持っており、行動に迷ったらいつでも見返せるようにしています。

また、シフト開始時には毎回ゴールド・スタンダードの読み合わせを行っているのです。このようにインプットを徹底することで、深く浸透することを目指しています。

クレドを行動化させるための仕掛け

さらに、ゴールド・スタンダードを行動に移すための仕掛けも徹底しています。

お客様のためになると従業員が判断したら、決済をせずに2000ドルを使用しても構いません。お客様に感動体験を与えることで、繰り返しリッツ・カールトンを利用してもらえるのであれば、2000ドルは安いという考えです。

さらに、ミーティング時にはマネージャーが従業員からヒアリングした素晴らしい行動をその場で誉める取り組みを行ったり、素晴らしい行動を起こした従業員に50ドルが振り込まれたりします。

ゴールド・スタンダードについて議論してフィードバックする場も保証されているため、与えられたものではなく自分たちで改善し作り上げていくものだという意識を従業員にもたせているのも、効果的な工夫といえるでしょう。

つまり、クレドの活用によって社員のモチベーションを上げながら、リッツ・カールトン全体の価値を高めることに成功しているのです。

4.クレドの成功事例「ジョンソン・エンド・ジョンソン」

ジョンソン・エンド・ジョンソンのクレドは「Our Credo」と呼ばれ、日本では「我が信条」として従業員に周知されています。

ジョンソン・エンド・ジョンソンのクレドとは?

「Our Credo」は「社員」「顧客」「地域社会」「株主」の4つに対して果たすべき責任が記載されています。

この4つの責任遂行を、企業の利益追求よりも優先するといった点に世界が注目しました。

「Our Credo」が生まれたのは、1943年にさかのぼります。1935年に起こった大恐慌により、企業として地域社会への貢献が必要だと当時のCEOが考えたことがきっかけでした。

以来70年以上にわたって従業員の行動基準として引き継がれてきました。しかし、1943年当時のクレドをずっと同じように引き継いできたわけではありません。時代の変化に沿ってクレドもまた変化してきたのです。

現在は4つに対して全ての責任を等しく全うすることが大切という方針ですが、過去には優劣がつけられていたこともありました。

経営陣が中心となって議論を繰り返し、現在のクレドについて検討をします。その結果、少しずつ変化し経営戦略の基盤として役立ってきました。

クレドを基盤にした対応として、1982年に起こった異物混入事件が挙げられます。

当時、ジョンソン・エンド・ジョンソンの頭痛薬に毒物が混入しており、7名の死者が出るという事件がありました。

どの時点で混入されたかわからなかったのですが、責任逃れをすることなく、アメリカ全土からその頭痛薬を自主回収しました。

回収に伴い、メディアも活用して徹底的な情報公開を行ったこともあり、回収費用は推定1億ドルにもなったのです。さらに、遺物混入が不可能な特殊な形状のパッケージを開発し、業界のスタンダードにもなりました。

このような対応をとったことで、当初は厳しく批判していたメディアが費用をかけてでも正しいことを行ったと評価し、世界中で取り上げられたのです。

常に立ち返るためのよりどころがあるというのは、企業としての強みといえるでしょう。

クレドを浸透させるための工夫

ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、クレドを従業員に浸透させるためさまざまな取り組みが行われています。

例えば、入社時にはクレドに関するオリエンテーションが行われます。じっくり読み込み、クレドを実践する大切さについて実感できる場であり、従業員のどのような行動に反映できるのかを学ぶ場です。

さらに、会社で配布される手帳にクレドが大きく記載されていたり、オフィスのフロアや会議スペースにも貼りだされています。

入社時だけではなく、年次別の研修やグループ、チーム、部門ごとにも定期的もしくは自発的なクレドのワークショップが行われているのも、クレドが浸透している要因のひとつです。

会社が作って与えられたものではなく、自分事にするための取り組みといえます。

ワークショップを行うことで、企業全体として目指す姿だけでなく、個人としてどうあるべきかが見えてくるのです。

クレドを行動化するための工夫

社内では、クレドを実行できているか、クレドについてどう考えているかについて、調査が行われています。

そうすることで、組織ごとの意識の高さが明確になるのです。

例えば、評価項目のひとつに「リーダーがクレドに即した行動をとれているか」というものがあります。成果を上げればよいというわけではなく、リーダーがとるべき行動がクレドによってはっきりしているため、リーダーとしての責任と成果の両方が求められるのです。

このようにクレドを徹底することで、ジョンソン・エンド・ジョンソンは76期にもわたって増収を続けています。

5.クレドの成功事例「楽天」

楽天のクレドは「成功のコンセプト」として設定されています。簡潔に書かれているため、従業員は行動に落としやすくなっています。

楽天のクレドとは?

楽天のクレドは「常に改善、常に前進」「Professionalismの徹底」「仮説→実行→検証→仕組化」「顧客満足の最大化」「スピード!!スピード!!スピード!!」の5つです。

シンプルで覚えやすく、理解しやすいのが特徴といえます。

従業員一人ひとりがプロフェッショナルの一員として自覚をもって業務にあたるために、クレドを活用しています。

さらに、顧客満足度の最大化を意識し、業務を遂行することもクレドの活用により期待されています。

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