フィードバックには2つの効果がある!効果を最大化する方法を全解説

3.応用編!論文で実証されている「効果絶大なフィードバック方法」4つ

どれも、部下のモチベーションUPやパフォーマンス向上に役立つ方法ばかりです。
ポイントは以下の4つです。

フィードバックは高頻度で行う
まずは自己フィードバックを行わせる
メンバー同士でフィードバックさせる
プロセスフィードバックを行う

一つひとつ、詳しく説明していきますね。

3-1.フィードバックは高頻度に行う

第一に、フィードバックは、気づいたタイミングでこまめに行うようにしてください。

兵庫教育大学大学院の増岡都萌氏らの論文によると、フィードバックの回数が多ければ多いほど、自分で学習しようという「自主的学習態度」が向上していくことが明らかにされています。

つまり「高頻度にフィードバックすること」がモチベーションUPの決め手になるということです。

例えるならば、半期に1回の評価面談だけよりも、常日頃から、気づいたタイミングでこまめにフィードバックを行うのが大切だということです。

部下には積極的にフィードバックしていきましょう。

参考:学習成果のフィードバックによる学習意欲の向上

3-2.まずは「自己フィードバック」を行わせる

あなたがフィードバックを行う前に、「まずは部下自身でフィードバックさせる」という流れを基本にしてください。

名古屋大学の石田勢津子氏の論文では、内省的な「自己フィードバック」を行わせたうえで、指導者からの「客観的なフィードバック」を行った方が「学習意欲が向上する」ことが明らかになりました。

同じような研究結果は、政策研究大学院大学の研究論文でも報告されています。

自己フィードバックを行うことで「自分を客観的に分析する力」や「聞き手の立場に立って評価する力」が向上するほか、「学習意欲の向上(=モチベーションの向上)」にも結び付くことと伝えています。

ビジネスに落とし込んで考えた場合、自己フィードバックを行うことで「分析力」や「モチベーション」「仕事に対するエンゲージメント(愛着)の向上」が期待できるはずです。

まず部下自身に自己フィードバック・自己分析をさせましょう。そのうえで、客観的なフィードバックを与えるというステップを踏みしょう。

そうすることで、立体的に自分に足りない部分・改善するべき部分が把握できるようになり、より意欲的に仕事に取り組めるようになります。

評価面談前に「自己フィードバック」を行わせる際の項目例は以下の通りです。

・克服したい弱み・強化したい強みを5つずつ挙げてみよう
・目標を達成するために必要なアクションを10つ挙げてみよう
・今期を振り返って、達成できたこと・達成できなかったことを5つずつ挙げてみよう

参考:フィードバックを伴う自己評価反応の学習に及ぼす効果
参考:継続的なピア・フィードバック活動が学習者に与える影響 ―ベトナムにおける「即興スピーチ」指導を事例として―

3-3.メンバー同士でフィードバックさせる

メンバー同士でフィードバックさせる「ピアフィードバック」を取り入れてみましょう。
「ピアフィードバック」は、指導者から一方的にフィードバックするのではなく、同じ階層のメンバー同士で、お互いの改善点を指摘し合う独特なフィードバック手法です。

ピアフィードバックの効能については、政策研究大学院大学の論文にて証明されています。

研究では、ピアフィードバックを受けた学習者の「パフォーマンス」と「自己分析力」が向上することが明らかになっています。

ビジネスの現場では常に結果が求められますから、パフォーマンスの向上は大変嬉しい効果といえます。自己分析力も「自分の弱点を認識する」第一歩になりますから、非常に大切な能力ですね。

「自分が一方的に行うフィードバックでは、部下の能力向上が見られない。違った角度からフィードバックを行ってみたい」という場合には特におすすめです。是非取り入れてみてください!

なお、ピアフィードバックを行う際には、以下のポイントを押さえて実施しましょう。

・ピアフィードバックを行わせる前に「実施目的」を説明する
・ざっくばらんに意見が言い合える「同じ階層のメンバー(同僚)同士」で行う
・よい点も悪い点も具体的に指摘し合う

参考:継続的なピア・フィードバック活動が学習者に与える影響 ―ベトナムにおける「即興スピーチ」指導を事例として―

3-4.「プロセスフィードバック」を行う

「プロセスフィードバック」を行いましょう。
一般的なフィードバックは、結果に対して行う一方、プロセスフィードバックは、行動プロセスに対して行います。

たとえば部下が何かしらのプロジェクトに取り組んでいる場合。
「そのやり方で進めるのはよいと思う」「その内容を提案するんだね。しかし、ちょっと考え直した方がよいかもしれないよ」といった具合に、結果ではなく「進め方」に対するフィードバックを行うのがプロセスフィードバックです。

筑波大学の外山美樹氏らによる論文によると、プロセスフィードバックは、通常のフィードバックよりも「より深い学習を促進させる」そうです。

 ビジネスに落としこんで考えるならば、プロセスフィードバックは「成長意欲の向上」や「モチベーションUP」につながると言い換えられるでしょう。

ビジネスマンに必要不可欠な要素ですから、非常に嬉しい効能ですね。

加えて、この論文では「その人の性格に合わせたプロセスフィードバックを行う」ことで、効果を最大化できると考えています。ポイントになる性格的傾向は、以下の2つに大別できるようです。

・成功したいというモチベーションが強い人
「この目標を達成すると、インセンティブが2倍になるよ」「この仕事が成功したら、ボーナスをUPしよう」等といった具合に、「成功することで得られる報酬をちらつかせる言葉」を受けるとモチベーションが高まる人です。

・失敗したくないというモチベーションが強い人
「このプロジェクトに失敗すると、会社の存続が危うい」「このプレゼンに失敗すると、今期のボーナスはないだろう」等といった具合に、「失敗への恐怖を予見させる言葉」を受けると、モチベーションが高まる人です。

それぞれのパーソナリティに対して、どのようなフィードバックを行えばよいのか、具体的に説明しますね。

「成功したいというモチベーションが強い人」へのプロセスフィードバック方法

基本方針:ポジティブフィードバック

STEP1:行動プロセスをほめる
評価できる行動が何だったのか、詳しくフィードバックする

STEP2:もたらされる良い結果を伝える
その行動の結果、どのような「よい結果」が得られるのか、さらに深堀して伝える

STEP3:より成果を挙げるためのアドバイス
今後は、どのような行動をとると、よりよい結果が得られるか、伝える

やりとり例:
上司「顧客との商談で、ヒアリングシートを用いるようにしたんだね。そのやり方は、とてもいいと思うよ!」
部下「ありがとうございます!」
上司「ヒアリングシートを用いると、顧客の要望にマッチした提案ができるから、受注確率がグッとUPするだろう。正しい選択だと思う。
部下「そうなんですね!成果が出ればいいなと思います」
上司「ただし、ヒアリングシートを見てみると、もっとほかにも聞くべきポイントがあるように思うな。ヒアリング項目をブラッシュアップしてみようか。そうすると、もっともっと受注しやすくなるだろうね。
部下「はい!やってみます。」

続いて、失敗したくないというモチベーションが強い人へのフィードバック方法について解説します。

「失敗したくないというモチベーションが強い人」へのプロセスフィードバック方法

基本方針:ネガティブフィードバック

STEP1:行動プロセスの問題点を指摘する
問題行動が何だったのか、詳しくフィードバックする

STEP2:もたらされる悪い結果を伝える
その行動の結果、どのような「わるい結果」が起こるか、さらに深堀して伝える

STEP3:失敗しないためのアドバイス
今後は、どのような行動をとると失敗しないのか、伝える

やりとり例:
上司「お客さんにもっていく当社の商品パンフレット、ちゃんと全種類用意したかな?」
部下「はい!今回のお客さんはAに興味がありそうなので、Aのパンフレットを持参しました」
上司「もしかしたら、B商品やC商品に興味を抱くかもしれないよ。Aのパンフレットだけで、本当によいのかな?せっかくわが社に興味をもってくれているのに、商品力のない会社だと思われてしまうかもしれないよ。
部下「うーん。たしかに、B商品やC商品に興味を持つ可能性もあると思います。」
上司「どんなときでも、パンフレットは全種類持っていくべきだと思う。そうすれば、どんなときでも取りこぼしなく提案できるだろうね。
部下「そうですね。危うく、お客さんを失望させてしまうところでした!ほかの商品パンフレットも、すべて持参しますね!」

上記の通り、部下の性質を見極めて、適切なフィードバックを実施すると、効果が出やすいでしょう。

参考:プロセスフィードバックが動機づけに与える影響ー制御商店を調整変数としてー

部下へのフィードバックをためらわない、風通しの良いチームを作るには?「変化に強いチーム育成実践BOOK」プレゼント

コラム:従業員同士のポジティブなフィードバックで組織が成長する

これまで見てきたように、フィードバックには以下4つのポイントがありました。

  • タイミング
  • 頻度
  • 誰からのフィードバックなのか
  • 具体性
  • 伝え方

こうしたフィードバックのポイント全てを満たすのはなかなか難しい…、そう思った方もいらっしゃるかもしれませんが、

実はこうした重要要素を自然に満たしながら、フィードバックを行えるサービスがあります。

ピアボーナスⓇ「Unipos(ユニポス)」は、従業員同士が互いの日々の仕事に対して、感謝・称賛のメッセージと共に少額のインセンティブを送り合えるサービスです。

Uniposのサービス画面

「仕事が大変な時、サッと顧客対応を巻き取ってくださりとても助かりました!」

「いつも丁寧に契約書を作成くださるお陰で、顧客との商談がとてもスムーズです。ありがとうございます。」

などなど、日々発生する様々な感謝・称賛を、その組織のメンバーなら誰もが見られるweb上のオープンなタイムラインで送り合うのです。

Uniposは、感謝・称賛したいと思った時いつでもすぐに送れ(頻度・タイミング)、同僚上司部下、はたまた社長なども含めた組織内のメンバーなら誰もが送り合え(誰からのフィードバックなのか)、

具体的にどんな行動に感謝・称賛を感じたのかが、前向きな言葉と共に相手に伝えられます(具体性・伝え方)。

つまり、従業員同士が、手軽にポジティブなリアルタイムフィードバックを行えるようになるのです。

相互のポジティブフィードバックが日常化すると、組織には互いを認め合い、些細なことでも感謝・称賛し合える雰囲気が生まれ、

「良い仕事や行動をしたら、この組織はちゃんと認めてくれる」という安心感から、日々の小さな改善や挑戦に前向きに取り組む従業員が増えていきます。

1対1のフィードバックのみならず、組織全体が前向きに成長していくフィードバックの仕組みやサービスを取り入れることも、一つ考えてみてもよいかもしれません。

ピアボーナスⓇ「Unipos(ユニポス)」

4.まとめ

いかがでしたか。この記事を通して「フィードバックの効果」や「成功するフィードバック方法」などについて、理解できたのではないかと思います。

改めて内容をまとめますと、以下の通りになります。

フィードバックには「パフォーマンス」や「モチベーション」を向上させる効果がある
部下との「コミュニケーション」頻度を高める
フィードバックする前に「目的の共有」を行う
フィードバックは具体的に伝える
フィードバックはスピーディに伝える
フィードバックサンドイッチは行わない
実現可能なフィードバックを行う
フィードバックは高頻度で行う
まずは自己フィードバックを行わせる
メンバー同士でフィードバックさせる
性格に応じたプロセスフィードバックを行う

この記事が、人材マネジメントに悩んでいる管理職の方のお力になれましたら幸いです。

従業員のモチベーションを高める「Unipos(ユニポス)」の詳細はこちら

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