働きがいのある会社に共通した4つの特徴と働きがい向上9アクション


1.「働きがい」とはどういうものか

「働きがい」とは「働き甲斐」とも書き、一般的には仕事をするためのモチベーション(動機付け)のことです。「甲斐(かい)」には値打ちという意味がありますので、働きがいは「そこで働くだけの値打ちがあるかどうか」を指す言葉となります。

この値打ちの中には、仕事内容や職場に自分が期待したことが含まれている必要があり、その内容はそれぞれ人によって違いますので「働きがい」の明確な定義はありません。つまり、自分にとって値打ち・価値があると感じられれば、そこは働きがいのある職場になります。

1-1 「働きがい」と「働きやすさ」の違い

現在、日本は働き方改革の真っ只中にいますが、これらは労働条件・労働環境を整えて、働きやすい環境へと整備しているに過ぎません。厚生労働省がまとめた「働きやすい・働きがいのある職場づくり」のポイントによれば、働きかた(働きやすさ)と働きがいには以下のような違いがあります。

【参照:厚生労働省資料 「働きやすい・働きがいのある職場づくり」のポイント

1-2 「働きがい」には現在、明確な定義がない

上記の表をみる限り、人が「働きがい」を感じて仕事をするために必要なものは、金銭や役職待遇とはほとんど関係していないことがわかります。それよりも、自分が所属している

 ・職場への信頼感
 ・自分の仕事への誇りやプライド
 ・職場の仲間との一体感
 ・自分の存在価値

などの総合的で情動的な要素が複雑に絡まっています。このように働きがいのある・なしは主観的な部分が大きく、働きがいがある職場かどうかを明確に測量できる方法が現時点では確立されていません。

1-3 学問的な定義での「働きがい」

英語では働きがいをワークモティベーションと言い、仕事へのモチベーションは「環境や条件といった要因から外発的に生まれるのではなく、仕事そのものから内発的に生まれる」ことが、100年以上の研究により明らかになっています。つまり、社員個人にとって

「この仕事、おもしろいな!」
「この仕事、やってみたいな」

など、仕事や課題への取り組みそのものが目的となっている状態が、働きがいのある仕事・働きがいのある職場ということになります。現在でも、世界各国で働きがいに関した調査研究は継続して行われており、各企業は職場環境の改善とともに、働きがいのある職場になるように努力を続けています。
【参照:大東文化大学 経済学部 社会経済学科教授・医学博士・特許庁健康管理室 精神衛生相談担当「ワークモティベーションを考える」
【参照:ゲイリー・レイサム 「ワークモティベーション」
【参照:池田 浩 九州大学准教授 ワークモチベーション研究の現状と課題

【働きかた・働きがいの2要因理論】
働きかたと働きがいを明確に区別する理論として「2要因理論」というものがあります。社員が仕事に満足を感じる要因を「動機付け要因」、整っていないと不満につながる要因を「衛生要因」に分けるという考え方で、アメリカの臨床心理学者フレデリック・ハーズバーグが提唱した理論です。図にすると、以下のようになります。

「衛生要因」は不満が解消されれば、それ以上に向上させたところで満足度が上がらないという特性があります。ここでいう衛生要因とは、労働条件や労働環境などに関わる部分です。

「動機付け要因」は、仕事の達成感や責任範囲の拡大、能力向上や自己成長、チャレンジなどを指し、あればあるほどやる気・モチベーションアップにつながります。

この2要因による社員の働きやすさと働きがいの違いを企業側が理解していないと、職場環境を整えたはずなのに業績や定着率が下がってしまうことがあります。
【参照・図:フレデリック・ハーズバーグ 仕事と人間性―動機づけー衛生理論の新展開 (1968年)
【参照:Harvard Business Review Anthology  動機づける力―モチベーションの理論と実践

次ページ「働きがいが上がると得られる4大メリット」

組織課題解決のノウハウをお届け メールマガジン登録はこちらから バナーを閉じる