人材育成研修の内容・効果・費用目安を解説!自社に合った研修がわかる

3.人材育成研修を選ぶポイント

多様な人材育成研修の中から、自社に合った研修方法を選ぶのはそう簡単ではありません。ただ、いくつかのポイントを押さえることでより正確な研修方法選定ができるようになります。ここではそのポイントをご紹介します。

ポイント①人材育成の現状課題を把握する

人材育成研修を選ぶ前にすべきことは「現状課題の把握」です。

人材育成に対して課題を感じている企業は多いものの、「何がどう問題で、なぜ人材育成の強化が必要なのか?」まで把握しているケースは多くありません。また、「ビジネスの成長には人材育成の強化が必要」と漠然としたビジョンしか持たないケースも。

現状課題の把握には「定量分析」と「定性分析」の両方を必要とします。

「定量分析」とは売上高や営業利益、部門別コストなど数値データを基にした分析です。単純に売上高が拡大しているからといって油断はできないので、営業利益との対比や部門別コストの増減なども含めて分析し、人材育成の必要性を明確にします。

「定性分析」では現場のヒアリングや社員エンゲージメント調査などを実施して、社員が部門や組織全体に対してどのような本音を抱いているかを把握します。人材育成研修はビジネスのためでもあり、社員のためでもあるので「定性分析」は外せない項目です。

2つの分析を通じて人材育成に関する現状課題を把握することが、正しい研修選びのスタートラインです。

ポイント②誰に向けての研修か?を明確にする

前述のように、人材育成研修の目的は「誰を対象にするか?」で違います。「人材育成を通じて企業としての競争力と魅力を高め、市場での存在感を大きくする」という目的が根底にあったとしても、人材ごとに異なる研修を実施して効果の最大化を図るべきです。

例えば、次のように研修対象を分けてみます。

  • 新入社員(入社1年未満)
  • 準若手社員(入社1年以上~3年未満)
  • 若手社員(入社3年以上~7年未満)
  • 中堅社員(入社7年以上)
  • ロワー・マネジメント(チームリーダーなど)
  • ミドル・マネジメント(係長・課長クラス)
  • マネジメント(部長クラス)
  • トップマネジメント(役員クラス)
  • グローバル人材
  • 各部門
  • 全社員

研修対象の分け方はこの限りではないので、企業ごとのビジネス特性や組織構成、新卒採用が多いか中途採用が多いか、社員の平均年齢などを考慮しながら対象分けを行ってみましょう。

上記のように研修対象を分けた上で、率先して人材育成研修を行うべきグループはどれか?を、現状課題をもとに決定します。優先順位を明確にしてから研修方法を選ばないと、効率的な教育には繋がりません。

人材教育研修に積極的な企業では、「One on Oneミーティング(1対1の対話)」を実施し、個々人の現状をヒアリングした上で上司と部下が一緒になって研修プログラムを考えています。

ポイント③人材育成研修の目標を定める

人材育成研修をただ実施するのではなく、常にハッキリとした目標を持って取り組みましょう。

具体例として「定量目標」と「定性目標」の2つを掲げ、それぞれの達成に向けたKPI(重要業績評価指標)を設定します。

「定量目標」は研修を通じて、どれくらいの知識を吸収できているか?現場で知識を実践できているか?を客観的に把握するための指標です。

定量目標では研修プログラムごとに卒業検定などを実施して習熟度を把握したり、上司の視点から研修プログラムを実践できているかを把握したりします。

「定性目標」では研修プログラムに対して、社員各人が満足しているか?自身のキャリア形成に役立っているか?などを、アンケート調査を通じて把握する指標です。

「定性目標」を通じて得られた情報は研修プログラムの改善などに役立てられます。

人材研修育成では企業のゴールと個人のゴールが合致してこそ最大限の効果を発揮するため、「定量目標」と「定性目標」はどちらも欠かせない目標です。

ポイント④社員各人のスキルマップを作成する

人材育成研修に積極的な企業はほとんどの場合、「スキルマップ」を導入しています。

「スキルマップ」とは社員各人のスキル・知識・経験を表式化したもので、社員ごとに各項目におけるレベルと総合的なレベルを数値として明示できます。

人事考課のために取り入れる企業が多いですが、人材育成研修のプログラムを組む場合にも有効です。

▼スキルマップの一例

No.

業務工程

作業

作業詳細

Aさん

Bさん

Cさん

Dさん

1

リード獲得

アポイントリストアップ

営業事業所ごとの商圏範囲から、自社ビジネスのリードになり得る企業のアポイントリストを作れる

2

3

4

3

2

訪問アポイント

アポイントリストから荷電もしくは訪問により有効なアポイントを取得できる

1

3

4

2

3

訪問案件リスト化

荷電・訪問したリード情報を、営業部フォーマットを利用して適切にリスト化できる

3

3

4

4

4

システムへの情報入力

案件情報の詳細を営業システムへ問題なく入力できる

2

4

4

4

5

案件化

相手先担当者とのコンタクト

アポイントを獲得したリードにおいて、相手先担当者とのコンタクトを適切に取れる

4

2

3

1

6

決裁者と決裁プロセスの把握

相手先担当者との会話を通じて、相手先企業の決裁者と決裁プロセスを把握できる

3

3

2

1

7

課題ヒアリング

相手先企業のビジネス課題をヒアリングし、それを自分ごとと考えて自社製品・サービスを提案できる

4

3

2

1

8

見積書作成

課題ヒアリングを基に自社製品・サービスの見積もりを、正しく素早く作成できる

4

1

4

2

上記は営業部門におけるスキルマップの一例であり、評価欄の数値は次のような基準で決定されます。

  • 「1」ビギナー…知識やスキルがない
  • 「2」インター…サポートがあれば実施可能
  • 「3」アドバンス…一人で実施できる
  • 「4」プロフェッショナル…人に指導できる

こうした「スキルマップ」を作成すると、誰にどのような研修プログラムを実施すればよいか?が把握でき、より効率的な人材育成研修が可能となります。

ポイント⑤スキルマップから逆算して考える

スキルマップを作成すると、社員各人がどんな知識・経験・スキルを備えているかだけでなく、何が足りないのか?まで把握できます。つまり、「スキルマップから逆算して考える」ことで社員ごとに最適な研修プログラムが決められるというわけです。

上記の表を例に挙げると、スキルスコアが「1」の場合は基礎知識の吸収から促す必要があるので、OJT(現場研修)を通じて知識を身に付けさせるか座学によって体系的に知識を吸収できるようサポートします。

スキルスコアが「3」なら、より高度な実践スキルが身に付くための研修プログラム(講師を招いての講義と実践)を組み、プロフェッショナルレベルへ押し上げるためのサポートを行います。

スキルマップが一つあるだけで研修プログラムはより実践的なものになり、人材育成研修の効果を最大限に引き出すことが可能です。

次ページ「気になる人材育成研究の費用目安とは?」

Uniposの資料請求はこちら