退職者ゼロを達成! 大規模組織を活性化させたマネジメントメソッドとは

・2021年2月4日開催

・タイトル:「マイナビの実践者と考える 事業を成長に導く大規模組織の活性化」

・登壇:株式会社マイナビ エリア制作統括部・統括部長 若松 茂雄 氏、Fringe81株式会社 執行役員 兼 Uniposカンパニー社長 斉藤知明

今後のウェビナー情報はこちらよりご確認いただけます

https://unipos.peatix.com/view

テレワークの急拡大などによって個人と組織の関係は大きく変化しました。そんな中で従来のマネジメントの考え方に固執していると、退職者が増えて組織成長を鈍化させるリスクが高まってしまいます。

新しい時代において組織を活性化し、事業成長へと導いていくために、管理職にはどのようなマネジメントが求められているのでしょうか。

今回、2月4日にUniposウェビナー「マイナビの実践者と考える 事業を成長に導く大規模組織の活性化」を開催。株式会社マイナビ アルバイト情報事業本部 エリア制作統括部・統括部長の若松茂雄氏をゲストに迎え、長期間の退職者ゼロを実現したマネジメントメソッドについてご講演いただきました。

成長実感を重視するマネジメントで「退職者ゼロ」を達成

「組織の事業目標とは別に、管理職として独自に掲げている目標はありますか?」

ウェビナー冒頭、若松氏は視聴者に向けてそう投げかけました。若松氏自身が掲げてきた「管理職としての目標」とは「退職者ゼロ」。その理由として若松氏は「事業を成長させるのは“人”だと思うから」と述べます。

「特に私のいる事業部が行っている人材ビジネスは、人にノウハウが蓄積されていきます。同じ課題について導き出す解決策が人によって異なったり、同じ求人シートなのに作成される求人原稿が制作担当により様々だったりします」(若松氏)

現場の裁量が大きい分、課題に対するアプローチも人によって多様化しがちであり、「なぜその解決策を採用したのか」という点についてはメンバー個人の感覚による部分も少なくないのです。

このような環境でメンバーが退職すると、それはノウハウの流出となり組織成長の鈍化につながってしまう恐れがあります。だからこそ、若松氏は管理職として自チームの「退職ゼロ」を目標にしているのです。

では、どうすれば「退職者ゼロ」を実現できるのでしょうか。

その答えを導くためには、まず「なぜ人は退職するのか」を探っていく必要があります。

退職していく人の話をじっくりと聞く中で、若松氏は彼らの「本音」を引き出しました。

その本音とは「成長実感」です。成長実感とは「自分はちゃんと成長できている」という手応えのこと。成長実感が得られなくなったとき、あるいは成長実感は得られているものの、それが現在の会社や上司の影響ではないと感じたときに、人は「この職場にいる意味はない」という思いを抱いて退職してしまうのだといいます。

「退職者とのコミュニケーションで『マイナビでできることはやりきったから、次のステージにチャレンジします』みたいに言われることが多かったのです。一見すると前向きな動機ですが、ちょっと待てよと。まだまだマイナビでできることはあるはずなのに、どうしてこの人は満足してしまったのだろうと考え、成長実感が得られていなかったのではないかという結論に至りました」(若松氏)

注意すべきは「成長」と「成長実感」の違いです。実際には成長できているのに、成長実感が得られていないというケースは往々にしてあります。また、成長してからかなり時間が経って「今思えばあのとき成長できていたな」と実感がわくことも珍しくありません。この場合、成長実感を得られる頃にはすでに退職してしまっているので後の祭りです。

このような「成長」と「成長実感」のずれを修正したり、きちんと成長実感を得られるような流れを作ったりするだけで離職率は改善できるのだと若松氏は説明します。

メンバーの「思考力×実行力×完遂力」を伸ばすのが管理職の役割

では、成長実感を感じてもらうにはどうすれば良いのでしょうか。

若松氏が“対メンバーコミュニケーション”において心がけているのが、「思考力×実行力×完遂力」です。

思考力とは「何が良いのか、どんなことをすれば良いのかを考える力」であり、実行力とは「思いついたその考えを実行する力」であり、完遂力とは「最後までやりきる力」です。

メンバーが持つこれら3つの力のうち、どの部分を刺激するとメンバーがより良い姿勢で挑戦できるのかを、若松氏は常に気にしているといいます。もっとも、「刺激する」といっても、それは必ずしも上司が助けるということではありません。

「たとえば、“何をやるのか、どうやるのか”という点について、上司がすべて答えを与えてしまうと、仕事としては良い結果が出ても、本人は成長実感が得られないこともあります」(若松氏)

若松氏は、特に若手に対しては「思考力」を刺激することを心がけているといいます。メンバーが思考して生まれたアイデアには積極的に挑戦させ、仮に失敗したとしても「絶対に責めない」と決めているのだそうです。

さらに若松氏は、「退職リスクを正しく捉えること」も管理職の意識として重要だと述べます。

「100人の組織と1000人の組織、どちらが1人抜けることによる退職リスクが大きいでしょうか。普通は100人の組織の方が退職リスクが大きいと捉えると思います。退職者が1人出たとしたら、100人の組織は1/100なのに対して1000人の組織は1/1000の影響しかないからです」(若松氏)

この考え方は一方では正しいのですが、実は違う見方もできるのだと若松氏は言います。

「メンバー数だけでなく、その人数が支えているビジネスの重量(ビジネス規模)を考えなければなりません。100人の組織が支えているビジネスの重量を仮に1000とします。じゃあ200なら2000なのか、300なら3000なのかというと、そうではありません。ビジネスの重量はメンバーが増えるのに伴い、乗算で重くなっていきます。あくまでもイメージですが、100人が支えるビジネスの重量が1000だとすれば、1000人が支えるビジネスの重量は20000くらいまで増大するのです」(若松氏)

このように考えると、1人抜けてしまうことのリスクは大規模組織になればなるほど大きくなっていくことがわかります。

「メンバー1名が抜けることの重みを管理職が適切に認識できれば、メンバーとの接し方も変わってきます。すると、メンバーが成長実感を得やすいサイクルも作りやすくなり、結果として事業成長へとつながるのです」(若松氏)

成長実感が得られる環境を作るためにマネージャーがすべきこと

ウェビナーはここから斉藤も加わり、「個々人が成長実感を感じられる環境をつくるためにマネージャーは何をすべきか」という点についてディスカッションを行いました。

成長実感を得られる環境を実現するために若松氏が意識しているのは、組織としての「共通テーマ」を毎シーズン作ることだといいます。

「たとえば売上や利益をどう上げていくのかをテーマにするなら、そのために最重要となる価値観やスキルは何なのかまで定義づけていきます。すると、より具体的に『メンバーのこの部分を伸ばしてやればいいんだ』ということがわかるようになるのです」(若松氏)

若松氏の言葉を受けて斉藤は、「仕事のやり方はメンバーによっても様々で、そのやり方がもし良くないものであれば、マネージャーが注意せざるを得ないこともある」と述べ、「注意を後出しすると、メンバーは全否定されたような気持ちになって成長実感が得にくくなる。若松さんのように先にテーマと価値観をメンバーに伝えておくことで、有意義にディスカッションする機会も作れる」とコメントしました。

また、常に大事にしている価値観として若松氏は「人間力」を挙げ、次のように説明しました。

「私たちは求人媒体を通してユーザーの人生を預かっています。仮に利益にインパクトを出すためにフェアではない手法を思いついたとして、それが本当にユーザーのためになるのか? 目先の結果ではなく、ユーザーを支えるために私たちはもっと“人間力”をつけるべきなんじゃないか、という考えに行き着きました」(若松氏)

この若松氏の言葉について斉藤は「視点の違い」と分析。「成果を追い求めてくれるメンバーも責任を持って結果を出そうとがんばっていると思うが、若松さんのポジションになると、マイナビというブランドを長期的に向上させる視点で見る必要がある」と述べました。

また、斉藤から「価値観を提示したとき、組織から反対意見が出たらどう対処するのか?」という質問に対して若松氏は「提示するものが“必須”なのか“任意”なのかを曖昧にしないことが大切」と回答しました。

「任意の場合は対応してくれる人がゼロでも文句を言うべきではありません。ちゃんとやってほしいなら業務だから必須ですと言い切るべきです。『任意とは言ったけれど必須みたいなものでしょ、わかってよ』は伝わりません」(若松氏)

このような若松氏の考え方や取り組みに加えて、メンバーの人間力を高め、成長実感を得やすい環境を作るために、若松氏が所属するアルバイト事業本部ではUniposを活用しています。

実は冒頭のお話にあった「退職者ゼロ」の期間は、Uniposの利用期間とも重なっており、若松氏はUniposについて「退職者ゼロに貢献してくれた取り組み」だと評価しています。

「Uniposの投稿内容を追うと、現場で何が起きているか把握できます。遠隔拠点への出張時などはUniposの投稿を話題に出すことで、コミュニケーションも広がります。Uniposは人間関係に深みをもたらして、組織活性につながる効果があると思います」(若松氏)

* * *

その不足が退職者の理由の1つともなる「成長実感」に着目し、「思考力×実行力×完遂力」に重点を置いたコミュニケーションと「人間力」を高めるマネジメント、そしてUniposなどのソリューションを活用して、1年半退職者ゼロとなった。

ウェビナーでも語られたように、組織によっては退職者が出ることでノウハウが失われ、長期的に見て組織成長を鈍化させるリスクもあります。若松氏のマネジメントメソッドを実践することで、メンバー個々人が成長実感を得られる環境が生まれ、きっと組織成長につなげられるはずです。

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心理的安全性を高め、挑戦する組織をつくるための「Uniposウェビナー」とは

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働く仲間同士、異なる部門同士、企業と個人が相互理解を深めたら、組織はもっと強くなる。「あなたの組織を一歩前へ進めるUniposウェビナー」は、変化に対応できる強くしなやかな組織をつくるためのウェビナー。コロナ危機をきっかけに2020年5月開始し、毎回数百名の方にご参加いただいています。

組織課題解決やSDGsのプロ、識者、実践者を毎回ゲストにお呼びし、予測不可能な時代を生き抜く組織のあり方を共に考え、実践のヒントをお伝えします。みなさまお誘い合わせの上、お気軽にご参加下さいませ。

 

▼過去ウェビナー参加者様の実際の声

「経営陣や上層部に対してのアプローチに悩みを持っておりましたが、今回の講演で素敵なヒントをいただくことができました。どうもありがとうございました。​」

「今まで何度か同テーマのセミナーに参加しましたが、​一番腑に落ちる内容が多いセミナーでした。 ​又、参加させて頂きたく思います。」​

「いまプロジェクトを担当していますので本当に助かりました。」​

「いくつものヒントをいただけて、同じように悩んでいる方が大勢いることもわかりました。今は、さぁどこから手をつけようか、と前向きに考えています。」​

「目から鱗で感動しました。」

 

今回の登壇者プロフィール

株式会社マイナビ エリア制作統括部・統括部長 若松 茂雄 氏

2002年8月に株式会社マイナビ(旧毎日コミュニケーションズ)に入社。
当時、就職活動がなかなかうまくいかず、4月から働けていないが、マイナビが1社目で約20年に渡り各種業務に従事。アルバイト事業本部には2008年から所属し、主に大阪・福岡・名古屋の制作部門を管轄し、2020年10月より、エリア制作統括部という、主に全国のリテール系企業の求人原稿作成を行う部署を担当、総勢85名ほどのメンバーを率いる。
マネジメントで心がけていることは「信頼関係構築と成長実感」。

引き続きウェビナー開催中!

【2021年5月最新】人事・経営企画向けウェビナーまとめ