従業員モチベーションを高めるピアボーナスとは?導入効果と事例、サービス比較

こんにちは。ONE TEAM Lab編集部です。

この度のコロナ禍でテレワークが長引くなか、

「コミュニケーション不足で従業員の生産性・モチベーションが低下してきた」
「従業員同士のつながりが希薄化し、組織の一体感が失われてきた」

そんな課題に直面し、お悩みの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

ONE TEAM Labを運営するUnipos社でも、昨年2月末からテレワークを開始。

気軽にコミュニケーションが取れない、互いに何をしているのかがわかりにくいこの状況下で、これまで通りのチームワークを発揮し続けるにはどうしたらよいか?試行錯誤を続けています。

そうしたなか、私たちの提供するピアボーナス「Unipos(ユニポス)」のユーザー様より、

「ピアボーナスで感謝を伝え合えることで、離れていても、一緒に働くメンバーと心のつながりを感じることができる」

「急にテレワークをすることになったけど、Uniposがあるから皆がどんなことをしているのかがわかり、とても助かっている」

など、テレワーク開始後、ピアボーナスが離ればなれで働く皆さまの孤独や不安の解消に役立っている、というお声を多数いただくようになりました。

ピアボーナスとは、「従業員同士が感謝・称賛のメッセージと共に送り合う、少額のインセンティブ」のことです。

「忙しいなか手伝ってくれてありがとう!」「いつも丁寧に書類のチェック助かります」、そんな日々の仕事の感謝を互いに送り合い、全社で共有します。

この記事は、そうしたユーザー様からの声をきっかけに、ピアボーナスがテレワーク下でも、互いを信頼し助け合って働く、強い組織づくりのお手伝いができるのではないかと思い、執筆しました。

ピアボーナスの基本的な仕組みからその導入効果、疑問点や事例など、詳細に解説しています。

テレワークの基礎的な環境整備が完終わったあとに見えてくるのは、やはり従業員の感情面・精神面の課題です。

通信環境の整備やビジネスチャットツールなどについては、ちょっと調べれば様々な情報が出てくるのに、テレワーク下で働く私達一人ひとりの心をケアしてくれるようなツールやサービスの情報は、まだまだ少ない印象です。

たとえ離ればなれであっても、強いチームワークを発揮できる組織づくりを目指す皆さまに、本記事が少しでもお役に立てますと幸いです。

1.ピアボーナスとは何か

まずは「ピアボーナス」ってなに?ということで、ピアボーナスの基本的な仕組み、従来の給与との違い、ピアボーナスの成り立ちといった部分からお話しいたします!

1-1.ピアボーナス=「従業員同士で送り合う感謝・称賛のメッセージ」+「少額のインセンティブ」

ピアボーナスとは、「Peer(同僚、仲間)」と「Bonus(ボーナス)」が合わさってできた造語で、従業員同士が送り合う「感謝・称賛のメッセージ」と「少額のインセンティブ」のことです。

「急な仕事を助けてくれてありがとう!」、「プレゼン資料素晴らしかったです!」など、日々の仕事の感謝や称賛に、少額のインセンティブを添えて送ります。そして送り合ったピアボーナスは送った人・送られた人の間で完結するのではなく、全従業員が見られるオープンなタイムラインで共有されるので、誰がどんな貢献をしたのかを、皆で共有することができます。

また、Uniposの場合はそうして共有されたピアボーナス投稿がいいなと思ったら「拍手」をすることができます。SNSのいいね!のような機能で、その投稿に「拍手」すると、ピアボーナスを送った人・送られた人にポイント(ピアボーナス)が送られ、双方に共感を伝えることができます。

Uniposはコンサルタントが従業員の利用が定着するまで並走|詳細はこちら

1-2.従来の給与との3つの違い

①従業員同士が自由に送り合える

月給、ボーナス、インセンティブなど様々な種類はあれど、一般的に「給与」といえば、それらは全て会社が誰に与えるかを決め、支給されるものです。

ピアボーナスは、会社が誰に送るかを決める給与ではありません。ピアボーナスの原資自体は会社が用意しますが、その原資をもとに、従業員同士が自由に送り合うことのできる給与です。

1人が1ヵ月に送れる金額は決まっていて、ほとんどの場合少額です。例えばUnipos社で一人当たりが受け取る平均金額は、一回のピアボーナスで数百円、一ヵ月トータルでも数千円程度です。

②リアルタイムな評価である

従来の評価のように、半期に一度や一年に一度などの決められたタイミングではなく、いつでも自由に送り合うことができます。

評価までの時間が空いてしまうと自分のした行動や仕事を忘れてしまいがちですが、ピアボーナスでは、自分が今している行動・仕事に対して、リアルタイムにポジティブなフィードバックがもらえます。

③数値で計りにくい仕事を評価できる

営業などわかりやすい成果のある仕事に比べ、バックオフィスなど縁の下の力持ち的な仕事は、その貢献をわかりやすい指標で示すことができません。

ピアボーナスではそうした数値では計りにくい、見えづらい貢献にも光を当てることができます。

実際にUnipos導入後、お客様から「経理や総務、情報システム部など、目立たないけれど大事な仕事をする人たちの貢献が可視化され、組織で共有されるようになった」というお声をよくいただきます。

1-3.ピアボーナスのはじまり

ピアボーナスを世界で一番最初に始めたのは、アメリカのGoogleだと言われています。

Googleのピアボーナスは「送った人」「送られた人」同士で完結しその内容は公開されない点、またやりとりする金額がわりあい高額に設定されている点など、現在一般に普及しているピアボーナスとは少々異なった仕組みになっているようです。

アメリカでは、「Hey!taco」「ボーナスリー」などといった複数のピアボーナスサービスが、日本よりも早い時期から登場していました。

自社の組織課題解決のために生まれた、日本初のピアボーナスサービス

日本で初めてつくられた国内製のピアボーナスサービスは、2017年にUnipos社が提供開始した「Unipos(ユニポス)」です。

Uniposは、実はもともと親会社Fringe81の組織課題解決のためにつくられた社内制度が始まりでした。

当時事業成長に伴い急激な組織拡大を迎えていたFringe81では、社員数が30名を超えた頃から、一緒に働くメンバーがどんな仕事をしているのか、どんな人なのかといったことが徐々に見えづらくなりました。

それにより気軽なコミュニケーションが取りにくくなったり、組織としての一体感が以前ほど感じられなくなったりと、人数が増えたことで浮上してきた組織課題に直面していました。

更にそのタイミングで、それまでのエンジニアメインだった組織に営業メンバーが続々と加わります。営業メンバーが加わったことで事業成長はさらに加速しましたが、一方でエンジニアの離職やモチベーション低下が目立つようになっていったのです。

・一人ひとりの貢献に光を当てたい!ダンボール箱から始まった「発見大賞」

社長がこのダンボール箱を持ち歩き、投稿を募っていました。

なぜエンジニアのモチベーションが低下し、離職が増えてきたのか。Fringe81の代表は、数字というわかりやすい成果で皆から認めてもらえいやすい営業に比べ、システムの稼働を滞りなく運営するといったエンジニアの仕事は、縁の下の力持ち的であまり認められる機会がないことが原因ではないかと考えました。

 そして始めたのが「発見大賞」という社内制度です。

共に働くメンバーへの「日々の仕事で助けてもらったことへの感謝」「良い仕事への称賛」などを「発見」し、紙に書いてダンボール箱に投稿。その投稿を月に一度の社内総会で発表し、全社員で共有するというものでした。

・互いを知り、認め合うことで変化した組織。「発見大賞」が「Unipos」へ

発見大賞の1シーン。互いの貢献を認め合う、エモーショナルな瞬間を幾度となく皆で共有しました。

社長自らダンボール箱を持ち歩いて投票を募るという至極アナログな制度でしたが、「発見大賞」によってそれまであまりスポットライトが当たらなかったエンジニアや、バックオフィスの貢献にも光が当たるようになりました。

さらに「〇〇さんて実はあんな仕事をしていたんだな。大変だな」「同期の〇〇、あんなプロジェクトを成功させていたのか!すごい!自分もがんばろう」といったように、互いの貢献を知り認め合う体験は、共に働く仲間の心に火を灯し、相互理解を深め、組織全体に信頼感を生み出しました。

 発見大賞を始めてからエンジニアの離職は大幅に少なくなり、社内のコミュニケーションも活性化しました。

こうした経験を経て、同じような課題を抱える企業に「発見大賞」のような仕組みを提供し、組織課題解決のお役に立てないかと考え誕生したのがピアボーナス「Unipos」です。

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2.ピアボーナスの効果

互いの貢献を知り、認め合うことで、組織には様々なポジティブな変化が起きます。

その中でもUniposを500社以上に導入する中で、私たちが特に強く感じた効果は大きく下記の三つです。

  • モチベーション向上
  • 部署間連携の強化
  • 行動指針の浸透

Unipos導入企業様の事例をもとに、詳しく解説していきます。

モチベーション向上

組織の生産性を左右する従業員のモチベーション。その高め方、維持の方法に多くの企業が頭を悩ませています。

ピアボーナスでは先に説明したように、自分のした貢献がすぐに認められ、全社で共有されます。三ヵ月に一度、半期に一度の評価を待たず現在の取り組みに対して感謝・称賛の言葉が送られるので、仕事へのモチベーションが高まります。

また、数値では計れない縁の下の力持ち的な仕事にも光が当たるので、バックオフィスやエンジニアなど、普段その貢献が認めらる機会の少ないメンバーも貢献実感を得られ、仕事への意欲的な取り組みが引き出されます。

■導入企業での事例

「リアルタイムフィードバックがモチベーションを向上させ、若手のチャレンジを後押し」

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【株式会社フィードフォース】

・事業内容:データフィード関連事業、デジタル広告関連事業など

・導入目的:リアルタイムフィードバックで仕事のモチベーションを高め、良い取り組み・行動を加速させたい

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四半期に一度、半期に一度の評価のみでは、評価対象の行動や仕事を覚えていないため、フィードバックを受けても行動の改善につながりづらい。

そうした考えから、2週に一度の1on1を実施するなど、もともとメンバー育成のため頻度高いフィードバック機会を設けていた同社。

1on1に加え、従業員同士でもポジティブなフィードバックをリアルタイムに送り合うことで、仕事のモチベーションを高め、良い取り組み・行動を加速させたいとUniposを導入しました。

Uniposを導入したことで、従業員同士が気軽に感謝・称賛を伝え合うようになり、当初の狙いどおりの効果を実感しているそうです。

「一年目や二年目の若手が、自分の能力を超えたチャレンジをした時に、成功したかを問わず、Unipos上でその挑戦を称えられていることがあります。ポジティブなフィードバックを、マネージャーだけでなく色々なメンバーからリアルタイムにもらうことで、若手も挑戦を恐れなくなるので、こうしたやり取りが日常的に起きることは、とても良いです」(株式会社フィードフォース 代表取締役 塚田様)

フィードバックを年に数回ではなくリアルタイムに行う2つの理由

「縁の下の力持ちにも光をあて、一人ひとりのモチベーション・働きがいを高める」

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【株式会社Loco Partners】

・事業内容:宿泊予約サービス「Relux」の運営

・導入目的:組織拡大で見えにくくなった一人ひとりの活躍に光を当て、働きがい・モチベーションを高めたい

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順調に組織拡大を続けていた同社。その陰で、一人ひとりの仕事の活躍が見えにくくなったようにも感じていたそうです。

そうした見えない頑張りを見逃したままにしたくない、きちんと一人ひとりの貢献に光を当て、従業員の働きがい・モチベーションをさらに高めたいUniposを導入しました。

Unipos導入後、普段は目立たないバックオフィスなど『縁の下の力持ち』的な仕事を担うメンバーにも、各方面からUniposが送られるようになりました。

これまでスポットライトの当たることが少なかった仕事も、皆の前で感謝・称賛されるようになったそうです。

また、沖縄にも拠点がある同社は、Uniposを通して離れて働く沖縄メンバーの活躍をより詳しくリアルタイムで知ることができるようになり、拠点をまたいだメンバー間の相互理解が深まったそうです。

Loco PartnersUnipos導入担当者様は、その効果を以下のように語っています。

「やはり、見えづらかった縁の下の力持ちに感謝の言葉とスポットライトが当たることだと思います。

営業戦略グループという、営業の最前線へ行くのではなく営業部の目標達成のための仕組みづくりをしたりプロモーションの仕組みづくりをしているメンバーがいます。このような人は、普段どのような仕事をしているのかわかりづらいんですよね。実際、過去に「普段どのような仕事をしているのかわかりづらい」と言われてしまうこともあったようです。

Uniposを導入してからは、普段どのような仕事をしているのかや、こんな時はこの人に相談すれば良いのかといった社内理解が深まりました。実は、このメンバーが社内で最もピアボーナスを受け取っています。」(株式会社Loco Partners 組織デザイン部部長 徳山様)

『縁の下の力持ち』にスポットライトを。感謝の気持ちが加速させる社内コミュニケーション

部署間連携の強化

部署間連携に課題を抱える企業は多いものです。

大規模な組織になれば特に、部署間のコミュニケーションがほとんどないといったことも珍しくありません。

連携すれば更に大きな利益を生み出せるのに、互いの事業目標を中心に考えるが故に対立してしまう、といったケースもあるようです。

事業にマイナスの影響を及ぼす部署間の溝や対立は、早期の解決が大切です。

ピアボーナスのタイムラインをながめていると、普段接点のない、他部署や他チームの貢献が見えてきます。

 

それにより、「〇〇部の〇〇さんって、実はこんな仕事してたんだ」「〇〇チームって何をしているかよくわからなかったけど、実はこんなに大切な仕事をしていたんだ」など、日頃仕事であまり関わることがなく、様子がわからない他部署やメンバーの頑張りがわかるようになります。

こうして互いの貢献を知り、日々相互理解を深め続けることで、物理的な距離や接触頻度が変わらなくとも互いに対するポジティブな関心、信頼関係が芽生えていきます。その結果コミュニケーションを取る心理的なハードルが下がり、部署・チームを超えた交流が増加するのです。

■導入企業での事例

「従業員同士の相互理解を深め、事業部間の対立を解消」

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【株式会社シンサナミ】

・事業内容:ガス事業を中心に電気、リフォーム、設計施工、介護サービスなどエネルギー・インフラ事業

・導入目的:事業部間の対立、一体感の希薄化を解消したい

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“遊び”の少ない業界体質、多様な勤務体制により、従業員同士の交流が生まれにくかった

LPガスの販売をメイン事業に、リフォームや設計施工、学校や役所、病院など公共施設の工事、介護サービスなど多岐に渡る事業を展開するシンサナミ。

ガスや電気などのエネルギー業界は職場環境としてあまり“遊び”がないことに加え、事業の特性上緊急対応をする社員がいたり、車通勤の社員が多いこともあり飲み会などに参加できるメンバーも限られており、社員同士の交流が少なく、一体感が希薄化。事業部間にも溝ができていたそうです。 

そうした状況を解消すべく、勤務体制が異なる社員同士、離れて働く社員同士が互いの貢献を感謝・称賛し合えるピアボーナス「Unipos」の導入を開始しました。 

平均年齢は40代前半と高く、ITリテラシーもそれほど高くない同社。Unipsoを使いこなせるのか・使ってくれるのか、導入前は不安だったそうですが、丁寧な導入推進とUniposのシンプルさによって、思った以上にスムーズに浸透したそうです。

70歳近い社員や鬼所長も投稿、世代や役職を越えた相互理解が深まる

幅広い世代がUniposを活用する同社。

例えば月に2度の車の点検を管理する70歳近い社員は、点検を終えた社員に「今月も点検おつかれさま」とマメにポイントを送っています。

これまで車点検の管理者と車両を点検する社員の間は、どちらかというと「まだ点検が終わっていませんよ」というお小言のようなコミュニケーションになることが多かったのですが、

Uniposを導入して管理者が感謝の気持ちをこまめに伝えるようになったことで、互いに気持ちよく協力し合える関係が築かれてきているとのことです。

 ふだん滅多に人を褒めない「鬼所長」が新入社員の初受注を褒めるUniposを送り、厳しさの裏にある愛情がみんなに伝わったというほっこりエピソードも。

「鬼所長」が新人の初受注に送ったUnipos。厳しさの裏には愛情がありました。

課題だった事業部間の対立が解消

ピアボーナスの導入効果について、シンサナミの導入担当者様は以下のように語っています。

大きな変化としては、事業部間の対立が解消されたことですね。ス業界は売って終わりではなく、一人のお客さまと10年、20年と長くお付き合いしていきます。その中でライフステージが変わると、一時的に弊社のリフォーム部門の営業がつくこともあります。その結果、ガス事業部とリフォーム事業部の営業スタイルの違いが、対立に繋がることもあったのです。

しかし、今はUniposのおかげで事業部を越えたコミュニケーションが生まれて相互理解が進み、そのおかげで事業部間の対立も解消されてきたと感じています。(シンサナミ 販売促進企画室 井手様)

異なる勤務体制・離れて働く社員同士をピアボーナスがつなぎ、互いを知り・認め合うことで信頼関係が生まれ、課題だった事業部間の対立も解消した事例です。

社員間の感謝が相互理解を育み、世代や事業部を超えた協力関係を築く

行動指針の浸透

ここ数年の間に、ビジョンやミッション、行動指針を定める企業が増加しています。それにつれ、そうして定めたビジョンやミッション、行動指針をどう社内に浸透させるかが課題となっています。

ピアボーナスは、行動指針浸透にも効果を発揮します。

自社で定めた行動指針に基づく行動にピアボーナスを送り、日頃の貢献を行動指針と結びつけるのです。

例えば「失敗を恐れず、前向きなにチャレンジする」といった行動指針がある会社で、これまで誰もやったことのない、困難なチャレンジに取り組む仲間の姿を発見したら、ピアボーナスを送る際に「失敗を恐れず、前向きなチャレンジをする」の行動指針を付けて投稿を行います。

Uniposの場合ですと、行動指針を「ハッシュタグ」として設定することができるので、投稿への紐づけが簡単に行えます。

これにより、この投稿を見た人も「これが『失敗を恐れず、前向きに挑戦する』ということか」と、行動指針と日々の仕事が結び付き、行動指針を意識して仕事に取り組む機会が増えます。

■導入企業での事例 

「刷新したバリュー(行動指針)が組織に素早く浸透」

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【クラシコ株式会社】

・事業内容:白衣、医療用品の企画・製造・販売

・導入目的:創業10年目に刷新したバリューを浸透させたい

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創業10周年で刷新したバリューを定着させるためにピアボーナスを導入

創業10周年を迎えたタイミングでリニューアルしたバリューを浸透させるべく、Uniposを導入したクラシコ。

もともとSlackでもバリューに沿った行動を従業員同士が称賛し合うチャネルがありそれはそれで上手くいっていたそうなのですが、メンバーの使用頻度に差が出てしまうという課題がありました。

そうした中、ピアボーナスという送っても送られても嬉しい、従業員同士が自発的に使いたくなってしまう仕組みを導入することで、バリュー浸透をより素早く実現したいと考え、導入を決めたそうです。

刷新したバリューをハッシュタグ化して投稿に紐づけ。社内にバリューが素早く浸透

バリューをハッシュタグとしてUniposの投稿に紐づけることで、従業員一人ひとりが自分なりにバリューを考えて行動する機会が増え、バリューの素早い浸透につながったという同社。日々の仕事に対して、従業員同士がバリューに沿った行動を称賛するUniposを活発に送り合っているそうです。

ピアボーナス導入後の変化を、クラシコの社長様は以下のように語っています。

バリューはハッシュタグ化して、それに沿った行動をした人への投稿につけて送るようにしています。

たとえばエンジニアがトラブル対応を迅速に行ったら「最速精神」というハッシュタグをつけて称賛したり、企画などで壁にぶつかって悩みながらも粘り強くやり遂げた人には「世界最高を作ろう」をつけて投稿したり。

そういった投稿を見て、社員が「そうか、こういう行動がバリューに沿っているんだな」と自分なりに解釈して動けるようになっていると感じますね。バリューがしっかりと社内に根づいてきています。」(クラシコ 代表取締役社長 大和様)

最高の仕事をするために刷新したバリューが素早くチームの行動に現れた理由

 Q1.他にもいろいろな施策がある中で、どうしてピアボーナスがいいの?

A. 組織づくり、組織改善のための施策には、ピアボーナス以外にも様々ものが存在します。例えば「チームランチ」「飲み会」「研修」「1on1」など、パッと思いつくだけでも色々ありますね。そうした施策と比べてピアボーナスが持つ利点は「手軽さ」と「習慣化」です。

ランチや飲み会は幹事が日程調整や会場抑え等の準備をして、特定の日時に開催されます。

研修は実施後、その内容が身に付くかどうかは本人次第です。1on1は上司と部下、それぞれの時間をある程度確保した上でないと実施できません。

ピアボーナスは自分が送りたいと思ったタイミングでいつでも送れるため、特に準備は必要ありません。とても手軽です。また送る方・送られる方どちらも嬉しいので、自然と使いたい気持ちが起きやすいのです。そうして日常的に送ったり、送られたりを繰り返していくうちに、いつの間にかピアボーナスが習慣化します。

一回きりではなく、日々互いを知り、認め合う習慣が根付くことで、先に述べた3つの効果(モチベーション向上、部門間連携の強化、行動指針の浸透)が得やすくなります。

 Q2.「褒め合う」ことってそんなにいいの?本当に個人や組織の成長につながるの?

 A.「褒める」ことが個人の成長や組織に良い影響を与えるということが、学術的な研究からもわかっています。(マネジメントは「叱る」より「褒める」が効果あり!その根拠とすぐ使える効果的な褒め方)褒め合うこと=互いを甘やかし合うことではありません。

承認・称賛し合う価値観を共有していることで、互いにポジティブな関係を築きやすくなります。そうしたポジティブな関係がベースにあることで、例えば叱るといったネガティブなフィードバックに対しても、真摯に向き合い改善に向けた行動が取りやすくなるのではないでしょうか。

Q3.もらえる人、もらえない人が出て、逆に組織に悪影響を及ぼすのでは?

A.Unipos社が、Unipos導入企業でピアボーナスがどの程度行き渡っているのか調べたところ、「一ヶ月に81%の人が一回以上もらっている」という結果が出ました。81%ですので、数ヶ月たてばほぼ全員がもらえることになります。

人気投票で一部の人だけに集中してしまう、もらえない人がかわいそう、といった懸念はもっともですが、実際に使ってみると、あまり偏りなく組織に広く行き渡るのがピアボーナスです。

 Q4.お金目当てで送り合う人が出てくるのでは?

 A.まず前提として、ピアボーナスで送り合える金額は基本的に少額です。

Uniposでは、1ポイントの金額を企業ごと任意に決められますが、多くの企業で13円と少額に設定されています。

さらに1度に1人の人に送れるのも120ポイントまで、1人が1週間に送れるポイントは400ポイントまで(しかも翌週への持越しはできず、使わないと消えてしまいます!)と、お金が目的にならないバランスでポイント設計をしているため、1回に数百円、1ヵ月でも数千円といったところが、もらえる平均金額になります。

わざわざ徒党を組んで送り合ったりといった面倒なことをしてまで欲しい金額ではないので、そうした事態が起こる可能性は非常に少ないと言えます。

 さらにUniposの送り合いは全社員が見られるオープンなタイムライン上で行われるので、そうしたわざとらしいやりとりはバレてしまう可能性が高くなります。

 お金が目当てになる程ではない少額のインセンティブ設計と、全員が見られるオープンなタイムラインという透明性の高さが、不正が起きにくい仕組みとして機能しています。

 【コラム】そもそもなぜ「インセンティブ」を送り合うのか?

国内初のピアボーナス「Unipos」は、もともと自社の社内制度「発見大賞」から始まったとお伝えしました。

社内制度での運用時にはインセンティブはありませんでしたが、その後なぜ「ピアボーナス」としてインセンティブを付けることになったのか。

 それは「発見大賞」をサービス化する過程で「メッセージのみ」「メッセージ+インセンティブ」など様々なパターンを検証した結果、社員同士の送り合いが最も活性化したのか「メッセージ+インセンティブ」だったからです。

感謝の言葉だけを面と向かって伝えるのは、なんだか恥ずかしい。でもそんな時「ありがとう」と缶コーヒー1本渡す感覚で少額のインセンティブを添えると、恥ずかしさがやわらぐ。「ありがとう」を伝えやすくなる。少額のインセンティブが建前として機能し、ピアボーナスの送り合いを活性化させることを発見したのです。

ピアボーナスでは、インセンティブは目的ではなく、相手に感謝・称賛を伝えやすくするきっかけの役割を担っています。

Uniposはコンサルタントが従業員の利用が定着するまで並走|詳細はこちら

4.代表的なピアボーナスツール

アメリカから始まったピアボーナスですが、現在では日本でも取り入れる企業が増えてきています。

日本国内でよく利用されている代表的なピアボーナスサービスを、2つほどご紹介します。

4-1.Unipos(ユニポス)

本記事で何度も例にあげさせていただいた、自社サービスの紹介となってしまい恐縮なのですが、私達Unipos社が提供するピアボーナスサービスです。

2017年に、国内初のピアボーナスとして提供を開始しました。

感謝・称賛の言葉と共に従業員同士がピアボーナスを送り合い、一人ひとりの貢献を見える化することで、様々な組織課題を解決へ導きます。

■特徴

従業員一人一人の主体的な参加を引き出すプロダクト設計

Uniposでは、従業員が思わず使いたくなってしまうような工夫が随所になされています。

・ポイント設計

Uniposでは、1週間に1人400ポイント分のピアボーナスが付与されますが、ポイントは次週への持越ができません。使わなければ消えてしまいます。

せっかくもらったポイントを使わないのはもったいない…!という心理が働き、その週内になるべくポイントを使い切ろう(Uniposを送ったり、拍手をしよう)と、Uniposの利用が促進されます。

・「拍手」で気軽に参加できる

「拍手」とはSNSのいいね!のような機能です。

誰かのUnipos投稿に共感したら、自分のポイントを消費して、その投稿を送った人・送られた人それぞれに拍手をすることができます。

投稿を送る時間がなかったり、恥ずかしくて投稿するのが苦手といった人でも、拍手をするだけで、気軽にUniposに参加することができます。

・あえて付けない返信機能

Uniposをもらうのは嬉しいものです。

ですが、もらった相手にお礼を言わなくちゃ、お返しで投稿しなくちゃといった義務感が生まれると心理的な負担になり、Uniposを気軽に使ってもらえなくなる可能性があります。

そこでUniposでは、あえて返信機能を付けていません。6種類の「リアクションスタンプ」から、1リアクションを返すことのみができるようになっています。

■手厚い導入・定着サポート

Uniposを導入しても、その後組織に定着して、継続的に使われなければ意味がありません。Uniposでは導入~定着までをしっかりと伴走する、プロジェクトマネジメント・カスタマーサクセスサポートを行っています。

Uniposを導入してどんな組織を目指すのか。どのように定着を進めるのがベストなのか。各社の状況に合わせてアドバイスを行い、340社超の導入ノウハウをもとに、Uniposを通した組織改革に伴走します。

■料金

アカウント単位の月額課金。コース、利用人数により料金が異なるため、こちらから問い合わせ

※インセンティブの支給方法は、2パターンから選べます。給与規定改定の必要がない「Unipos SDGsプラン」もございます。

■こんな企業におすすめ

・本格的に組織改革をしたい

・企業の規模が大きい

・モチベーション向上、部署間連携の強化、行動指針の浸透を実現したい

ピアボーナスで従業員のモチベーションを高める「Unipos」の詳細資料ダウンロードはこちらから

 4-2. Hey Taco!(ヘイタコ!)

出典:Hey Taco!プロダクトサイト

ヘイタコはアメリカのスタートアップ企業が提要するピアボーナスツールです。

ビジネスチャット「Slack(スラック)」上で、従業員同士が日々の仕事の感謝・称賛にタコスを添えて送り合います。

タコスは115個まで送れ、貯まったタコスは各社で自由に設定するご褒美と交換ができます。

■特徴

通常のピアボーナスのやりとりとは別に、特別ギフトを送れる

日頃の感謝・称賛でタコスを送り合うほか、チームにとって特に大事な業務や、そのメンバーにとってチャレンジとなるタスクに対して、特別ギフトを送ることができます。

ギフトは送られた時点では開封できません。その仕事を達成したら開けられるようになっているので、ゲーム感覚を取り入れ目標達成へのモチベーションを楽しくアップさせられます。

 ■料金

1アカウント3/

■こんな企業におすすめ

・Slackを導入している※必須条件

・ピアボーナスを試してみたい

・仕事に遊び心を取り入れたい

 

「Hey Taco!」

https://www.heytaco.chat/

 

5.ピアボーナス導入事例

この章ではピアボーナスの導入事例として、Uniposを実際に導入されている企業様で、Uniposがどのように活用されているのかをご紹介していきます。

5-1.メルカリ

2年程前からUniposを導入しているメルカリ。

導入のキッカケは、急激な組織拡大に伴い直面した「互いの顔と名前が一致しない」「互いのことがよくわからない」課題を乗り越えるためでした。

そんなメルカリでは、従業員数が1,800名を超えた現在でも1日数百件と活発な「メルチップ(Uniposのこと)」投稿があるそうで、業務のちょっとしたことへの感謝や、難易度の高いプロジェクトをやり遂げたメンバーへの称賛など様々な投稿が並びます。

Uniposで気軽に感謝、称賛を送り合う文化がしっかりと根付いているそうです。(メルカリ創業者の山田氏や役員同士がメルチップを送り合うこともあるとか)

 メルチップは、当初の導入目的であった相互理解はもちろんのこと、モチベーション向上、マネジメントのサポートなど、メルカリの組織づくりで多方面に活用されています。

特に数千名規模の会社となった現在では、経営からみえづらい現場の様子を伝える、経営と現場の橋渡し的な役割も強めているそうです。

 感謝・称賛が従業員同士、経営と現場をつなぎ、メルカリらしさを失わない組織成長に、Uniposを役立てています。

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6.導入までの流れ

Uniposの場合を例にとり、導入までの流れをご紹介します。

詳細な流れは各サービスによって異なりますので、大まかなイメージとして参考にしてください。

①資料請求・問い合わせ

webサイトから資料請求を行います。

・Unipos資料請求フォーム

「Unipos」の詳細資料ダウンロードフォームはこちら

②ヒアリング

お客様の現在の組織状態・課題の詳細をお電話にてお伺いし、Uniposがどのようにお役に立てるか、ご一緒に考えます。

③商談・お見積もり

Uniposコンサルタントが説明にお伺いします。Uniposを活用し、どのようにして目指すべき理想の組織をつくり上げるのか、ご提案いたします

④導入準備

Uniposカスタマーサクセスチームが、導入推進を丁寧にサポートします。プロジェクトシートを作成し、社内に導入推進チームを組成します。

⑤導入説明会実施

従業員の皆様に「導入目的」を伝え、理解してもらうことは、Unipos定着を左右する上で非常に重要です。

Uniposカスターサクセスチームが従業員参加のはじめの一歩「導入説明会」を、これまでのノウハウをもとにサポートします。

 ⑥導入~定着

導入後2ヵ月はフォローアップ期間として、カスタマーサクセスが伴走します。

Uniposの利用状況などを分析しながら、定着に向けフォローアップミーティングを実施します。