理念浸透を実現するゲームやワークショップとは?効果と事例を解説

5.ゲームやワークショップを実施した企業の事例

上記でご紹介したゲームやワークショップを実際に実施した企業の事例をご紹介します。

参加者の感想もまとめていますので、ぜひご参考ください。

ゲームの実施事例

NASAゲームを実施した株式会社コムニコ

SNSの運用支援を行う株式会社コムニコでは、社内イベントの一環としてNASAゲームを導入した事例があります。

株式会社コムニコでは5つのバリューが存在していますが、既に過去にはこのバリューについてディスカッションをする場などを設けていたとのこと。そこで、今回は趣向を変えてNASAゲームを実践し、合意形成の重要性を体感する機会を作ったそうです。

当日の流れとしては、以下の流れで行いました。

  • 個人で考える時間 (所要時間:約15分)
  • グループで相談する時間 (所要時間:約20分)
  • 各チームの発表
  • 個人・グループで考えた解答をそれぞれNASAの解答と比較して誤差を算出 
  • 下記の得点表からランクを確認
  • グループごとに順位発表

解答との誤差でランク付けを行うことでゲーム性を高める工夫が施されているのが分かります。最終発表では、全6チーム全くカラーの異なる興味深い結果となったようです。

株式会社コムニコの参加者は、「ひとつの目標に対してチーム全員で協力し、ひとりではなかなか浮かばない新しい発想を導き出すことが最も重要。そんなコンセンサスゲームは、普段はあまり経験することがないのでとても貴重な経験となりました!」というコメントをしています。

参考:『実践編「NASAゲーム」やってみました! ~第8回カルチャーランチレポート~』

    https://www.comnico.jp/at-comnico/culture-lunch-report_8

パズルゲームを実施した株式会社スペサン

パズルゲームを考案した株式会社スペサンは、パズルゲームを実践する前に、社内での理念浸透がどのくらいなされているかを調査しています。

調査では、社員にとって理念は「存在は知っているけどほぼ内容は知らない」、また理念に対しては「共感していないわけではないが共感度は普通」といった現状であることが分かったそうです。

そこで今回ご紹介したパズルゲームを含め、計6回のイベントを通じて理念の浸透を図ったところ、理念への理解・共感ともに良い結果を得ることができました。

実際に参加したメンバーからは「楽しく学ぶことができた」「意味のある時間だった」「苦手意識があったが、遊びの要素があって気づいたら理解できていた」などのコメントが寄せられました。

参考:「【大公開!】VMVICを、楽しく浸透させるスペサン流ビジョン浸透ワーク」

   https://note.com/spthanks_cho/n/n07f12bdc9bba

ワークショップの実施事例

おえかきコミュニケーションワークショップを実施した某企業

理念浸透をテーマに、参加人数約50名・所要時間90分程度で行ったワークショップでは、参加者から以下のようなコメントが寄せられています。

・自身の想いや、普段の感情を絵に起こすことで、明快に振り返ることができました。ま

 た、組織開発・職場活性等に活かせる内容と理解できたため非常に満足度が高かったと感

 じております。

・心が温かくなりました!自分を知る機会にも、部下を知る機会にもなるいいセッションだ

 と思います。

絵を描くという斬新なアプローチ方法が、参加者にも好評だったようです。

参考:「会社のビジョンを考える!おえかきコミュニケーションワークショップ(TZK4)」

   https://buzzkuri.com/programs/21

パーパス浸透プロジェクトを実施した某企業

某日系製薬メーカーにて「パーパス浸透プロジェクト」が導入された事例があります。

こちらの企業では、3ヶ月という長期間にわたって議論やワークショップを行いながら、プロジェクトを進めていきました。ワークショップは各2時間、全35回を実施したそうです。

企業理念を自分ゴト化するというテーマで行われたワークショップに対して、参加者からは以下のようなコメントが寄せられています。

・会社のPVVに合わせた自分のPVVを作ることができた。

・改めてPVVを理解でき、自身のPVVを考える事により、より近くに感じられるようになり

 ました。 有難うございました。

・個人のバリューの作り方が勉強になりました。

・自分について掘り下げて、無理やりPVVと繋げるのでなく、繋がっている点を見つけるこ

 とができたので良かった。

・皆さん真剣に自分のワークに取り組み、積極的に語っていたことが印象的でした。このよ

 うなワークの場をPVVだけでなくもっと設けていけば、どんどん自分事になるという意見

 も得られました。

・文字に書き出してみて、自分はこんな風に思っていたんだと 発見することができたワー

 クショップだった。

・参加していたメンバーのコメントから、会社の方針として出てきたPVVを「自分事」に落

 とし込んで、自分のPVVを考える事が出来ていた。PVVがある事で、部門を越えて全従業

 員が同じ視座で仕事が出来る様になると感じました。

・PVVを個人レベルまで落とし込む大切さが印象に残りました。

・個人のPVVを作成するにあたり、自分の得意な事・目指すべきところが明確になり参考に

 なりました。ありがとうございます。

・会社のPVVを個人レベルまで落とし込む大切な時間でした。一人一人、自分と向き合うい

 い機会になったと考えます。

※PVV:Purpose,Vision,Valueの頭文字を取ったもの。

参考:「パーパス浸透プロジェクト~効果的な浸透のポイント解説~」

   https://pygmalion-hrd.com/casestudy/2021-04-21/

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6.理念浸透ゲームやワークショップ、実施の際の注意点

理念浸透を図ることのメリット、そしてゲームやワークショップなどの効果的な手法があることがお分かりいただけたでしょうか。

ただし、一方でこれらを実施する際には注意したい点もあります。

せっかく実施したゲームやワークショップが意味のないものにならないよう、事前に注意点を押さえておきましょう。

現状の浸透レベルに合った内容にする

社員一人ひとりに十分に理念が浸透するには、4つのハードルがあると言われています。

  • 策定のハードル:企業理念を0から作る難しさ
  • 共有・共感のハードル:企業理念を正しく認知し、内容に共感してもらう難しさ
  • 行動のハードル:企業理念を理解するだけでなく、行動に移してもらう難しさ
  • 習慣化のハードル:無意識にでも企業理念に沿った行動を取るようになる難しさ

理念浸透を図りたいと考えている企業の多くは、「共有・共感」「行動」「習慣化」のいずれかのハードルにぶつかっていることでしょう。

ゲームやワークショップを実施する際は必ず目的を設定する必要が生じますが、現状のレベルに合っていない目的を定めてしまうと、参加者にとって内容が難しく感じられたり、実現性のないものに感じられたりする可能性があります。

企業理念の大切さや理念の認知度を高める必要があるのか、既に認知度はあるから行動に移してもらうことを促したいのか、など明確な目的を持ったゲームやワークショップを行うようにしましょう。

短期間での変化を期待しすぎない

ゲームやワークショップを実施すると、その場は非常に盛り上がり、社員からもポジティブな感想が寄せられることが多いでしょう。

ただし、たとえ内容の満足度が高かったとしても、翌日から目に見えて大きな変化があるとは限りません。

理念浸透には想像以上に時間がかかりますし、新入社員が入るなどメンバー構成に変化があれば、浸透具合も変化していきます。

思うようなスピードで浸透していかなかったとしても、一度の取り組みで諦めるのではなく、継続的に行っていくことが重要です。

また、ゲームやワークショップはあくまでも施策のうちの1つですから、他の手段なども並行して検討していくのも良いでしょう。

7.まとめ

本記事では、理念浸透に課題を感じている企業や担当者向けに、ゲームやワークショップを用いた手法についてご紹介してきました。内容の要点をもう一度おさらいしておきましょう。

  • 理念浸透を図るゲームやワークショップの目的は大きく分類すると「理念の重要性を学ぶためのもの」「既にある自社の理念について理解を深めるもの」がある。
  • ゲームやワークショップはオンライン開催でも問題なく行うことができる。
  • ゲームやワークショップで理念浸透を図るメリットとしては、「誰もがフラットに参加できる」「ボトムアップで意見を発信できる」「組織への不平・不満を取り払う機会になる」などが挙げられる。
  • ゲームやワークショップは無料で行えるものもあり、気軽に挑戦しやすい。内容を検討する際には、自社の現状レベルに応じたものにすることが大切。

いかがでしたか?

企業理念が適切に浸透している企業は、社員のモチベーション向上や生産性向上、組織の一体感の醸成など、メリットが多くあります。

なかなか簡単に結果が出るものではありませんが、継続的に取り組むことできっとポジティブな変化が現れてくるはずです。

少しでも参考になる内容がありましたら、ゲームやワークショップの開催をぜひ検討してみてくださいね。

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