経営理念が浸透しない4つの原因と浸透させるための5つの施策

3 経営理念が浸透しない4つの原因

上記で説明した以外に経営理念が浸透しない理由の代表例を4つ紹介します。

1.経営理念を定めて満足してしまっている

2.経営理念の内容が抽象的でわかりづらい

3.経営理念が時代の変化に合っていない

4.経営理念の意味や背景が社員に理解されていない

上記の理由に当てはまっていないかどうか、自社の状況と照らし合わせてみてください。

3−1 経営理念を定めて満足してしまっている

経営理念を定めた時点で、経営層が満足してしまっているケースです。

社員に対して理念を浸透させるための工夫や何らかの施策を打つことをしないため、いつまで経っても認知されず、理解されないままになってしまいます。

自社のウェブサイトなどで開示することで、対外的にはアピールしている場合でも、社内への浸透という意味では不完全な状態だといえるでしょう。

3−2 経営理念の内容が抽象的でわかりづらい

 定めた経営理念が抽象的な内容だった場合、社員に理解されないままという状態になりかねません。

具体性があまりなく、抽象的すぎる文言で構成された経営理念の場合、不明瞭なビジョンしかわかないため、実際に行動に移すことが難しくなります。

経営理念を作成するにあたっては、企業の歴史や考え方を少ない文章で簡潔にまとめる必要があるため、どうしても抽象的なものになりがちです。しかし、抽象的な経営理念は結果として他の企業と似た内容になってしまい、自社の強みとして機能しなくなってしまいます。

平凡すぎる経営理念では、社員の間に浸透するのに時間がかかってしまうでしょう。

以下は、日本航空株式会社(JALグループ)の経営理念です。

非常に伝わりやすい内容としてまとめられているので、ぜひ参考にしてみてください。

JALグループは、全社員の物心両面の幸福を追求し、

一、お客さまに最高のサービスを提供します。

一、企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します。

出展:JALグループ企業理念

https://www.jal.com/ja/outline/philosophy.html

JALグループでは、経営層から社員の一人ひとりが、「JALで働いていてよかった」と思える企業をめざすため、「全社員の物心両面の幸福を追求する」という言葉を掲げています。

社員の満足度を高めることが、顧客への最高のサービス提供と社会貢献という2本柱の実現につながるという考え方によるものです。

3−3 経営理念が時代の変化に合っていない

 歴史ある企業の場合、創業時に定めた経営理念が時代の変化によって、現状にふさわしくなくなっていることがあります。

IT化やグローバル化によって変化が激しくなった現代において、古い理念は今の時代に合わなくなっている場合があるのです。

そのため、リアルな現代社会のあり方とのギャップにより、社員の中に落とし込まれないケースが考えられます。

精神論的な内容の経営理念の場合、仕事の合理化や働き方改革が求められている今の時代にはそぐわないのです。

多様性やスピード感が求められる現代社会において、一昔前の経営理念がそぐわないと感じる社員には浸透しにくいといえるでしょう。

3−4 経営理念の意味や背景が社員に理解されていない

経営理念の存在は知っていても、その意味や作られた背景まで社員に理解されていないことも、経営理念が浸透しない理由の一つです。

経営理念が示す方向性や、その実現のために必要な行動が何であるかが、しっかりと伝わっていないのです。

また、経理理念がどのような背景のもとに作られたのかも、正しく伝わっていない場合があります。経営理念は創業時の思いや原点となるものをベースにして作られることがほとんどです。創業当時の想いや考え方などを形にした経営理念の場合、社歴の浅い社員には浸透しにくいといえるでしょう。

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