職場の事なかれ主義とは?その心理と予防のための3つの対策&事例

5.職場の事なかれ主義を防ぐ4つの対策

職場での経験によって、誰しもが陥る危険性のある「事なかれ主義」。事なかれ主義を職場からなくしていくために、どんな対策をしたら良いのでしょうか。

 

具体的な4つの対策をご紹介します。

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5-1.失敗をマイナス評価に直結させない人事評価

1つめの対策は「失敗をマイナス評価に直結させない人事評価の導入」です。「失敗がバレると評価が悪くなる」と強く感じさせる職場では、多くの従業員が事なかれ主義へ傾きやすくなります。

減点評価(業務上のミスや目標未達などのマイナスを減点する)ではなく、加点評価(目標達成や会社への貢献などのプラスを加点する)の方が、事なかれ主義の予防という観点からは有効です。

最近では、GEが有名な人事評価モデル「9ブロック」を廃止したことが話題となりました。世界では、加点評価への移行どころか、従来の評価制度そのものを廃止する動きがあることは、特筆すべき点です。

 

5-2.チームの成果を個人の成果とする仕組み

2つめの対策は「チームの成果を個人の成果とする仕組み作り」です。

「自分さえ良ければいい」と従業員が利己的な視点に陥るのを防ぐためには、チームの評価が個人の査定に反映される仕組みが大変有効です。

日本国内では2000年頃から「成果主義」がもてはやされました。しかし、成果主義には「個人の成果につながらない業務には、事なかれ主義的な勤務態度の従業員が増える」というデメリットがあります。

現在では「個人評価+チーム評価」のダブルで行う人事評価を採用する企業が増えています。従業員が「チームの利益」「会社の利益」を考えられるように導くことができるので、事なかれ主義の予防に効果的です。

 

5-3.心のつながりを可視化する制度

チームワークへの興味が薄く他人事感が強いチームの空気を変えるためには、心のつながりを可視化する仕組みの導入が効果的です。

特におすすめなのが「ピアボーナス」です。ピアボーナスは、従業員同士が感謝の気持ちをボーナス(お金)を贈り合うことで表現できる制度です。

Google、メルカリ、VOLVOなど、人材マネジメントに力を入れる企業が続々と導入したことで話題になりました。

ピアボーナスは、目に見えなかった「感謝の気持ち」をボーナスとして可視化できることが特徴です。「自分は仲間から認められている」という実感を得やすくなる効果があります。

やりがいが感じられずに事なかれ主義に陥っている人にとって、「この企業で働く意味」を改めて見いだすきっかけとなるはずです。

5-4.安心して発言できるチーム環境の整備

上司からの強い叱責やチームが険悪になることを恐れる傾向が強い人が事なかれ主義から抜け出すためには、安心して発言できるチーム環境を整備する必要があります。

トラブル・失敗の報告や改善案の提言は、時にネガティブなニュアンスを含むこともあるでしょう。マイナスの発信であっても安心して行うことができる関係性を、日頃から構築しておくことが大切です。

そのために役立つのが「心理的安全性」の考え方です。心理的安全性とは、「ネガティブな反応が予想される行動をしても、このチームであれば大丈夫」と信じられるかどうかを意味する指標のことです。

心理的安全性を高めることは、事なかれ主義を遠ざけることにつながります。心理的安全性の詳細や高める方法については『心理的安全性を測定する方法とGoogleに学ぶ心理的安全性の高め方』をご覧ください。

 

6.事なかれ主義を“我が事感”に変えるメルカリの取り組み事例

「事なかれ主義」の真逆にあるともいえるのが、「我が事感」というフレーズです。我が事感をキーワードに組織づくりを行っているメルカリの事例をご紹介します。

急成長を続けるメルカリは、月に多いときで50名ものメンバーがジョインします。

その中で「会社が大きくなっても、遠くにいるメンバーのことを知り、興味を持ち、会社で起きていることに我が事感を持ち続ける組織であってほしい」(株式会社メルカリ HRグループ 高橋寛行氏)という思いから、数々のコミュニケーション施策が運用されています。

 

<メルカリのコミュニケーション施策の一例>

シャッフルランチ

メルカリ全社員からランダムに組み合わせた5〜6名のチームでランチを行い、他部署交流の場として活用

TGIM

毎月1回・月曜日に開催される軽食をつまみながら親睦を深める場

Global Donuts

ドーナツを食べながら日本のメンバーと海外のメンバーが交流し互いへの理解を深める

メルチップ

ピアボーナスツール「Unipos」のweb・アプリを使って感謝の言葉にちょっとしたボーナスを乗せお互いに送り合う

組織として具体的な制度を準備することで、事なかれ主義とは対極のチームを作る試みは、多くの企業にとって参考になるのではないでしょうか。詳しくは「メルカリメンバーが会社の出来事に“我が事”感を持つ理由」をご覧ください。

 

7.まとめ

事なかれ主義は「 いざこざがなく、平穏無事に済みさえすればよいとする消極的な態度や考え方」を指す言葉です。

事なかれ主義者には、下記の特徴があります。

①保身に走る

②当事者意識が希薄

③消極的で行動力に欠ける

職場の事なかれ主義を放置しておくと、問題の先送りやミス発覚の遅れ、チーム内の信頼感やモチベーションの低下を引き起こします。

 

そこで対策として、下記を行いましょう。

①失敗をマイナス評価に直結させない人事評価

②チームの成果を個人の成果とする仕組み

③心のつながりを可視化する制度

④安心して発言できるチーム環境の整備

メルカリでは「事なかれ主義」の対極にある「我が事感」をキーワードに、さまざまな施策を行っています。ぜひあなたの会社でも、事なかれ主義を遠ざけるための試みをスタートしてみませんか。

今まで突破できなかった壁を容易に飛び越えられるような、強いチームへの第一歩が始まります。

 

 

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