
6.タイムマネジメントで失敗しないためのポイント
実践方法に沿ってタイムマネジメントに取り組む際には、いくつか押さえておくべきポイントがあります。タイムマネジメントを成功させるために、ポイントを理解しておきましょう。
6ー1.実現可能な内容で進める
タイムマネジメントを進めるうえで、遂行にこだわりすぎてしまったり、実現が難しい目標をたててしまったりするケースがあります。
熱意があるのは良いことですが、柔軟な対応ができなくなり途中で挫折してしまう可能性が高いでしょう。
タイムマネジメントではタスクを細分化して取り組みますが、前述したとおりスケジュールには余裕を持ち、実現可能な内容で進めることを忘れないようにしてください。
6ー2.タスクを感覚で振り分けない
タスクを「緊急度と重要度のマトリクス」で分類する際、感覚や直感だけでなんとなく振り分けるのは避けましょう。
緊急度や重要度の判断を誤ると、本来最優先ですべき業務が後回しになるなど、成果が上がるどころか業務全体に悪影響を及ぼしかねません。実践方法のステップに沿って忠実に進めてみてください。
7.タイムマネジメント成功事例
ここからは、実際にタイムマネジメントに取り組んだ方々の成功事例をご紹介します。個人の事例と企業(チーム)の事例をぜひ参考にしてください。
7ー1.個人の事例
Aさんは、幼い2人の子どもを保育園に預けながらデザイナーとして働いていました。
保育園へのお迎え時間はずらせないため、Aさんに残業という選択肢はありません。そのため、タイムマネジメントによって「会議や打ち合わせ」を午前中に、「一人で集中するデザイン業務」を午後に設定しました。
タスクを時間でコントロールすることで、スイッチが切り替わり集中力も持続したといいます。
Aさんは、出産前と比べ勤務時間は短くなったものの、タスクの量はキープできているどころか質も高まったと評価されているそうです。
また、帰宅後も家事と育児をタスクとして優先順位をつけ、効率よくこなすことで規則正しい生活を送っています。仕事だけでなく、プライベートまでもタイムマネジメントできている成功事例といえるでしょう。
参考:Technique 時間に追われない毎日を作るタイムマネジメント術(http://rules-of-success.jp/technique/time-management/)
7ー2.企業の事例(株式会社古田土経営)
経営コンサルティングの古田土会計グループでは、設立当初のチーム運営に課題が多く、「ヒアリングしないとそれぞれのタスクの進捗状況がわからない」「管理者が一つひとつ仕事を棚卸ししなければならない」という状況でした。
スピード感を持って仕事をこなさなければならないため、チームの管理者は、社長からタイムマネジメントツールの導入の提案を受けたといいます。
ツールの力も借りながら仕事の見える化を進めることで、メンバーが自分から仕事を見つけ、積極的に取り組んでくれるようになりました。全員が仕事の全体像を把握できるようになったとともに、一人ひとりの仕事へのコミットメント力が高まったそうです。
参考:株式会社古田土経営(https://www.jooto.com/casestudy/kodato/)
8.タイムマネジメントを助けるおすすめツール・アプリ紹介
タイムマネジメントは、近年ではツールやアプリを活用して行うのが主流となっています。
ここでは、タイムマネジメントを助けるおすすめツール・アプリを紹介します。
8ー1.Backlog(バックログ)
「Backlog」は組織やチームでの利用に適したツールです。プロジェクト全体のタイムマネジメントが可能となります。
機能 |
①プロジェクトメンバーの権限管理や情報・ファイル共有などチームのコラボレーションを促進する機能 ②プロジェクトの見える化やガントチャートでの進捗確認などプロジェクトの管理機能 ③チームメンバーのタスク確認や課題の締め切り管理などチームのタスク管理機能 |
提供会社(URL) |
株式会社ヌーラボ(https://nulab.com/ja/) |
使った人の感想 |
これまで情報共有手段としてメールを使用していましたが、重要な情報が流れてしまったり、進捗管理ファイルは容量が重く添付できなかったりという事態が起きていました。Backlogで上記作業工程をゼロにすることで、マネージャーやプロジェクトメンバーはより創造的な仕事に集中できるようになるなど効率化を実現できました。 |
参考:タスク管理、ファイル共有もできるプロジェクト管理ツールBacklog(https://backlog.com/ja/)
参考:【導入事例】KDDI株式会社 | プロジェクト管理ツールBacklog(https://backlog.com/ja/customers/kddi/)
8−2.Senses(センシーズ)
「Senses」は、特に営業活動をする方におすすめのツールです。営業先とのコミュニケーション履歴も管理できます。
おもな機能 |
①行動履歴の登録やチーム全体の営業活動を時系列に把握するアクション管理機能 ②受注率や進捗率の分析、アクションの改善に活用できるレポーティング機能 ③取引先企業の概要やプレスリリースなど外部情報を自動で取得する機能 |
提供会社(URL) |
株式会社マツリカ(https://mazrica.com/) |
使った人の感想 |
Excelでの管理と異なり、それぞれの案件がどのステップにあるのかを視覚的・直感的に管理できるようになりました。また、同じような案件が生じた際に過去の情報をすぐに引き出せるようになったことで、生産性が圧倒的に上がりました。 |
参考:Senses | 成果を自動的に最大化するSFA(https://product-senses.mazrica.com/)
参考:Excel管理からの脱却!直観的な進捗管理で時間削減につながりました – 株式会社PR TIMES (mazrica.com)
8-3.Jooto(ジョートー)
操作性と見やすさに優れ、誰でも直感的に使いこなせるツールです。サポート体制も充実しています。
おもな機能 |
①タスクのステータスを一目で把握できるタスク管理機能 ②プロジェクトの進捗をリアルタイムで把握できる進捗管理機能 ③プロジェクト横断管理機能 ④タスク内でコミュニケーションがとれるコミュニケーション機能 ⑤外部連携、データ共有、ファイル管理機能 |
提供会社(URL) |
株式会社PR TIMES(https://prtimes.co.jp/) |
使った人の感想 |
圧倒的にUI/UXが優れており、誰もが使いやすいツール。すべての業務を見える化することで、全体的に見ると月40時間程度の効率化につながりました。成果を出すための理想の環境に大きく近づけたと考えます。 |
参考:Jooto – 無料から使えるタスク・プロジェクト管理ツール(https://www.jooto.com/)
参考:遠州鉄道株式会社(https://www.jooto.com/casestudy/entetsu/)
9.タイムマネジメント力を上げるおすすめ本紹介
最後に、タイムマネジメント力を上げるおすすめ本を紹介します。タイムマネジメントの実践前の基礎知識にするため、あるいは実践中の軌道修正に活かすためなどに活用してください。
9ー1.実践!タイムマネジメント研修: より少ない時間で、より高い成果を出すために(Kindle版)
実際にさまざまな企業で実施され、好評を博したタイムマネジメント研修の内容を書籍化したものです。ストーリー仕立てとなっているためわかりやすく、誰もが実践しやすいポイントが詰まった一冊です。Kindle版・299円で読むことができます。
参考:実践! タイムマネジメント研修: より少ない時間で、より高い成果を出すために 実践シリーズ (株式会社ポテンシャル・ディスカバリー・コンサルティング)
9ー2.なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である(文響社)
タイトルどおり「なぜあなたの仕事は終わらないのか」を解き明かすところから始まり、具体的なタイムマネジメント術はもちろん、人生の使い方まで考えるきっかけになる一冊です。定価は1,518円(税込)です。
参考:なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である
部下のマネジメント・育成を担うリーダー必見!挑戦しない部下に共通していたこととは?|お役立ち資料公開中!
10.まとめ
今回の記事では、タイムマネジメントの意味や実践方法、タイムマネジメント力を高めるコツなどを中心に解説しました。
あらためて記事の内容を振り返ってみましょう。
・タイムマネジメントとは、時間の使い方をコントロールすることで仕事の効率や生産性を向上させ、成果を上げるための取り組み
・個人としてのタイムマネジメントのメリットは以下の2つ
・処理能力の向上
・新たな時間の捻出
・企業としてのタイムマネジメントのメリットは以下の2つ
・企業全体の生産性向上
・残業時間の削減
・タイムマネジメントの実践方法は以下の5つのステップ
・タスクを細分化して洗い出す
・期限・目標を設定する
・優先順位を明確にする
・スケジュールを組む
・定期的に改善・軌道修正する
・タイムマネジメントで失敗しないためのポイントは以下の2つ
・実現可能な内容で進める
・タスクを感覚で振り分けない
・タイムマネジメントを助けるおすすめツール・アプリは以下の3つ
・Backlog(バックログ)
・Senses(センシーズ)
・Jooto(ジョートー)
この記事を参考にタイムマネジメントに取り組み、限られた時間を充実させることで、理想の成果を手に入れましょう。