6.コンピテンシー評価導入時に注意すべき点
コンピテンシー評価を人材育成や採用活動などに導入する際にぜひ注意しておきたいことをまとめます。
6-1. 数値で客観的に評価する
コンピテンシー評価は社員を公平かつ客観的に評価するための試みです。そのため、評価基準や評価項目は数値化できるように設定し、モデル化を進める必要があります。
コンピテンシー評価を採用している企業では、各項目を5段階で評価することが多いようです。この評価するための尺度を決めておくことはコンピテンシー評価を公平に運用するためにとても大切です。
6-2. モデル像を押し付けない
企業が求める理想的な人物像(モデル)と完全に一致する人材は、基本的に実在しません。また、企業が求める理想像が高すぎると、社員にとっては実現不可能なモデルとなってしまい、かえってやる気を後退させかねません。そのため、人材育成の場で運用する場合は、対象となる社員の強みや長所を見つけ出し、伸ばす努力をした上で、軌道修正や見直しの根拠、参考値としてコンピテンシー評価を活用するようにしましょう。
6-3. 定期的な見直しを行う
コンピテンシー評価は、各企業が自社のミッションや目標に基づいて設定する個別性の高い評価軸です。そのため環境変化やビジネスモデルの変更に弱く、定期的な見直しで絶えず調整を行うことが必要となってきます。
7.まとめ
最後に、従来の職能資格制度と比べたコンピテンシー評価のメリット・デメリットを再確認しておきましょう。
コンピテンシー評価は具体的かつ客観性の高い評価軸であるため、評価対象者がその評価に納得しやすく、結果的に仕事へのモチベーションのアップや離職率の低下につなげることが可能です。
自社で評価モデルを作るのが大変ではありますが、試してみる価値のある評価方法と言えるでしょう。
この記事がコンピテンシー評価の理解を助け、導入に向けた後押しとなれば幸いです。
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