風通しの良い職場の作り方|心理的安全性・エンゲージメント向上の具体策と成功事例

「最近、社員の活気がない…」「優秀な若手がすぐに辞めてしまう…」 人事や経営者の皆さまは、そんな悩みを抱えていませんか?

「風通しの良い職場」と聞くと、抽象的に聞こえるかもしれません。しかし、これは単なる雰囲気の話ではありません。社員の誰もが安心して発言し、感謝し、そして挑戦できる――そんな文化を築くことが、離職率の低下生産性の向上に直結するのです。この記事では、私たちが実際に見てきた事例や最新の調査データをもとに、風通しの良い職場を作るための具体的な方法を徹底解説します。この記事を読み終える頃には、きっと貴社を活気あふれる組織に変えるための明確なヒントが見つかるはずです。

行動を見える化し、理念・行動指針を体現!

目次

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  1. 風通しの良い職場はなぜ離職率が低いのか
    1. 人的資本経営で重視される「心理的安全性」と「エンゲージメント」
    2. エンゲージメント低下が招く離職率上昇と業績悪化データ
  2. 風通しの良い職場に共通する成功要因
  3. 風通しの悪い職場のサインと見過ごすリスク
    1. 離職率が上昇している職場の特徴と改善優先度
    2. 長時間労働が続く組織に共通する心理的安全性の欠如
    3. 情報共有不足が招くエンゲージメント低下と孤立感
    4. 生産性・モチベーション低下を防ぐ職場改善策
  4. 高い心理的安全性を持つ組織の共通点(Google調査より)
    1. 承認文化の定着がもたらす成果
    2. 承認文化が定着した企業の離職率改善・業績向上事例
    3. 心理的安全性と帰属意識を同時に高める施策設計のポイント
  5. 風通しの良い職場を実現する5つの最新施策
    1. 施策1|サンクスメッセージ・ピアボーナス制度の導入(Unipos事例)
    2. 施策2|生成AIを活用した情報共有・ナレッジマネジメント
    3. 施策3|ハイブリッドワーク最適化と偶発的コミュニケーションの仕組み化
    4. 施策4|人的資本データを活用したリアルタイム組織改善
    5. 施策5|パーパス浸透型オンボーディングで早期定着と自律性を強化
  6. 最新の国内企業事例と定量効果
    1. アース製薬|心理的安全性プロジェクトで若手離職率を減少
    2. カクイチグループ|称賛文化の定着で売上132%達成(Unipos事例)
    3. GMOインターネット|ピアボーナスで理念浸透、離職率の低下!
    4. メルカリ|理念浸透施策で採用ブランディング成功
    5. トリプルバリュー|柔軟勤務制度で心理的安全性AWARD受賞
  7. 風通しの良さを数値化し改善する方法
    1. エンゲージメント・心理的安全性スコアの測定方法と指標例
    2. 人的資本経営レポートや従業員サーベイの効果的な活用事例(Unipos調査連動)
  8. FAQ|よくある質問と回答
    1. 「心理的安全性」と「風通しの良さ」の違いは?
    2. 小規模企業でも実践できる施策は?
    3. 施策導入にかかる期間と効果が出るまでの目安

風通しの良い職場はなぜ離職率が低いのか

「会議で発言するのはいつも同じ人ばかり…」「ちょっとした質問をためらってしまう…」もしあなたの職場でこんな状況が日常になっているなら、それは心理的安全性の欠如が原因かもしれません。

社員が「無知だと思われたらどうしよう」「失敗をしたら厳しく追及されるのでは」と恐れてしまうと、自然と発言や行動が萎縮してしまいます。こんな環境では、社員は会社に自分の居場所がないと感じ、やがて離職へと向かってしまうのです。

一方で、心理的安全性の高い職場では、社員は安心して意見を表明でき、活発な議論が生まれます。こうした環境は、チームや組織への信頼感を育み、エンゲージメント(仕事への熱意や貢献意欲)を自然と高めます。

Googleが生産性の高いチームを分析した「プロジェクト・アリストテレス」の調査でも、チームの成功を左右する最も重要な要素は「心理的安全性」であると結論づけられました。心理的安全性という土壌があってこそ、イノベーションや成長は花開くのです。

要素

定義

効果

心理的安全性

従業員が安心して意見を表明できる状態

活発な意見交換、イノベーション創出の土台

エンゲージメント

仕事や組織への貢献意欲や熱意

自発的行動、パフォーマンス向上、生産性・業績向上

人的資本経営で重視される「心理的安全性」と「エンゲージメント」

近年、人的資本経営が注目される中、企業は従業員を単なる「コスト」ではなく、「未来の成長を生み出す貴重な資本」として捉えるようになりました。この考え方の中心にあるのが、心理的安全性エンゲージメントです。

心理的安全性は、安心して意見を表明できる「心の安全地帯」です。 エンゲージメントは、その会社で働くことへの「熱意」や「愛着」です。

この2つは、まるで車の両輪のように機能します。心理的安全性が確保されなければ、社員はどれだけ高いスキルを持っていても、その力を発揮できません。しかし、安心できる環境で個人の力が最大限に引き出されると、仕事への熱意が高まり、それが組織全体のパフォーマンス向上へとつながっていくのです。

エンゲージメント低下が招く離職率上昇と業績悪化データ

「社員の離職が止まらない」「業績が伸び悩んでいる」 これらの課題は、多くの場合、エンゲージメントの低下にその根本的な原因があります。

米ギャラップ社の調査によると、エンゲージメントが高い従業員が多い組織では、離職率が最大で43%も低くなることが分かっています。この数字は、エンゲージメントが単なる雰囲気の問題ではなく、経営に直結する重要な指標であることを示しています。エンゲージメントが低い状態では、社員は「この会社に貢献したい」という意欲を失い、より良い環境を求めて組織を離れていく傾向が強まります。

さらに、エンゲージメントの低下は、収益性や生産性にも悪影響を及ぼします。リンクアンドモチベーションと慶應義塾大学ビジネス・スクールの共同研究では、エンゲージメントスコアが1ポイント上昇するだけで、営業利益率が0.35%改善するという驚くべき結果が示されました。これは、社員の熱意が、いかに会社の業績に直結するかを物語っています。

調査機関

指標

効果/関連性

ウイリス・タワーズワトソン

営業利益率

「持続可能なエンゲージメント」を維持する企業は、そうでない企業に比べて1年後の営業利益率が約3倍高い

リンクアンドモチベーション × 慶應義塾大学

営業利益率

エンゲージメントスコアが1ポイント上昇すると、営業利益率が0.35%改善

これらのデータは、エンゲージメントが単なる従業員満足度にとどまらず、企業の業績に直結する重要な経営指標であることを強く裏付けています。

風通しの良い職場に共通する成功要因

風通しの良い職場は、決して偶然に生まれるものではありません。そこには、組織全体が意識して取り組んでいる明確な成功要因が存在します。それは、社員が安心して意見を交わし、互いに協力し合える環境を意図的に作り出すことです。

  • トップの明確なコミットメント: 経営層や管理職が率先して心理的安全性を体現し、オープンな対話を促す姿勢は不可欠です。

  • 対話の仕組み化: 役職や部署に関係なく率直な議論を可能にする仕組みを整備します(例:クロスファンクション会議、匿名提案制度)。

  • 承認文化の定着: 日々の小さな努力や挑戦を可視化し、称賛する仕組みは、従業員のモチベーションを大きく高めます。

  • 情報の透明性: 経営方針や業績、重要な意思決定の背景を従業員に共有することで、信頼と当事者意識を高めることができます。

風通しの悪い職場のサインと見過ごすリスク

風通しの悪い職場には、いくつかの共通したサインが見受けられます。

  • 会議で発言するのはいつも同じ人に限られる

  • ちょっとした質問や相談がしにくい

  • 失敗を過度に恐れる雰囲気が蔓延している

これらのサインは、コミュニケーション不足や情報共有の停滞を示唆しており、放置すれば組織に深刻な悪影響を及ぼしかねません。 このようなサインを「よくあること」として軽視してしまうと、従業員のエンゲージメント低下を招き、優秀な人材の流出につながるリスクが生じます。さらに、意見が出にくい環境はイノベーションの停滞や生産性の低下を引き起こし、企業の競争力を損なう可能性も否定できません。 風通しの悪さは、単なる雰囲気の問題ではなく、経営上の深刻なリスクです。早急な対策を講じなければ、組織全体の活力が失われ、回復が困難な状況に陥るでしょう。

離職率が上昇している職場の特徴と改善優先度

離職率の高い職場には、従業員のエンゲージメントを低下させ、最終的に離職へと導く明確な兆候が見られます。

  • 人間関係: 上司や同僚との関係性が悪く、コミュニケーションが不足している。

  • 評価制度: 公平性を欠く評価や、自身の貢献が正当に評価されていないと感じる。

  • 成長機会: スキルアップやキャリア成長の機会が見いだせない。

複数の課題が見つかった場合、どこから着手すべきか判断に迷うかもしれません。その際は、**「影響範囲の広さ」と「改善の着手しやすさ」**の2軸で優先順位を検討することをおすすめします。

兆候(心理的安全性の欠如)

結果

助けを求めることや、依頼を断ることへのためらい

個人の負担増大、疲労感、精神的な不調

非効率な業務や長時間労働への異議を唱えにくい

問題の潜在化、改善の停滞

失敗への過度な恐れ、許容度の低さ

新しい方法の試行停止、業務時間の長期化

長時間労働を「頑張り」と評価する風潮や同調圧力

定時退社への罪悪感、従業員の心身の健康悪化、組織全体の生産性低下

長時間労働が続く組織に共通する心理的安全性の欠如

長時間労働が常態化する職場では、心理的安全性が著しく欠如している傾向があります。従業員が「助けを求める」「依頼を断る」ことをためらうのは、能力不足と評価されることへの恐れからです。さらに、非効率な業務プロセスに誰も異議を唱えられず、失敗を過度に恐れる風潮は、新しい方法の試行停止や業務の停滞を招きます。その結果、従業員の心身の不調や生産性低下といった悪循環につながります。

情報共有不足が招くエンゲージメント低下と孤立感

業務に必要な情報や会社のビジョンが適切に共有されないと、従業員は「自分だけが取り残されている」と感じやすく、孤立感を強めます。こうした状況はエンゲージメントの低下を招き、離職リスクを高める要因となります。

生産性・モチベーション低下を防ぐ職場改善策

この負の連鎖を断ち切るためには、業務プロセス・コミュニケーション・評価制度の3つの観点から改善を講じることが重要です。具体的には以下のような施策が効果的です。

  • 業務プロセス:非効率を洗い出し、迅速に改善を回す仕組みを整備する

  • コミュニケーション:役職や部署を超えて意見交換できる場を仕組み化する

  • 評価制度:小さな挑戦や努力を見逃さず、承認・称賛する文化を育てる

高い心理的安全性を持つ組織の共通点(Google調査より)

Googleが実施した大規模調査「プロジェクト・アリストテレス」では、生産性の高いチームには以下の5つの成功因子が共通していることが明らかになりました。

  • 心理的安全性:安心して意見・質問・失敗を表明できる状態

  • 相互信頼:メンバーがお互いを信頼し、質の高い仕事を期限内に完遂できる状態

  • 構造と明確さ:役割やプロセスが明確に理解されている状態

  • 仕事の意味:自身の仕事に目的意識や意義を見いだせる状態

  • インパクト:自分の仕事が組織全体の成果に貢献していると実感できる状態

承認文化の定着がもたらす成果

承認文化は、従業員が「自分は認められている」と実感できる仕組みであり、帰属意識や自己肯定感を高めます。これにより、離職率の低下や業績向上に直結します。例えば、Uniposのようなピアボーナス制度を導入すれば、日々の小さな貢献を称賛し合う文化が根付き、組織全体の活性化につながります。

承認文化が定着した企業の離職率改善・業績向上事例

承認文化は、従業員が「認められている」と感じる自己肯定感を高め、組織への帰属意識を深めるため、離職率の低下に直接つながります。具体的な施策としては、サンクスカードピアボーナス制度の導入が有効です。こうした施策を通じて、日々の小さな努力や成功が「褒める文化」として仕組み化されることで、高い定着率を実現する企業も存在します。

心理的安全性と帰属意識を同時に高める施策設計のポイント

心理的安全性と並行して従業員の帰属意識を高めるには、個人の貢献と組織のパーパス(存在意義)を結びつけることが重要です。また、従業員一人ひとりの存在を認め、尊重する「承認」の機会を日常業務に組み込むことも不可欠です。

風通しの良い職場を実現する5つの最新施策

これまでの章では、心理的安全性と承認文化が、風通しの良い職場を築く上でいかに重要であるかをご説明しました。本章では、これらの要素を組織に具体的に浸透させ、従業員のエンゲージメントを高めるための、5つの最新施策をご紹介します。

施策1|サンクスメッセージ・ピアボーナス制度の導入(Unipos事例)

感謝・称賛を可視化し、心理的安全性と承認文化を日常的に醸成します。代表的なツールである「Unipos」は、従業員が日々の感謝や称賛の気持ちを、少額のポイントと共に送り合う仕組みです。これにより、普段見過ごされがちな小さな貢献も評価され、組織全体の活性化と心理的安全性の向上につながります。Uniposの導入企業からは、「これまで知ることのなかった他部署の仕事についてもわかるようになった」といった声が寄せられています。

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Unipos (ユニポス) | 人と組織の行動力を引き出し、カルチャーを変えるUnipos

施策2|生成AIを活用した情報共有・ナレッジマネジメント

社内の情報格差を解消するため、生成AIで会議議事録やFAQを即時共有します。社内に散在する多様な情報を集約・整理し、必要な情報へ誰もが即座にアクセスできる仕組みを提供します。これにより、情報の属人化を防ぎ、組織全体の知識レベルを底上げすることが可能になります。従業員は人に聞きづらい内容でもAIに気軽に質問できる環境が整い、心理的安全性の向上にも繋がっています。

施策3|ハイブリッドワーク最適化と偶発的コミュニケーションの仕組み化

在宅・出社の組み合わせで失われがちな雑談や相談の機会を、オンライン交流タイムや出社日のテーマ設定で補完します。物理的な距離によるコミュニケーションの壁を取り払い、部門や役職を超えた人間関係を育むことで、組織の風通しを良くします。例えば、「シャッフルランチ」制度などを設け、普段接点のない従業員同士の交流を促進します。

施策4|人的資本データを活用したリアルタイム組織改善

エンゲージメントや心理的安全性を定期計測し、結果に基づいた即時アクションを行います。従来の勘や経験に頼った組織改善に対し、人的資本データを活用したデータドリブンなアプローチは、迅速かつ正確な意思決定を可能にします。従業員サーベイやピアボーナスシステムを通じたデータを可視化し、組織の課題や変化の兆候を早期に発見できます。

施策5|パーパス浸透型オンボーディングで早期定着と自律性を強化

企業の存在意義(パーパス)を新入社員や異動者に早期浸透させ、自律的キャリア形成を支援します。入社初期に企業のパーパスという共通の判断軸を持つことで、従業員は指示待ちではなく「会社としてどうすべきか」を自ら考え、行動する自律性が育まれます。これは、積極的に意見を発信できる、風通しの良い文化を築く土台となります。

最新の国内企業事例と定量効果

「風通しの良い職場づくり」のための施策は、単なる机上の空論にとどまらず、実際の企業で具体的な成果を生み出しています。本章では、これまで解説してきた施策が、どのように導入され、どのような変革をもたらしたのかを、国内の先進的な企業事例を通じてご紹介します。

アース製薬|心理的安全性プロジェクトで若手離職率を減少

若手社員の高い離職率を課題としていたアース製薬は、「心理的安全性」の向上に着目した大規模なプロジェクトに着手。全社を巻き込んだワークショップや経営層と若手社員の対話機会を設けた結果、部署間のコミュニケーションが活性化し、若手社員の3年後離職率が大幅に改善しました。

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カクイチグループ|称賛文化の定着で売上132%達成(Unipos事例)

創業138年を超える歴史を持つカクイチグループは、部署間の縦割り意識やコミュニケーション不足を課題としていました。そこで、従業員が互いに感謝や称賛を送り合うピアボーナス®︎「Unipos」を導入。経営層自らが積極的に活用した結果、従業員のエンゲージメントが大きく向上し、前年比132%という過去最高の売上を達成しました。

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GMOインターネット|ピアボーナスで理念浸透、離職率の低下!

全従業員が共有すべき行動指針「スピリットベンチャー宣言」の浸透を課題としていたGMOインターネットグループは、ピアボーナス制度「Unipos」を導入。理念に沿った行動を互いに称賛し合う文化が醸成され、過去最高の営業利益達成離職率の10%改善という成果を実現しました。

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メルカリ|理念浸透施策で採用ブランディング成功

フリマアプリ「メルカリ」を展開する株式会社メルカリは、「Go Bold」「All for One」といったバリューを明確な行動指針として定めています。評価制度やピアボーナス制度と連動させることで、社内に理念を深く浸透させ、カルチャーに共感する優秀な人材を引きつけ、強力な採用ブランディングを成功させました。

トリプルバリュー|柔軟勤務制度で心理的安全性AWARD受賞

株式会社トリプルバリューは、フルリモート・フルフレックスといった多様な働き方の選択肢を提供することで、従業員の自律性を高め、互いへの信頼関係を醸成しました。その取り組みが高く評価され、「心理的安全性AWARD 2023」を受賞。柔軟な制度と経営層のコミットメントが、風通しの良い組織文化を確立した好事例です。

風通しの良さを数値化し改善する方法

「風通しの良い職場」は抽象的な概念ですが、組織改善を効果的に進めるためには、客観的なデータに基づいて可視化し、数値で捉えることが不可欠です。数値化することで、現状の課題を具体的に把握できるだけでなく、導入した施策の効果を定量的に評価できるようになります。

エンゲージメント・心理的安全性スコアの測定方法と指標例

風通しの良い職場を実現するためには、エンゲージメントや心理的安全性を数値で測ることが非常に有効です。その最も一般的な手法が、従業員サーベイ(アンケート)の実施です。

  • エンゲージメント測定: 「eNPS®(Employee Net Promoter Score)」のように、「現在の職場を友人や知人にどの程度勧めたいですか?」といった質問で推奨度を測ります。

  • 心理的安全性測定: Googleが提唱した「7つの質問」のように、「チームの中でミスをすると、たいてい非難されるか?」といった質問でスコアリングします。

人的資本経営レポートや従業員サーベイの効果的な活用事例(Unipos調査連動)

Uniposの利用データは、従業員のコミュニケーションをリアルタイムで可視化し、組織のエンゲージメントや心理的安全性の変化を把握する上で有効です。例えば、特定の部署で感謝の投稿が減少した場合、その部署のエンゲージメント低下の兆候と捉え、マネジメント層が個別のフォローを行うといったデータドリブンな改善が可能です。

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FAQ|よくある質問と回答

「心理的安全性」と「風通しの良さ」の違いは?

心理的安全性は、「発言しても安全である」という従業員個人の内面的な安心感を指します。一方、風通しの良さは、その安心感が組織全体に広がり、活発なコミュニケーションや意見交換が生まれているという、より外部から見てわかる状態を指します。心理的安全性が土台となり、その上に風通しの良い文化が築かれます。

小規模企業でも実践できる施策は?

はい、実践可能です。例えば、経営層が率先して従業員に感謝の気持ちを伝える「サンクスメッセージ」を毎日送るだけでも効果があります。また、週に一度の「1on1ミーティング」で、従業員の仕事の悩みやキャリアについて真剣に耳を傾けることも、心理的安全性を高める上で非常に有効です。

施策導入にかかる期間と効果が出るまでの目安

施策の内容によりますが、例えばピアボーナス制度の導入であれば、ツール導入から数ヶ月で従業員間のコミュニケーション活性化という効果が見られ始めます。しかし、組織文化の変革には時間がかかります。一般的には、本格的な効果が出るまでには半年から1年程度の継続的な取り組みが必要です。最も重要なのは、一度きりの施策で終わらせず、PDCAサイクルを回し続けることです。

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組織の巻き込み方法から、施策の実践・効果測定・改善方法を一気に解説!

組織の風通しを良くするためのカギとなる”心理的安全性”。社内に展開するための具体的なStepをご紹介!

「最近、社員の活気がない…」「優秀な若手がすぐに辞めてしまう…」 人事や経営者の皆さまは、そんな悩みを抱えていませんか?

「風通しの良い職場」と聞くと、抽象的に聞こえるかもしれません。しかし、これは単なる雰囲気の話ではありません。社員の誰もが安心して発言し、感謝し、そして挑戦できる――そんな文化を築くことが、離職率の低下生産性の向上に直結するのです。この記事では、私たちが実際に見てきた事例や最新の調査データをもとに、風通しの良い職場を作るための具体的な方法を徹底解説します。この記事を読み終える頃には、きっと貴社を活気あふれる組織に変えるための明確なヒントが見つかるはずです。

行動を見える化し、理念・行動指針を体現!

目次

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  1. 風通しの良い職場はなぜ離職率が低いのか
    1. 人的資本経営で重視される「心理的安全性」と「エンゲージメント」
    2. エンゲージメント低下が招く離職率上昇と業績悪化データ
  2. 風通しの良い職場に共通する成功要因
  3. 風通しの悪い職場のサインと見過ごすリスク
    1. 離職率が上昇している職場の特徴と改善優先度
    2. 長時間労働が続く組織に共通する心理的安全性の欠如
    3. 情報共有不足が招くエンゲージメント低下と孤立感
    4. 生産性・モチベーション低下を防ぐ職場改善策
  4. 高い心理的安全性を持つ組織の共通点(Google調査より)
    1. 承認文化の定着がもたらす成果
    2. 承認文化が定着した企業の離職率改善・業績向上事例
    3. 心理的安全性と帰属意識を同時に高める施策設計のポイント
  5. 風通しの良い職場を実現する5つの最新施策
    1. 施策1|サンクスメッセージ・ピアボーナス制度の導入(Unipos事例)
    2. 施策2|生成AIを活用した情報共有・ナレッジマネジメント
    3. 施策3|ハイブリッドワーク最適化と偶発的コミュニケーションの仕組み化
    4. 施策4|人的資本データを活用したリアルタイム組織改善
    5. 施策5|パーパス浸透型オンボーディングで早期定着と自律性を強化
  6. 最新の国内企業事例と定量効果
    1. アース製薬|心理的安全性プロジェクトで若手離職率を減少
    2. カクイチグループ|称賛文化の定着で売上132%達成(Unipos事例)
    3. GMOインターネット|ピアボーナスで理念浸透、離職率の低下!
    4. メルカリ|理念浸透施策で採用ブランディング成功
    5. トリプルバリュー|柔軟勤務制度で心理的安全性AWARD受賞
  7. 風通しの良さを数値化し改善する方法
    1. エンゲージメント・心理的安全性スコアの測定方法と指標例
    2. 人的資本経営レポートや従業員サーベイの効果的な活用事例(Unipos調査連動)
  8. FAQ|よくある質問と回答
    1. 「心理的安全性」と「風通しの良さ」の違いは?
    2. 小規模企業でも実践できる施策は?
    3. 施策導入にかかる期間と効果が出るまでの目安

風通しの良い職場はなぜ離職率が低いのか

「会議で発言するのはいつも同じ人ばかり…」「ちょっとした質問をためらってしまう…」もしあなたの職場でこんな状況が日常になっているなら、それは心理的安全性の欠如が原因かもしれません。

社員が「無知だと思われたらどうしよう」「失敗をしたら厳しく追及されるのでは」と恐れてしまうと、自然と発言や行動が萎縮してしまいます。こんな環境では、社員は会社に自分の居場所がないと感じ、やがて離職へと向かってしまうのです。

一方で、心理的安全性の高い職場では、社員は安心して意見を表明でき、活発な議論が生まれます。こうした環境は、チームや組織への信頼感を育み、エンゲージメント(仕事への熱意や貢献意欲)を自然と高めます。

Googleが生産性の高いチームを分析した「プロジェクト・アリストテレス」の調査でも、チームの成功を左右する最も重要な要素は「心理的安全性」であると結論づけられました。心理的安全性という土壌があってこそ、イノベーションや成長は花開くのです。

要素

定義

効果

心理的安全性

従業員が安心して意見を表明できる状態

活発な意見交換、イノベーション創出の土台

エンゲージメント

仕事や組織への貢献意欲や熱意

自発的行動、パフォーマンス向上、生産性・業績向上

人的資本経営で重視される「心理的安全性」と「エンゲージメント」

近年、人的資本経営が注目される中、企業は従業員を単なる「コスト」ではなく、「未来の成長を生み出す貴重な資本」として捉えるようになりました。この考え方の中心にあるのが、心理的安全性エンゲージメントです。

心理的安全性は、安心して意見を表明できる「心の安全地帯」です。 エンゲージメントは、その会社で働くことへの「熱意」や「愛着」です。

この2つは、まるで車の両輪のように機能します。心理的安全性が確保されなければ、社員はどれだけ高いスキルを持っていても、その力を発揮できません。しかし、安心できる環境で個人の力が最大限に引き出されると、仕事への熱意が高まり、それが組織全体のパフォーマンス向上へとつながっていくのです。

エンゲージメント低下が招く離職率上昇と業績悪化データ

「社員の離職が止まらない」「業績が伸び悩んでいる」 これらの課題は、多くの場合、エンゲージメントの低下にその根本的な原因があります。

米ギャラップ社の調査によると、エンゲージメントが高い従業員が多い組織では、離職率が最大で43%も低くなることが分かっています。この数字は、エンゲージメントが単なる雰囲気の問題ではなく、経営に直結する重要な指標であることを示しています。エンゲージメントが低い状態では、社員は「この会社に貢献したい」という意欲を失い、より良い環境を求めて組織を離れていく傾向が強まります。

さらに、エンゲージメントの低下は、収益性や生産性にも悪影響を及ぼします。リンクアンドモチベーションと慶應義塾大学ビジネス・スクールの共同研究では、エンゲージメントスコアが1ポイント上昇するだけで、営業利益率が0.35%改善するという驚くべき結果が示されました。これは、社員の熱意が、いかに会社の業績に直結するかを物語っています。

調査機関

指標

効果/関連性

ウイリス・タワーズワトソン

営業利益率

「持続可能なエンゲージメント」を維持する企業は、そうでない企業に比べて1年後の営業利益率が約3倍高い

リンクアンドモチベーション × 慶應義塾大学

営業利益率

エンゲージメントスコアが1ポイント上昇すると、営業利益率が0.35%改善

これらのデータは、エンゲージメントが単なる従業員満足度にとどまらず、企業の業績に直結する重要な経営指標であることを強く裏付けています。

風通しの良い職場に共通する成功要因

風通しの良い職場は、決して偶然に生まれるものではありません。そこには、組織全体が意識して取り組んでいる明確な成功要因が存在します。それは、社員が安心して意見を交わし、互いに協力し合える環境を意図的に作り出すことです。

  • トップの明確なコミットメント: 経営層や管理職が率先して心理的安全性を体現し、オープンな対話を促す姿勢は不可欠です。

  • 対話の仕組み化: 役職や部署に関係なく率直な議論を可能にする仕組みを整備します(例:クロスファンクション会議、匿名提案制度)。

  • 承認文化の定着: 日々の小さな努力や挑戦を可視化し、称賛する仕組みは、従業員のモチベーションを大きく高めます。

  • 情報の透明性: 経営方針や業績、重要な意思決定の背景を従業員に共有することで、信頼と当事者意識を高めることができます。

風通しの悪い職場のサインと見過ごすリスク

風通しの悪い職場には、いくつかの共通したサインが見受けられます。

  • 会議で発言するのはいつも同じ人に限られる

  • ちょっとした質問や相談がしにくい

  • 失敗を過度に恐れる雰囲気が蔓延している

これらのサインは、コミュニケーション不足や情報共有の停滞を示唆しており、放置すれば組織に深刻な悪影響を及ぼしかねません。 このようなサインを「よくあること」として軽視してしまうと、従業員のエンゲージメント低下を招き、優秀な人材の流出につながるリスクが生じます。さらに、意見が出にくい環境はイノベーションの停滞や生産性の低下を引き起こし、企業の競争力を損なう可能性も否定できません。 風通しの悪さは、単なる雰囲気の問題ではなく、経営上の深刻なリスクです。早急な対策を講じなければ、組織全体の活力が失われ、回復が困難な状況に陥るでしょう。

離職率が上昇している職場の特徴と改善優先度

離職率の高い職場には、従業員のエンゲージメントを低下させ、最終的に離職へと導く明確な兆候が見られます。

  • 人間関係: 上司や同僚との関係性が悪く、コミュニケーションが不足している。

  • 評価制度: 公平性を欠く評価や、自身の貢献が正当に評価されていないと感じる。

  • 成長機会: スキルアップやキャリア成長の機会が見いだせない。

複数の課題が見つかった場合、どこから着手すべきか判断に迷うかもしれません。その際は、**「影響範囲の広さ」と「改善の着手しやすさ」**の2軸で優先順位を検討することをおすすめします。

兆候(心理的安全性の欠如)

結果

助けを求めることや、依頼を断ることへのためらい

個人の負担増大、疲労感、精神的な不調

非効率な業務や長時間労働への異議を唱えにくい

問題の潜在化、改善の停滞

失敗への過度な恐れ、許容度の低さ

新しい方法の試行停止、業務時間の長期化

長時間労働を「頑張り」と評価する風潮や同調圧力

定時退社への罪悪感、従業員の心身の健康悪化、組織全体の生産性低下

長時間労働が続く組織に共通する心理的安全性の欠如

長時間労働が常態化する職場では、心理的安全性が著しく欠如している傾向があります。従業員が「助けを求める」「依頼を断る」ことをためらうのは、能力不足と評価されることへの恐れからです。さらに、非効率な業務プロセスに誰も異議を唱えられず、失敗を過度に恐れる風潮は、新しい方法の試行停止や業務の停滞を招きます。その結果、従業員の心身の不調や生産性低下といった悪循環につながります。

情報共有不足が招くエンゲージメント低下と孤立感

業務に必要な情報や会社のビジョンが適切に共有されないと、従業員は「自分だけが取り残されている」と感じやすく、孤立感を強めます。こうした状況はエンゲージメントの低下を招き、離職リスクを高める要因となります。

生産性・モチベーション低下を防ぐ職場改善策

この負の連鎖を断ち切るためには、業務プロセス・コミュニケーション・評価制度の3つの観点から改善を講じることが重要です。具体的には以下のような施策が効果的です。

  • 業務プロセス:非効率を洗い出し、迅速に改善を回す仕組みを整備する

  • コミュニケーション:役職や部署を超えて意見交換できる場を仕組み化する

  • 評価制度:小さな挑戦や努力を見逃さず、承認・称賛する文化を育てる

高い心理的安全性を持つ組織の共通点(Google調査より)

Googleが実施した大規模調査「プロジェクト・アリストテレス」では、生産性の高いチームには以下の5つの成功因子が共通していることが明らかになりました。

  • 心理的安全性:安心して意見・質問・失敗を表明できる状態

  • 相互信頼:メンバーがお互いを信頼し、質の高い仕事を期限内に完遂できる状態

  • 構造と明確さ:役割やプロセスが明確に理解されている状態

  • 仕事の意味:自身の仕事に目的意識や意義を見いだせる状態

  • インパクト:自分の仕事が組織全体の成果に貢献していると実感できる状態

承認文化の定着がもたらす成果

承認文化は、従業員が「自分は認められている」と実感できる仕組みであり、帰属意識や自己肯定感を高めます。これにより、離職率の低下や業績向上に直結します。例えば、Uniposのようなピアボーナス制度を導入すれば、日々の小さな貢献を称賛し合う文化が根付き、組織全体の活性化につながります。

承認文化が定着した企業の離職率改善・業績向上事例

承認文化は、従業員が「認められている」と感じる自己肯定感を高め、組織への帰属意識を深めるため、離職率の低下に直接つながります。具体的な施策としては、サンクスカードピアボーナス制度の導入が有効です。こうした施策を通じて、日々の小さな努力や成功が「褒める文化」として仕組み化されることで、高い定着率を実現する企業も存在します。

心理的安全性と帰属意識を同時に高める施策設計のポイント

心理的安全性と並行して従業員の帰属意識を高めるには、個人の貢献と組織のパーパス(存在意義)を結びつけることが重要です。また、従業員一人ひとりの存在を認め、尊重する「承認」の機会を日常業務に組み込むことも不可欠です。

風通しの良い職場を実現する5つの最新施策

これまでの章では、心理的安全性と承認文化が、風通しの良い職場を築く上でいかに重要であるかをご説明しました。本章では、これらの要素を組織に具体的に浸透させ、従業員のエンゲージメントを高めるための、5つの最新施策をご紹介します。

施策1|サンクスメッセージ・ピアボーナス制度の導入(Unipos事例)

感謝・称賛を可視化し、心理的安全性と承認文化を日常的に醸成します。代表的なツールである「Unipos」は、従業員が日々の感謝や称賛の気持ちを、少額のポイントと共に送り合う仕組みです。これにより、普段見過ごされがちな小さな貢献も評価され、組織全体の活性化と心理的安全性の向上につながります。Uniposの導入企業からは、「これまで知ることのなかった他部署の仕事についてもわかるようになった」といった声が寄せられています。

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施策2|生成AIを活用した情報共有・ナレッジマネジメント

社内の情報格差を解消するため、生成AIで会議議事録やFAQを即時共有します。社内に散在する多様な情報を集約・整理し、必要な情報へ誰もが即座にアクセスできる仕組みを提供します。これにより、情報の属人化を防ぎ、組織全体の知識レベルを底上げすることが可能になります。従業員は人に聞きづらい内容でもAIに気軽に質問できる環境が整い、心理的安全性の向上にも繋がっています。

施策3|ハイブリッドワーク最適化と偶発的コミュニケーションの仕組み化

在宅・出社の組み合わせで失われがちな雑談や相談の機会を、オンライン交流タイムや出社日のテーマ設定で補完します。物理的な距離によるコミュニケーションの壁を取り払い、部門や役職を超えた人間関係を育むことで、組織の風通しを良くします。例えば、「シャッフルランチ」制度などを設け、普段接点のない従業員同士の交流を促進します。

施策4|人的資本データを活用したリアルタイム組織改善

エンゲージメントや心理的安全性を定期計測し、結果に基づいた即時アクションを行います。従来の勘や経験に頼った組織改善に対し、人的資本データを活用したデータドリブンなアプローチは、迅速かつ正確な意思決定を可能にします。従業員サーベイやピアボーナスシステムを通じたデータを可視化し、組織の課題や変化の兆候を早期に発見できます。

施策5|パーパス浸透型オンボーディングで早期定着と自律性を強化

企業の存在意義(パーパス)を新入社員や異動者に早期浸透させ、自律的キャリア形成を支援します。入社初期に企業のパーパスという共通の判断軸を持つことで、従業員は指示待ちではなく「会社としてどうすべきか」を自ら考え、行動する自律性が育まれます。これは、積極的に意見を発信できる、風通しの良い文化を築く土台となります。

最新の国内企業事例と定量効果

「風通しの良い職場づくり」のための施策は、単なる机上の空論にとどまらず、実際の企業で具体的な成果を生み出しています。本章では、これまで解説してきた施策が、どのように導入され、どのような変革をもたらしたのかを、国内の先進的な企業事例を通じてご紹介します。

アース製薬|心理的安全性プロジェクトで若手離職率を減少

若手社員の高い離職率を課題としていたアース製薬は、「心理的安全性」の向上に着目した大規模なプロジェクトに着手。全社を巻き込んだワークショップや経営層と若手社員の対話機会を設けた結果、部署間のコミュニケーションが活性化し、若手社員の3年後離職率が大幅に改善しました。

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カクイチグループ|称賛文化の定着で売上132%達成(Unipos事例)

創業138年を超える歴史を持つカクイチグループは、部署間の縦割り意識やコミュニケーション不足を課題としていました。そこで、従業員が互いに感謝や称賛を送り合うピアボーナス®︎「Unipos」を導入。経営層自らが積極的に活用した結果、従業員のエンゲージメントが大きく向上し、前年比132%という過去最高の売上を達成しました。

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GMOインターネット|ピアボーナスで理念浸透、離職率の低下!

全従業員が共有すべき行動指針「スピリットベンチャー宣言」の浸透を課題としていたGMOインターネットグループは、ピアボーナス制度「Unipos」を導入。理念に沿った行動を互いに称賛し合う文化が醸成され、過去最高の営業利益達成離職率の10%改善という成果を実現しました。

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メルカリ|理念浸透施策で採用ブランディング成功

フリマアプリ「メルカリ」を展開する株式会社メルカリは、「Go Bold」「All for One」といったバリューを明確な行動指針として定めています。評価制度やピアボーナス制度と連動させることで、社内に理念を深く浸透させ、カルチャーに共感する優秀な人材を引きつけ、強力な採用ブランディングを成功させました。

トリプルバリュー|柔軟勤務制度で心理的安全性AWARD受賞

株式会社トリプルバリューは、フルリモート・フルフレックスといった多様な働き方の選択肢を提供することで、従業員の自律性を高め、互いへの信頼関係を醸成しました。その取り組みが高く評価され、「心理的安全性AWARD 2023」を受賞。柔軟な制度と経営層のコミットメントが、風通しの良い組織文化を確立した好事例です。

風通しの良さを数値化し改善する方法

「風通しの良い職場」は抽象的な概念ですが、組織改善を効果的に進めるためには、客観的なデータに基づいて可視化し、数値で捉えることが不可欠です。数値化することで、現状の課題を具体的に把握できるだけでなく、導入した施策の効果を定量的に評価できるようになります。

エンゲージメント・心理的安全性スコアの測定方法と指標例

風通しの良い職場を実現するためには、エンゲージメントや心理的安全性を数値で測ることが非常に有効です。その最も一般的な手法が、従業員サーベイ(アンケート)の実施です。

  • エンゲージメント測定: 「eNPS®(Employee Net Promoter Score)」のように、「現在の職場を友人や知人にどの程度勧めたいですか?」といった質問で推奨度を測ります。

  • 心理的安全性測定: Googleが提唱した「7つの質問」のように、「チームの中でミスをすると、たいてい非難されるか?」といった質問でスコアリングします。

人的資本経営レポートや従業員サーベイの効果的な活用事例(Unipos調査連動)

Uniposの利用データは、従業員のコミュニケーションをリアルタイムで可視化し、組織のエンゲージメントや心理的安全性の変化を把握する上で有効です。例えば、特定の部署で感謝の投稿が減少した場合、その部署のエンゲージメント低下の兆候と捉え、マネジメント層が個別のフォローを行うといったデータドリブンな改善が可能です。

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FAQ|よくある質問と回答

「心理的安全性」と「風通しの良さ」の違いは?

心理的安全性は、「発言しても安全である」という従業員個人の内面的な安心感を指します。一方、風通しの良さは、その安心感が組織全体に広がり、活発なコミュニケーションや意見交換が生まれているという、より外部から見てわかる状態を指します。心理的安全性が土台となり、その上に風通しの良い文化が築かれます。

小規模企業でも実践できる施策は?

はい、実践可能です。例えば、経営層が率先して従業員に感謝の気持ちを伝える「サンクスメッセージ」を毎日送るだけでも効果があります。また、週に一度の「1on1ミーティング」で、従業員の仕事の悩みやキャリアについて真剣に耳を傾けることも、心理的安全性を高める上で非常に有効です。

施策導入にかかる期間と効果が出るまでの目安

施策の内容によりますが、例えばピアボーナス制度の導入であれば、ツール導入から数ヶ月で従業員間のコミュニケーション活性化という効果が見られ始めます。しかし、組織文化の変革には時間がかかります。一般的には、本格的な効果が出るまでには半年から1年程度の継続的な取り組みが必要です。最も重要なのは、一度きりの施策で終わらせず、PDCAサイクルを回し続けることです。