危機に強い組織をつくる”理念浸透”の策定~実践までのリアルを語る!(Uniposウェビナーレポート)

  • 2020年7月16日開催
  • タイトル:「危機的状況下でも組織のベクトルを合わせる理念浸透の実践方法とは」
  • 登壇者:株式会社フィードフォース人事部マネージャー 渡邉康晴(なべはる)氏、Unipos株式会社 代表取締役社長 斉藤知明

★今後のウェビナー情報はこちらよりご確認いただけます⇒https://unipos.peatix.com/view

コロナ禍のような危機を企業が乗り越えていく上でもっとも重要なのは、経営層や中間管理職、現場といった異なる立場の人々が、自社のあるべき姿を共有し、一つの方向へ向かっていくこと。

そこで指針となるのが企業理念です。

しかし、せっかく企業理念を定めても何もしないままでは従業員への浸透が進みません。アンケート調査でも多くの企業が理念浸透の難しさを嘆く結果が出ています。

そこで今回、2020年7月16日にUniposウェビナー「危機的状況下でも組織のベクトルを合わせる理念浸透の実践方法とは」を開催。

理念浸透に早期から取り組み、成果を実感しつつある株式会社フィードフォースの人事部マネージャー 渡邉康晴(なべはる)氏をゲストにお迎えし、Unipos株式会社 代表取締役社長 斉藤知明と共にその策定から浸透までの道のりについて話し合いました。


1. 6割以上の企業が理念浸透の難しさを実感している

ウェビナーの冒頭、斉藤は企業理念の浸透が有事の助けになった例として丸井グループを挙げました。

丸井グループはコロナ危機に際して、臨時休業中のテナント家賃と共益費を全額免除。これは丸井グループが掲げる「共創理念」に基づいた意思決定であり、理念を共有していたからこそできた判断でした。

「企業理念という確固たる指針があることで、個々人の現場においてもその企業らしい意思決定ができるのではないでしょうか」(斉藤)

一方でアンケート調査によると、6割以上の企業が「理念浸透がうまく進んでいない」と回答しています。

斉藤は理念浸透を進めるためには3つのステップが必要だと言います。

1:「理念浸透は『認知(理念を知っている)』

2:『理解(理念の背景や意味を理解している)』

3:『行動変容(理念を理解し日々の仕事の中で実践できている)』

このステップを明確にして、自社の従業員がどのステップにいるのかを踏まえて行動に結びつけていくことが重要だと指摘しました。

その上で、企業理念を構成する「ミッション」「ビジョン」「バリュー(行動指針)」のうち、

特に重要なのは、理念と日々の仕事の結節点である「バリュー(行動指針)」だと説明

いかに日々の仕事の中でバリューについて考える機会を作るかが浸透のポイントだと述べました。

このバリュー浸透を成功させたのが、今回ご登壇いただいたフィードフォースの人事部マネージャー 渡邉康晴(なべはる)氏です。


2. バリューとは経営と現場が納得できる「会社としての健全な偏り」

フィードフォースは2006年創業。デジタルマーケティング関連事業を主に展開しており、現在の社員数は91名です。

渡邉氏が理念の浸透に取り組んだのは社員数が増加していた2017年頃のことでした。

当時、フィードフォースでは事業領域の拡大に伴って、新ミッション「『働く』を豊かにする。」を策定しました。同時に新ミッションに合わせた新バリューも定義。バリュー浸透チームを結成して、社内における認知・理解度向上に努めました。

新バリュー策定のポイントとして渡邉氏がまず挙げるのが「経営と現場の両方がバリュー決定プロセスに関わる」ということです。

「旧バリューを実践できていたメンバーと社長でプロジェクトチームをつくり、フィードフォースで働く上で欠かせない思考や行動をピックアップしました。それを踏まえ、最終的な言葉への落とし込みはトップが行いました」

バリューの決定において意識したのは「会社としての健全な偏り」だといいます。

「世の中のすべての人が納得できるバリューをつくることは不可能です。そこで、世の中はどうあれ“フィードフォースとしてはこうなんだ”という意識で言葉を選びました」

そのようにして生まれたフィードフォースのバリューは以下の通りです。

「日々混沌、日々進化」

「チーム、ファースト」

「×10思考」

「アウトプットに愛を」

たとえば「日々混沌、日々進化」などは、まさに渡邉氏が述べた“健全な偏り”に当てはまるバリューです。

「混沌はふつうなら避けたい状況でしょう。しかし、新しいことへの挑戦から生まれる混沌は悪いことではなく、むしろその状況こそが進んでいる証でもあります。それならフィードフォースはあえて勇気をもって混沌に飛び込み、組織も人もサービスも進化していこうと考えました」

これらのバリューは楽に決まったわけではないと渡邉氏は言います。当初はプロのライターにバリューの言語化を依頼したものの、「きれいにまとまってはいたが、しっくりこなかった」のだとか。最終的にフィードフォースの塚田社長がバリューを言語化し、上記の4つにまとまったそうです。


3. Uniposの活用と表彰制度で理念浸透を促進

トップが言語化したことは組織への浸透にも好影響を与えました。従業員に向けて塚田社長が新バリューに込めた想いや経緯を説明した際、「社長自らがワーディングしたからこそ、説明にも想いを込めることができた」のだといいます。

しかし、つくっただけではバリューはなかなか浸透しません。浸透のために重要なのは運用面です。渡邉氏は「日常的にバリューを目にする仕掛けをつくる」ことがもっとも重要なのだと話します。

そこで採用したのがピアボーナスの「Unipos(ユニポス)」です。Uniposでピアボーナスを送る際、ハッシュタグでバリューを紐付けることで、バリューを目にする機会を一気に増やしたのです。Uniposとの連携による効果はそれだけではありません。

「バリューを紐付けて称賛されることで、従業員が自分の言葉でバリューを語れるようになっていったのです。投稿を見ている他の従業員もバリューの理解が進み、よりバリューに基づいた行動が促進されました」

さらにフィードフォースでは、もっともバリューを体現した従業員を表彰する「バリュー賞」という社内表彰制度を設立。表彰の際、詳細な表彰理由を全員の前で読み上げることで他の従業員のモチベーションを上げる効果が生まれているといいます。

Uniposの導入や表彰制度によりバリュー浸透は大きく進んだとのこと。仕事中に従業員がバリューを口にすることが増えたり、採用要件を決める際にバリューをベースに議論できたりするなど、組織として良い変化が見られるようになったそうです。

続くQ&Aでは、フィードフォースの事例に対して、視聴者から数多くの質問が寄せられました。その一部を抜粋します。

Q:入社後に制定されたバリューが合わない社員に対してはどう対処すべきですか?

A:決定した以上、社員はバリューを念頭に置いた行動をする必要があると思っています。どうしてもバリューに共感できない・反してしまうというのであれば、その時はお互いのために話し合い、離れていただくということも必要だと思います(渡邉氏)

Q:Uniposの社内浸透のポイントは?

A:導入当時、メンバー向けとマネージャー向けで使い方を分けていました。メンバーにはとにかく使ってもらうことを優先して、バリューとの紐付けはそれほど強く打ち出しませんでした。一方、マネージャーにはしっかりとバリューに紐付いて活用するよう伝え、どのくらい利用してほしいかも、具体的な数値を示してお願いしていました(渡邉氏)

最後に渡邉氏はバリュー浸透施策における失敗談として、「バリューを360度で評価し、結果を昇給額に反映させた」ことを挙げ、「バリューによる評価を評価制度に組み込むこと自体は悪いことではないが、浸透や理解が進まないうちに評価されても社員はどう改善していいかわからずうまくいかない」と振り返りました。

* * *

さまざまな想いを込めてつくられた企業理念も、従業員に理解され、浸透しなければ真価を発揮できません。本ウェビナーで語られた内容を参考に、常にバリューを意識しながら認知・理解度の向上を進めていくことで、危機においても揺らがない強い組織をつくることができるはずです。

<登壇者プロフィール>

  • 株式会社フィードフォース 人事部マネージャー  渡邉康晴(なべはる)氏

立教大学経済学部で経営組織論を専攻。2014年フィードフォース1人目の人事として中途入社。入社以来、採用・育成・人事制度・労務など幅広い業務に携わり、現在は人事責任者を務める。

  • Unipos株式会社 代表取締役社長  斉藤知明

東京大学機械情報工学専攻。学業の傍ら株式会社mikanにて、CTOとしてアプリ開発・組織運営に従事。​Fringe81株式会社に入社、Unipos事業責任者を務める。2017年12月、Unipos株式会社代表取締役社長に就任。2019年4月には、Fringe81株式会社の執行役員に就任。過去起業時のチームづくりの経験と、上場企業経営者の視点を合わせながら、多様な個性を持つ東京本社・ドイツ子会社総勢80名以上のメンバーを率いる。​組織づくりのモットーは​「自律的な意思決定を促す権限委譲」

 

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変化に対応できる強くしなやかな組織をつくるための「Uniposウェビナー」とは

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働く仲間同士、異なる部門同士、企業と個人が相互理解を深めたら、組織はもっと強くなる。「あなたの組織を一歩前へ進めるUniposウェビナー」は、変化に対応できる強くしなやかな組織をつくるためのウェビナー。コロナ危機をきっかけに2020年5月開始し、毎回数百名の方にご参加いただいています。

組織課題解決やSDGsのプロ、識者、実践者を毎回ゲストにお呼びし、予測不可能な時代を生き抜く組織のあり方を共に考え、実践のヒントをお伝えします。みなさまお誘い合わせの上、お気軽にご参加下さいませ。

▼過去ウェビナー参加者様の実際の声

「経営陣や上層部に対してのアプローチに悩みを持っておりましたが、今回の講演で素敵なヒントをいただくことができました。どうもありがとうございました。​」

「今まで何度か同テーマのセミナーに参加しましたが、​一番腑に落ちる内容が多いセミナーでした。 ​又、参加させて頂きたく思います。」​

「いまプロジェクトを担当していますので本当に助かりました。」​

「いくつものヒントをいただけて、同じように悩んでいる方が大勢いることもわかりました。今は、さぁどこから手をつけようか、と前向きに考えています。」​

「目から鱗で感動しました。」​

▼次回ウェビナー情報はこちらよりご確認いただけます

https://unipos.peatix.com/view

運営メディア:「あなたの組織を一歩前へ ONE TEAM Lab」 https://media.unipos.me/

主催社Unipos公式サイト:https://unipos.me/ja/

 

 

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