組織はどのように崩壊する!?危険な7つの予兆と崩壊を防ぐ5つの対策

2-4.指揮系統を整理し的確な指示が出せるようにする

次は、組織形成についての改善策です。

組織の全員が載った組織図を作成する
組織図にのっとって指揮系統を整理し、そこから逸れた指示はしない・従わない
各人の職域を明確に決め、それ以外の業務はさせない・しない
「誰の仕事かわからない」という業務をなくすため、すべての業務に担当者を決める
指示の出し方、内容はわかりやすく、必要であればマニュアル作成などで明文化する
以上を組織の全員が守る

というように、組織の形を整理し直してください。
指示や仕事の割り振りについては、「サボタージュ・マニュアル」には以下のような妨害工作があります。

【サボタージュ・マニュアルの妨害工作】

b-2 “Misunderstand” orders. Ask endless questions or engage in long correspondence about such orders.
Quibble over them when you can.

 指示を「誤解」しましょう。
 その指示について、延々と質問をするか、長々しい連絡のやりとりに引き込みます。
 もしできれば、それについてへりくつをこねましょう。

b-6 In making work assignments, always sign out the unimportant jobs first.
See that the important jobs are assigned to inefficient workers of poor machines.

 仕事の割り当てを決める際には、つねに重要でない業務から最初に割り振りましょう。
 重要な業務は、貧弱な機器で非効率な仕事をしている者に割り当てられるようにしてください。

b-9 When training new workers, give incomplete or misleading instructions.

 新人を訓練するときは、不完全な指示または誤解を招く指示を与えましょう。

出典:SIMPLE SABOTAGE FIELD MANUAL

仕事の指示が適切でない、業務の割り当てのバランスがおかしい、という問題は、ある意味組織形成の失敗と言えます。

  • 上司の指示がいつもあいまいで、いくつも質問をしてやっと理解できるレベル
  • 部下が指示を最後まで聞かず、思い込みで仕事をしてミスをする
  • 新人教育のマニュアルが整っておらず、みんなが勝手に自己流で指導するので、食い違いなどが生じて新人が困っている
  • 会社が新事業を始めたが、いくつか「この仕事は誰の担当か」が明確でないものがあり、いつも自分に押し付けられるせいで通常業務が圧迫されつつある
  • 自分の担当でない仕事を、「ついでにやっといて」と頼んでくる人がいて迷惑

といったトラブルを経験したことがある人も多いでしょう。

ここで問題なのは、指揮系統、指示の出し方、職域の区別などをきちんと整理していないことです。

組織にはまず、人員すべてが掲載された組織図が必要です。
さらに、以下のことを明確に決めます。

  • 指揮系統:誰が誰に指示を出すのか
  • 職域:この人が担当する仕事は何か

これがないと、組織は混乱して崩壊へと進んでしまうのです。

「うちはちゃんと組織図もあるし、誰が誰の上司かはっきりしているけれど、こういう問題が起きている」という場合もあるでしょう。

それは、形は決まっていても守られていないからです。

指揮系統と職域が整理され、指示が正しく伝わるようになれば、組織のメンバーの不満が解消され、効率もアップするでしょう。

2-5.納得できる評価基準を作る

最後は、人事評価についてです。
以下のことができていなければ、すみやかに改善しましょう。

評価項目と評価基準を明確に定めて組織内全員に公表する
評価する側に「公平な評価をする能力があるか」を見極め、能力不足であれば教育する
同僚や部下なども含めた多人数からの評価を集める「360度評価」なども取り入れ、公平性を担保する
かならず面談をして、項目ごとの評価やその理由などをフィードバックする

というのも、「サボタージュ・マニュアル」には不当な人事をすることが指示されているからです。

【サボタージュ・マニュアルの妨害工作】

b-10 To lower morale and with it, production, be pleasant to inefficient workers; give them undeserved promotions.
Discriminate against efficient workers; complain unjustly about their work.

 士気を下げ、生産性も下げるために、非効率的な職員に分不相応な昇進をさせて喜ばせましょう。
 効率的な労働者に対しては差別をし、その仕事ぶりについて不当に咎め立てしましょう。

出典:SIMPLE SABOTAGE FIELD MANUAL

これは、不当な人事によってモチベーションが下がってしまうという話で、共感できる人はかなり多いのではないでしょうか。

  • 営業成績は自分の方がいいのに、上司に気に入られている同期の方が出世が早くて不満
  • 前期はたくさん売り上げたのでボーナスを期待していたが、思ったより少なくてがっかり、来期のやる気が出ない
  • 年功序列がまだ残っているせいで、仕事ができない人でも勤続が長いと給与が高いことに不公平感がある
  • 自分がずっと希望していた部署に同僚Aが異動になったが、まわりから「能力的にはあなたの方がふさわしい、Aは何か裏で動いたのではないか」と言われて疑念が湧いている
  • 長年携わって成果も上げてきた業務から外され、慣れない仕事に回されたがまったく合わずに悩んでいたところ、同業他社から「うちでやりたい仕事をしないか」と誘われた、転職を検討している

など、人事や評価に対する不満はさまざまです。

人事評価は、人が人を評価するものです。

絶対的な正解があるわけではなく、ともすれば人の感情や好悪に左右されがちなのは否めません。

最近では、仕事の成果やまわりからの評価などをスコアリングして、人事評価に反映させている企業も増えているようですが、それでも「全員が100%満足」となるのは困難でしょう。

それでもできるだけ、みんなが納得する評価制度をつくるように努めることが、組織の崩壊を未然に防ぐことにつながります。

組織のメンバーそれぞれに、「自分がこの組織の中で正しく認められている」という実感があれば、長く働き続ける人が増えるでしょう。

そうなれば崩壊を免れ、むしろ組織力が強まることも期待できそうです。

3 まとめ

いかがでしたか?

組織がどう崩壊するのか、それを阻止するには何をすべきかがよくわかったことと思います。

では最後にもう一度、この記事の要点をまとめてみましょう。

組織が崩壊する7つの予兆は、
1)エース社員や危険人物の出現
2)マニュアルに依存する
3)情報伝達や指揮系統が乱れる
4)イエスマンが増える
5)離職率が上昇する(特に優秀な社員)
6)ひとりあたりのタスク量が増えて残業が増える
7)社内で対立や不信感が蔓延

組織を崩壊させない5つの対処法は、
1)「手続き」やペーパーワークを簡略化する
2)プロジェクトやチームは少人数にする
3)会議やミーティングを効率化する
4)指揮系統を整理し的確な指示が出せるようにする
5)納得できる評価基準を作る

ここで得た知識を活用してあなたの会社が崩壊を免れ、強い組織力を身につけられることを願っています!

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