社員旅行の目的・おすすめ旅行先・実施までの流れ・免税の条件も紹介

いまどきの社員旅行ってどんな感じ? どこに行って何をするの?

社員旅行に行くことで、本当に社内が活性化したりするものなの?

「社員旅行って、要は場所を近所の居酒屋から旅館に変えただけの宴会目的でやるんでしょ?」と思っていませんか? その認識は、かなり古いタイプの社員旅行です。

最近では2030代が多く在籍するベンチャー企業なども社員旅行を積極的に行うようになっています。しかし、ひと昔前のような、飲んで騒いで終わるような社員旅行ではなく、社内の活性化を目的として行われ、効果も上げているのです。

そこで、基本に立ち戻って

・社員旅行の目的や効果

からご紹介し、

・社員旅行にかかる費用

・社員旅行に人気の行き先

・社員旅行の準備から終了までの流れ

まで、ご紹介します。

さらに、

・社員旅行を実施する際の気をつけたい5つのポイント

もご紹介します。ひと昔前の社員旅行のイメージに惑わされて、社員旅行嫌いの人も多いようです。そういった社員旅行嫌いの従業員への対応方法もご紹介しますので、ぜひお読みください。


社員旅行を行う目的や効果

まずはじめに、社員旅行を行う目的や効果を今一度確認しておきましょう。

なんとなく、社員旅行を過去のイメージで捉えている方も多いと思いますので、ここでしっかりと目的や効果を把握しておきましょう。

コミュニケーション活性化

会社の規模が大きくなり、中規模・大規模となっていくと、別の部署の人は挨拶程度の知り合いだったりします。全国各地に支店がある企業などでは、普段はメールやチャットだけでコミュニケーションをしていて、どんな顔をしているのか知らないといったケースもあります。

社員旅行を行うことによって、組織や部署の垣根を超えたコミュニケーションができます。上司と部下もフラットな立場でお互いを知ることができる機会となります。

リフレッシュ、思い出づくり

普段の生活や仕事を忘れてリフレッシュできるほか、社員旅行の中に、単独の旅行や少人数のグループ旅行ではできない、団体でしかできないイベントやレジャーを組み込めば、楽しい社員旅行の思い出になります。

社内の結束を強める

社員旅行は、団体行動ですから、全員でスケジュールに従って移動したり、食事を共にします。イベント時には、お互いが協力しあったり助け合ったりすることも多いですし、自然に団結力・結束力が高まります。

最近では、秘境を旅行先に選ぶなど、少々過酷な環境にチャレンジすることで社内の結束を強めている企業もあります。

人材育成・研修

観光地を見学したり、レジャーを満喫するだけで終わらせず、社員旅行中に、研修やワークショップを取り入れる企業も増えています。

自社業務に関係が深い会社の工場見学をしたり視察を行うことで、意義のある社員旅行となります。


社員旅行を実施している企業はどれくらいあるか?

人事労務分野の情報機関である産労総合研究所が発表した「2014年 社内イベント・社員旅行等に関する調査」によると、

・余暇・レク行事を行っている企業における社員旅行の実施率は、0%

・社員旅行の参加率は、平均で5%

・社員旅行を実施している企業のうち海外旅行を「実施した」8%、「実施予定がある」6.7%

となっています。

社員旅行実施の推移ですが、1990年代には8割近い企業で実施されていましたが、2004年調査では4割弱にまで落ち込み、2014年には46%となったところから、少しずつ復調傾向にあるようです。


社員旅行にかかる費用

社員旅行の費用は福利厚生費として計上できるのですが、注意する点がいくつかあります。くわしくは、国税庁「No.2603 従業員レクリエーション旅行や研修旅行」をご覧いただき、課税対象になってしまわないように注意しながら、社員旅行の費用や日程等を決めてください。

国税庁が条件として挙げているのは、

1)旅行の期間が45日以内であること

 海外旅行の場合、外国での滞在日数が45日以内であること。

(2)旅行に参加した人数が全体の人数の50%以上であること

 工場や支店ごとに行う旅行は、それぞれの職場ごとの人数の50%以上が参加することが必要

上記の条件であれば、課税対象とはなりません。

さらに付け加えると、過去の裁判の判例から、企業の負担額が一人あたり10万円までなら、「社会通念上一般的な旅行」として社員旅行の費用を福利厚生費として計上できると言われています。

参考:酒井会計事務所 社員旅行費用の税務上の取り扱い(慰安旅行費用)

逆に課税対象になってしまう場合は

・特定の役員や従業員のみで実施する旅行

・取引先に接待や供応、慰安を目的に行う社員旅行

・実質的に私的旅行と認められる旅行

・金銭との選択が可能な旅行

です。

最後の「金銭との選択が可能な旅行」とは、社員旅行に不参加の者に対して旅行費分を金銭で支給する場合です。これをしてしまうと、社員旅行にかかる費用のすべてが給与扱いとなり、課税対象になります。

民間の調査結果では、国内・海外共に、予算は10万円以下としている企業が一番多いので、上記の課税の条件についてもよく調べて、社員旅行の予算を決めてください。

参考:団体旅行ナビ【2019年】社員旅行に人気の行き先ランキング|行って良かったプラン・予算


人気の社員旅行の行き先ベスト3

基本的に社員旅行はどこへ行っても自由ですが、他の会社がどこへ行っているのか、人気のスポットはどこか気になりますよね。

ここでは、民間の調査結果から国内・海外の社員旅行の行き先ベスト3をご紹介します。

社員旅行の行き先 国内ベスト3

参考:団体旅行ナビ【2019年】社員旅行に人気の行き先ランキング|行って良かったプラン・予算

2018年のベスト3

1位:沖縄

2位:北海道

3位:静岡

沖縄・北海道は、個人で行く旅行先としても人気のエリアですが、社員旅行でも人気が高くなっています。静岡がランクインしているのは、関東圏からも近畿圏からも行きやすく、山(富士山)あり、海ありと、レジャースポットがたくさんあることが人気の高い理由のようです。

社員旅行の行き先 海外ベスト3

参考:団体旅行ナビ【2019年】社員旅行に人気の行き先ランキング|行って良かったプラン・予算

2018年のベスト3

1位:グアム

2位:台湾

3位:韓国

海外の人気スポットは、移動も短時間で済み、比較的リーズナブルに行けるところが選ばれているようです。レジャーや観光、グルメとマルチに楽しめるところが人気の理由でしょう。上記以外にもアジア各国は、人気が高いようです。


準備から終了まで|社員旅行の流れ

大まかな社員旅行の流れをご紹介します。

ここでは、旅行前の準備を重点的にご紹介し、旅行中の工程は省略しています。

旅行は準備が8割です。楽しく充実した社員旅行とするためにも、しっかりと段階を踏んで準備を行いましょう。

目的とテーマの確認、スタッフへのアンケート実施

社員旅行の目的とテーマを決めることは大切です。なぜなら、目的がないとレジャーだけの個人で行く旅行と変わらない旅行になってしまうからです。

「普段交流の少ない他部署の人と交流を深めよう」「いつも一緒に働いている人の別の顔を発見しよう」といったテーマを作ることで、レクレーションやイベントの内容も具体的に絞ることができるようになります。

初めて社員旅行を実施する場合などは、アンケートをして行き先やテーマを決めてみましょう。

旅行先、旅行計画、日程、予算の仮決定

旅行代理店への相談や交渉がスムーズになるように、決まったテーマやアンケート内容をもとにして、行先、イベントやレクレーションのおおまかな内容、日程、予算まで仮決定します。

旅行代理店の決定

初めて社員旅行を実施するのであれば、いくつか旅行代理店の候補をピックアップして、見積もりや提案の依頼を行いましょう。予算内に収めてくれることも大切ですが、おざなりな提案をしてくる会社ではなく、こちらの希望や要望をよくヒアリングしたうえで、適したイベントを提案してくれるような代理店を選ぶことをおすすめします。

旅行先、日程、予算の具体化と参加人数の確定

旅行代理店から提案されたプランなども参考にしながら、行き先や日程、イベントスケジュールを最終的に決定します。

社員旅行の全工程が確定したら、社内報、ポスター、社内SNS等を使って案内を出し、従業員に周知を行なって参加者を募集します。

参加人数が確定したら、最終見積もりを出してもらいます。社員旅行の費用を従業員が自己負担する場合は、参加費用を集金するタイミングも決めます。

料金支払い、保険加入

旅行料金の支払いと、旅行保険の加入を済ませます。

旅行中の宴会や余興などイベントの準備

宴会や余興等のイベントの準備を始めます。こういった社内の準備をスムーズに進めるためには、社員旅行実行委員会のようなチームを作り。リーダーの役割の人を数人選んで、協力体制を作っておくとよいでしょう。

一部署から12名選出してもらい、宴会係、イベント・レク係、など役割分担をして、それぞれ準備を行います。

旅行直前の確認・周知業務を行う

社員旅行が近づいてきたら、参加者には再度、集合場所や日程等を周知します。前日になったら、緊急連絡先などもしっかりと周知しましょう。

今は、社内SNSやチャットツールを使った連絡が主流ですが、参加者の携帯電話の番号なども念のため把握しておくことをおすすめします。(個人情報の扱いには注意)

社員旅行終了後/費用精算やアンケート実施など

社員旅行の終了後は、最終的な費用の精算を行います。

社員旅行の収支レポートを作っておくと、次回の旅行の際に参考になりますので、ぜひ作っておくことをおすすめします。また、研修等を行なった場合にも、レポートを提出してもらいましょう。

アンケートなども実施して、良かったところ、悪かったところ、どちらも聞き取り、次回への参考にしましょう。


社員旅行を実施する際に気をつけたい5つのポイント

社員旅行を実施する際に気をつけたい5つのポイントをご紹介します。

当然ですが、社員旅行は団体で行動することになるので、個人で行く少人数のグループ旅行などに比べて、スムーズにスケジュールが運ばない可能性が高くなります。

あらゆるアクシデントを想定して、余裕を持って行動できるよう、事前に万が一の際のシミュレーションを行うなどしっかりと準備を行いましょう。

アンケート等を実施してスタッフの声を聞く

まずは、社員が社員旅行にどんなことを望んでいるのか、アンケートを行なって把握しましょう。過去の社員旅行の感想やよかったこと・悪かったこと、これから行きたい場所・やりたいことなど、さまざまな角度から質問をしてみてください。

しかし、全ての要望や希望を叶えることは現実的に無理です。改善できるところは改善し、妥協するところは妥協する決断をすることも大切です。

部屋割りは慎重に行う

部屋割りは、社員旅行の中で一番頭を悩ませることかもしれません。大部屋に大人数を詰め込むよりも、できるだけ少人数にして一部屋に余裕をもたせたほうが不満は少ないでしょう。喫煙者と非喫煙者の部屋を分けるなど配慮も必要です。

仲の良い人と同じ部屋になりたいと思う人が大半ですが、仲良しグループをひと部屋に固めてしまうと社員旅行のテーマでもあるコミュニケーションの活性化につながりません。

全日程のうち、最終日だけはクジ引きで部屋を決める等、遊びの要素を取り入れたりして、できるだけ普段コミュニケーションを取らない人同士が同じ部屋になるように工夫してみてください。

スケジュールは余裕を持って柔軟な行動ができる配慮をする

スケジュールは余裕を持って組むようにしましょう。団体行動の場合、人数が多くなると、どうしても全員揃うまでに時間がかかります。特に自由行動の時間が終わって全員集合する時間には、必ずといっていいほど、遅刻する人が出るものです。

体調を崩す、道に迷う、トイレが混んでいるなど、旅行につきものの時間をロスするアクシデントはたくさんありますので、スケジュールは余裕を持って組むようにしましょう。

不慮の事故などリスク対策を万全にしておく

当然のことですが、旅行先でのケガや体調不良に備えて、滞在場所近隣にある医療機関は事前に確認しておくようにしましょう。災害に遭うという可能性もゼロではありませんので、ホテルや旅館サイドと、いざという時の打ち合わせもしておきましょう。

また、持病がある社員には、保険証持参を促す等、万が一に備えた準備をしてもらう連絡も忘れずにしておきましょう。

「社員旅行嫌い」の人に対する対応も考えておく

社員旅行はプライベートな時間を大切にしたい人からすると苦痛に感じます。そういった「社員旅行嫌い」の人にも配慮して、強制的に社員旅行に参加させることは避けましょう。

旅行の日程は自由行動の時間がたくさんある柔軟なものにしてアピールすれば、社員旅行を忌避したいタイプの社員も興味を持ってくれる可能性が高くなります。社員旅行に喜んで参加する人を増やしたいのであれば、補助金や旅行手当を出すことも考えましょう。

事前のアンケート結果なども参考にして、できるだけ多くの社員が楽しく過ごせる社員旅行を計画してください。


まとめ

今も社員旅行は、会社のコミュニケーション活性化や組織の結束強化に十分効果があると言えます。

ここで社員旅行を実施する際に気をつけたい5つのポイントを復習しておきましょう。

1.アンケート等を実施してスタッフの声を聞く

2.部屋割りは慎重に行う

3.スケジュールは余裕を持って柔軟な行動ができる配慮をする

4.不慮の事故などリスク対策を万全にしておく

5.「社員旅行嫌い」の人に対する対応も考えておく

楽しく充実した社員旅行が実施できるようにしっかりと準備をしてください。

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