RECOGを検討する際に確認したい5つのポイント|導入後まで見据えたサービス選び

本記事は、Unipos株式会社が運営するメディアが、RECOGおよびUniposの公式サイト・公開情報をもとに、サービス選定時に確認したいポイントを整理したものです。

RECOGの導入を検討しているなら、機能と料金の確認と並行して、もうひとつ整理しておきたいことがあります。「ツールを入れた先に、どんな組織にしたいのか」です。

感謝・称賛を増やしたい。部署間のコミュニケーションを改善したい。理念や行動指針を浸透させたい。サンクスカードやピアボーナスの検討は、たいていこうした課題から始まります。ただ、課題の輪郭がツールの守備範囲に収まるとは限りません。

たとえば、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)そのものの見直し、組織課題の把握、管理職のマネジメント、心理的安全性、称賛データの活用。ここまで含む場合、機能一覧と月額を並べるだけでは判断材料が足りなくなります。導入目的が曖昧なままだと、導入後に何を成果として評価するかも定めにくくなります。

本記事では、RECOGの概要を比較に必要な範囲で整理したうえで、サービス選定時に確認しておきたい5つの論点を挙げます。

社内コミュニケーションを促進する「ピアボーナス」とは?

RECOGとは?

RECOG(レコグ)は、株式会社シンクスマイルが提供するチームワークアプリです。従業員同士が日々の行動に対して感謝・称賛を伝え合う仕組みを中心に据えています。

主な機能は次の4つです。

  • レター:感謝・称賛を伝えるサンクスカード機能。RECOG公式では、贈られたレターを組織・チーム内で共有し、他のメンバーも称賛内容を確認できる仕組みとして紹介されています。メッセージとあわせてポイントも付与でき、社内通貨やピアボーナスとしての運用も可能です。また、企業理念に紐づくバッジをレターに付けられるため、どの行動がどの理念に対応するかを日常的に確認できます。
  • スレッド:複数メンバーに向けた投稿機能。社内掲示板や社内SNSのように使え、ハッシュタグによる整理・検索にも対応します。
  • トーク:個人間・グループでのクローズドなチャット機能。ファイル添付、既読、メンションなどを備えます。
  • 分析:利用データの集計・分析機能。アクセス数や利用時間といった利用状況に加え、RECOG上のやり取りをもとに社内の相関図を作成し、つながりを可視化できます。チーム・部署単位のデータや、レターの内容から個人の強みを明らかにする分析も可能です。

外部連携はMicrosoft Teams、Slack、Chatwork、SmartHR、LINE WORKSなどに対応。運用面では専任のカスタマーサクセス担当による導入・定着支援があり、オプションとして専任講師による研修なども用意されています。

料金は初期費用と月額費用の組み合わせで、月額は利用従業員数に応じて設定されます。オプションの有無でも変動するため、具体的な金額は公開されておらず、問い合わせでの確認が必要です。

以上が、この先の比較を読むうえで押さえておきたい最低限の情報です。

RECOGを検討する際に確認したい5つのポイント

1. 本当に解決したいのは「称賛不足」なのか?

最初に確認したいのは、「サンクスカードを導入したい」という要望の背景にある、本当の課題です。

社内で挙がる要望は、たいてい打ち手の形で降りてきます。「サンクスカードを入れたい」「ピアボーナスを検討したい」。しかしその手前には、別の課題が置かれていることが少なくありません。

  • 部署間の関係が薄く、連携が進まない
  • 理念や行動指針が、日々の意思決定に結びついていない
  • 管理職とメンバーの関係性に課題がある
  • 意見が出にくく、心理的安全性が低い
  • エンゲージメントスコアが下がっている

これらはいずれも「称賛が足りない」と表現できてしまいますが、必要な打ち手は同じではありません。部署間の断絶が問題なら、称賛の可視化は有効な一手になります。一方、組織課題の原因が別の場所にある場合、称賛施策だけでは根本的な課題に十分アプローチできない可能性があります。

ツールの導入自体が目的になっていないか。ここを最初に点検しておくと、以降の比較軸が定まります。

2. MVVを「浸透」させたいのか、「見直す」ところから必要なのか?

理念浸透を目的にする場合、確認したいのは「浸透させる対象がすでに固まっているかどうか」です。

RECOGには、会社の行動指針(バリュー)をバッジ化し、レターと紐づけて贈れる「バリュー浸透プログラム」があります。称賛のたびにどのバリューに沿った行動かを選ぶため、抽象的になりがちな行動指針が具体的な行動とセットで認識される設計です。既存のMVVがあり、それを現場の行動レベルに落とし込みたいケースでは、この仕組みは目的と噛み合います。運用面では、活用コンサルティングもオプションとして用意されています。

一方で、こういう状態もあります。

  • MVVが現在の事業内容や組織規模に合っていない
  • 言葉が抽象的すぎて、現場が自分の業務に翻訳できない
  • 経営と現場でMVVの解釈が食い違っている

このような場合は、浸透施策とあわせてMVVそのものの見直しも選択肢になります。サービスによっては、既存のMVVを浸透させる支援だけでなく、MVVの策定や見直しから支援するものもあります。

そのため、「すでにあるMVVを浸透させたいのか」「MVVそのものから整理したいのか」を明確にしておくことが重要です。自社がどの段階にいるかによって、比較すべき支援の範囲も変わります。

3. ツール内のデータだけで十分か、組織課題そのものを診断したいか?

データ活用を目的に含める場合は、「何を知りたいのか」を先に切り分けます。

RECOGの分析機能では、アクセス数や利用時間などの利用状況に加え、レターのやり取りから社内の相関図を作成し、部署をまたいだつながりを可視化できます。チーム・部署単位のデータや、個人の強みの可視化にも対応しており、1on1や評価面談のフィードバック材料として使えます。導入後に施策が機能しているか、どこにコミュニケーションの偏りがあるかを見るうえで、実用的なデータです。

一方で、そもそも自社の組織課題が何なのか分かっていない、という段階では、別の情報源が必要になる場合があります。匿名サーベイ、組織診断、定性的な従業員の声など、ツール上の行動データとは異なる方法です。

組織状態を把握する方法は、ツール上の利用データだけではありません。匿名サーベイや記述式の調査、ヒアリングなどを通じて、従業員が感じている課題を把握する方法もあります。

そのため、「ツールの利用状況を確認したいのか」「自社の組織課題そのものを把握したいのか」を分けて考えることが重要です。後者まで求める場合は、分析機能だけでなく、どのような組織診断や調査の支援が受けられるかも比較項目になります。

4. ツールの定着だけでなく、管理職や組織の行動変容まで必要か?

サービスを比較する際は、機能だけでなく導入後の定着支援も確認しておきたいポイントです。

RECOGでは、専任のカスタマーサクセス担当が導入時の初期設定から運用定着まで伴走します。管理者・ユーザー向けの利用ガイドや活用促進コンテンツの提供に加え、オプションとして専任講師による研修(ホメ研修)や活用コンサルティングも用意されています。ツールを入れて終わりにしない体制は整っています。

そのうえで、変えたい対象がツールの外に広がっているかを確認します。

  • 管理職が部下の行動をどう見て、どう言語化するか
  • 称賛を評価やマネジメントのプロセスにどう組み込むか
  • チーム内のコミュニケーションのあり方そのものをどう変えるか
  • 心理的安全性をどう高めるか

ここまで含む場合、比較対象は「ツールの利用定着支援」から「人と組織への支援」に広がります。

管理職のマネジメントや心理的安全性、組織内のコミュニケーションそのものまで変えていきたい場合は、ツールの利用支援だけでなく、研修や組織開発などの支援内容も比較対象になります。

比較する際は、「ツールを使い続けるための支援を求めるのか」「人や組織の行動変容まで支援してほしいのか」という観点で、自社が必要とする範囲を整理するとよいでしょう。

5. 「ツールを選びたい」のか、「組織をどう変えるか」から相談したいのか?

ここまでの4点を束ねると、選定の性格そのものが見えてきます。

称賛ツールには、感謝・称賛の可視化、ポイント付与、行動指針との紐づけ、チャットツール連携、利用データの分析など、共通する機能も多くあります。「称賛を可視化するツールが欲しい」という要件だけで見るなら、比較は機能と価格、UI、既存ツールとの相性の話に収束します。

一方、課題が次のように広がっている場合は、比較の性格が変わります。

  • 組織文化そのものを変えたい
  • MVVを再設計したい
  • 組織課題をまず診断したい
  • 管理職のマネジメントを変えたい
  • 心理的安全性を改善したい

この場合は、「どのツールを導入するか」だけでなく、どこまで組織課題の整理や解決を支援してもらいたいのかという視点も必要になります。プロダクトと組織開発を別の支援会社に依頼する場合は、役割分担や社内の推進体制もあわせて整理しておくとよいでしょう。ここは選定の初期に確認しておきたい論点です。

RECOGを比較検討する際に見るべきポイント

以下では、RECOGを検討する際の比較対象として、Unipos、TUNAG、THANKS GIFTを取り上げます。各サービスの公式サイト・プレスリリース等で確認できる公開情報をもとに、組織課題の解決を見据えた主な比較ポイントを整理しました(2026年9月2日時点)。

比較表

比較軸 RECOG Unipos TUNAG THANKS GIFT
感謝・称賛 レター(サンクスカード)で感謝・称賛を送信。ポイント付与による運用も可能 称賛メッセージと少額ポイントを送り合うピアボーナス。投稿への拍手も可能 サンクスカード機能を提供。投稿へのコメント・スタンプにも対応 サンクスカード/ありがとうカードを提供。社内通貨・ポイントとの連携も可能
理念・行動指針への活用 行動指針をバッジ化し、レターに紐づける「バリュー浸透プログラム」 会社独自の行動指針等をラベルとして設定し、投稿時に紐づけて活用可能 社長メッセージや社内報、表彰、サンクスカードなどを組み合わせた理念浸透施策に活用可能 「理念コイン」やビジョンブックなど、MVV・行動規範の浸透を支援
MVV策定・見直し支援 既存バリューの浸透プログラム、活用コンサルティングを提供 MVVの策定・見直しから浸透・定着までを支援 組織開発サービスとしてMVV策定、人事制度設計などを提供 MVVの策定・構築を含むワンストップの組織変革支援を提供
組織状態の把握 利用状況、社内相関図、チーム・部署単位のデータ、個人の強みなどを分析 プロダクト内分析に加え、匿名・記述型の組織インサイトサーベイを提供 サーベイ、パルスサーベイ等で組織状態を分析・可視化 組織サーベイ、エンゲージメント診断、タレントファイル等を提供
定着支援 専任CSによる初期設定・利用促進支援。活用コンサルティングも提供 専門チームが導入から定着まで支援 導入設計から活用・定着まで支援。ユーザーコミュニティ等も運営 導入時のコンサルティングから継続的な運用改善まで支援
管理職支援・研修 専任講師による「ホメ研修」等を提供 称賛マネジメント研修等を提供 階層別研修、組織開発、人事制度設計等を提供 モチベーション・エンゲージメント向上研修などを提供
組織開発への支援 称賛・コミュニケーションを中心に、研修・活用支援を組み合わせる MVV策定、組織診断、研修などプロダクト外の組織開発支援も提供 MVV策定、サーベイ運用、人事制度設計、研修まで組織開発支援を展開 課題整理、MVV策定、研修、サーベイ、施策実行まで幅広く支援
料金 初期費用+利用料金。利用人数・契約内容等により変動。詳細は要問い合わせ 初期費用+利用料金。利用人数・契約内容等により変動。詳細は要問い合わせ 初期費用+利用料金。利用人数・契約内容等により変動。詳細は要問い合わせ 初期費用+利用料金。利用人数・契約内容等により変動。詳細は要問い合わせ
従業員への還元方法・設計 ・「称賛給プログラム」でポイントを商品等へ交換可能
・ポイント付与の有無は企業ごとの運用により異なる
・ギフト券等への還元
・企業独自のノベルティや機会に交換できる「カスタムリワード」
・SDGsプランによる寄付
・給与として還元
など企業ごとの運用により異なる
・社内ポイントを景品や手当へ交換可能
・企業が設定した商品、特別休暇、社内限定ギフト等への交換も可能
・Amazonギフトカード
・QUOカードPay
・JALマイレージバンク
・スマホ決済
・SDGs Actionへの寄付
・企業独自の商品・サービス

従業員への還元方法を比較する際は、交換先の種類だけでなく、自社の制度や目的に合わせてどのような還元方法を選択・設計できるかも確認しておくとよいでしょう。

組織課題の解決まで見据えたサービス選びのポイント

選定の初期段階で、次のチェックリストを使ってみてください。

  • サンクスカード導入自体が目的ではなく、組織文化を変えたい
  • MVVや行動指針そのものを見直したい
  • 自社の組織課題がまだ明確になっていない
  • 管理職のマネジメントも改善したい
  • 心理的安全性にも課題がある
  • 称賛データを組織改善に活用したい
  • ツール以外の組織開発施策も含めて検討したい

チェック項目の中に、自社が重視する課題が含まれている場合は、機能・UI・料金だけでなく、その課題に対してどのような支援を受けられるかまで確認するとよいでしょう。

複数社に同じ組織課題を伝えて提案を受けることで、機能一覧だけでは分かりにくい支援内容やアプローチの違いも比較でき、判断材料を増やせます。

なお、提案を受ける際は「自社が最終的に変えたいこと」を先に言語化しておくと精度が上がります。ツールの要件から入ると、提案もツールの話に閉じてしまうためです。

RECOGの導入・比較に関するよくある質問

RECOGとUniposの違いは?

いずれも感謝・称賛の可視化を軸としたサービスで、機能面では重なる部分があります。違いが出やすいのは支援のアプローチです。RECOGはツール活用・定着を中心とした支援を提供し、Uniposはそれに加えてMVV策定やサーベイなどの独立した組織開発サービスも提供しています。どこまでをサービス選定の対象にするかによって、比較するポイントは変わります。

RECOGを検討する際、他サービスも比較した方がよいですか?

はい。称賛ツールは機能が近接しているため、複数サービスを比較することで、自社が重視する要件や支援内容の違いを整理しやすくなります。特に、理念浸透・組織課題の把握・管理職支援など、ツールの外側に目的がある場合は、アプローチの異なる複数社から提案を受けると比較の材料が増えます。

称賛ツールは機能以外に何を比較すべきですか?

主に4点です。第一に、導入後の定着支援の中身(担当者が付くのか、何をどこまでやってくれるのか)。第二に、蓄積されたデータをどう活用できるか(分析の粒度、面談や評価への接続)。第三に、ツール外の組織開発支援の有無(研修、サーベイ、理念策定など)。第四に、既存ツールとの組み合わせ(チャットツールや人事システムとの連携可否)。定着支援は、導入後の運用を考えるうえで重要な比較項目のひとつです。

どのサービスが自社に向いているかはどう判断すればよいですか?

解決したい組織課題から逆算します。「称賛を可視化して部署間の距離を縮めたい」であれば、要件が明確なので、ツールの使いやすさと定着支援を軸に比較できます。「理念が形骸化している」「管理職のマネジメントを変えたい」「そもそも課題が特定できていない」であれば、ツールだけでは完結しません。まず課題を言語化し、そこに必要な支援を提供できる会社を候補に入れる進め方が有効です。

まとめ

RECOGを検討するときに整理しておきたいのは、「何ができるツールか」と「導入後に何を変えたいか」の2つです。前者は公式サイトと問い合わせで確認できます。後者は自社でしか整理できません。

そして後者に、MVVの見直し、組織課題の診断、管理職のマネジメント、心理的安全性、組織文化といったテーマが含まれる場合、比較対象はプロダクトの機能から組織開発支援まで広がります。同じカテゴリのサービスでも、課題へのアプローチは各社で異なるためです。

組織課題まで含めて検討したい場合は、RECOGだけでなくUniposを含む複数サービスの支援内容を確認し、自社に合う提案を比較してみてください。