
5 社員教育の計画を立てる4ステップ
最後に、社内教育計画を4つのステップをもとに立てて行きましょう。
以下の順番で計画することで、スムーズに策定できます。
1:現状の課題確認
2:目標の設定
3:プログラムの作成
4:社員教育の結果を確認
5−1 現状の課題確認
社員教育をすでに行っている場合も、これから実施しようという場合でも、現状の課題を洗い出す必要があります。OJTの教育係になっている社員にヒアリングを行いましょう。現状の課題点を明確にすることで改善案が見えてくるはずです。それらの問題解決を踏まえて、社員教育で「どのような社員像に育てたいのか」を明確にしていきます。
5−2 目標の設定
社員の育て方のイメージが掴めたら、次は目標計画の設定です。現場担当者からヒアリングして得られた情報をもとに、社員教育のゴールともいえる目標を設定します。同時に、どれくらいの期間までに実現できるのかも明確にしておきましょう。きちんと期限を設けることで、スピード感を持って目標の実現にあたれます。
また、企業にとってふさわしい人物像を明確にしておくのが大切です。それに合わせた社員教育により、自社への深い理解を示す社員を多く育成できるようになるでしょう。企業の上層部だけでなく、現場責任者やOJTの担当者にもヒアリングし、社員教育で伸ばすべき部分を明確にしておきます。
5−3 プログラムの作成
問題点が洗い出せたら、それをプログラムに落とし込んで行きます。社員からのヒアリングでネックになっている業務内容があったり、スキルが不足している社員がいたりする場合は、その問題点を解決するために必要な内容を盛り込むなど、具体的なプログラムを組んでいくのです。
以下は、新卒者と中堅社員・中途採用者用のプログラム例です。
新卒者用の社員教育プログラム例
・企業理念、求める人物像の共有
・就業規則・コンプライアンスの理解
・基本的なビジネスマナーの理解
・パソコンスキルの向上
・効率的に仕事を進める方法の理解
中堅社員・中途採用者の社員教育プログラム例
・企業理念、求める人物像の共有・再確認
・社内ルールの理解・再確認
・コミュニケーションスキルの向上
・将来的なキャリアの意識
・リーダーシップを身につける
5−4 社員教育の結果を確認
社員教育を実施した場合、必ずデータを取るように心がけましょう。社員教育を毎回行って終わりにしていたのでは、よかった部分と悪かった部分がはっきりとせず、ノウハウの蓄積ができません。教育係の社員だけでなく、実際に社員教育を受けた社員にもアンケートを取るようにするとよいでしょう。受講する側だからこそ見えている部分が多くあるため、今後のプログラムの更新に役立つはずです。
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6 まとめ
社員教育は社内だけでなく、自社を背負って立つ社員にとって、自覚を持ってもらうためにも重要だとわかりました。新卒社員と中途社員では学ぶ内容に違いはありますが、基本は企業の理念や経営方針について深く理解し、立場に合わせた行動を取れるようになることが欠かせません。
また、社員教育は教える側だけの視線だけでは、改善が難しいことがおわかりいただけたでしょう。教育を受ける側と施す側の双方の意見を汲み取り、適切なプログラムを組んでいくことが、社員教育を形骸化させず、タイミングごとに合わせた適切な研究を行なっていくために欠かせないのです。