
「突然チームのリーダーを任されてしまった。自分にはリーダーシップがなく、全く自信がない。どうしたらいいだろうか…」
「チームの成果が上がらないのは、私にリーダーシップがないからかもしれない…」
「自分にはリーダーシップがない」
そんなお悩みを抱えていらっしゃる方、結構多いようです。
でも安心してください。最初からリーダーシップを持っている人なんて、ごく僅かです。多くのリーダーは、日々試行錯誤しながらリーダシップを育てています。
そこで本記事では、リーダーシップスタイルを問わずリーダーなら身に付けておきたい「リーダーシップ基礎力の育て方」をご紹介します。
すぐに実践できる方法ばかりなので、これを読んで、ぜひリーダーシップ向上の第一歩を踏み出してみてください。
1.「リーダーシップ基礎力」の育て方
リーダーシップには様々な種類がありますが、どんなリーダーシップにも必要な「リーダーシップの基礎力」とも言える能力があります。
それは傾聴・目標設定・俯瞰の3つで、これを日々の仕事の中で磨くことが、リーダーシップ向上に非常に効果的です。
それぞれなぜ必要なのか、どう高めたらよいかを見ていきましょう。
1-1.傾聴
1つ目は「傾聴」です。
リーダーはメンバーの話を聞くことはもちろん、上司やお客様の声を聞くことが大切です。
当たり前と思うかもしれませんが、リーダーにはメンバー以上の傾聴力が求められます。
- メンバーの意見や悩みを引き出す
- 上司のビジョンや思いを聞き出す
- お客様の期待や不満を聞き出す
リーダーは、メンバーにはできない重要な話をお客様としたり、上司のビジョンや思いをメンバーにわかるようにかみ砕いて共有したりしなければなりません。その元となる力が「傾聴」です。
傾聴力は一朝一夕で身につくものではなく、普段から以下のことを意識して過ごす必要があります。
是非、今日から実践してみてください。
- 話すときの態度や表情を意識する
- 相槌を打ち共感する
- 会話は「相手:自分=7:3」で
- 相手の名前を言う
- 相手を褒める
- 相手の話を聞いてから自分が話す
- 過去の内容で覚えていることを織り交ぜる
1-2.目標設定
2つ目が「目標設定」です。
成果を出せるチームや組織になるためには、リーダーが明確な目標を設定することが非常に大切です。
チームで達成したい目標、そのためにメンバー1人ひとりに何を期待するか・どんな目標を設定するかが明確だと、メンバーは「チームが何を目指しているのか」「そのために自分はいま何をすべきか」を理解し、目標達成に向けた行動がとりやすくなります。
また、メンバーはリーダー自身が設定した目標に向かってちゃんと行動しているかをしっかりと見ています。メンバーに目標達成に向けた行動を期待するならば、まずはあなた自身が模範になるよう、立てた目標に向かって、リーダーとして率先して行動していきましょう。
目標を立てるコツは、期限を決め具体的な数値を書き、達成可能な範囲から少し高めの目標を立てることです。
例えば、先月の新規契約が40件だった場合だと、
「今月末までに新規契約を50件獲得する」
といった目標だと、いつまでに何をすればいいかを各自考え動くことができますし、努力すれば達成可能だと思える範囲のため、モチベーションが低下することもないでしょう。
1-3.俯瞰
最後が「俯瞰する力」です。
これが1番難しいのですが、リーダーシップを鍛える上で1番大切な力です。
- 部下が作ったお客様に出す書類を確認するとき
- 残業が多いことが全社の課題となっており、減らすための対策を考えるとき
- 部下の意見をすぐに否定してしまうとき
俯瞰する力が役に立ちます。
人間は誰しも先入観や固定概念、クセがあります。
決して悪いものではありませんが、先入観や固定概念を捨てたり、クセを客観的に見たりすることで仕事のミスやムダが減ったり、新しい課題を発見したりすることが可能です。
リーダーシップを発揮し、チームを引っ張っていく立場だからこそ、今の状況を俯瞰してみることが大切です。
俯瞰力を養うには、以下の3つを日ごろから意識しましょう。
- 常識や物事を疑う
- 主体(自分)を客体化する
- 自分が考える「言葉の意味」以外を理解する
2.リーダーシップを発揮するときの注意点
リーダーシップの育て方、なんとなくイメージがつきましたでしょうか。
ではそれを発揮する上で、何か注意すべきことはあるのでしょうか?
リーダーシップを発揮する上でよくある注意点は以下の3つです。
- 支配的になっている(あるいはメンバー間で偏りがある)
- ビジョンの認識にズレがないか確認する
- 常に変化を起こし、決断し続ける
2-1.支配的になっている
リーダーシップで陥りがちな失敗が、支配的になることです。
大丈夫と思っている人ほど、油断するとすぐに支配的になってしまいます。
メンバーの意見を傾聴せずリーダーという権力を行使して命令したり、手段や成果を否定したりしてしまわないように注意しましょう。
また、支配的にならないように意識していたとしても、特定のメンバーへのフォローに偏ってしまうケースもあります。
メンバー間に偏りがあると、えこひいきしていると他のメンバーが不満を持ち、結果的にチームとしての成果が出せなくなってしまいます。
人間ですので多少の好き嫌いはあるとは思いますが、仕事には私情を持ち込まずに公平に接するようにしましょう。
2-2.ビジョンの認識にズレがないか確認する
2つ目がメンバーとのビジョンのずれです。
同じ目標を掲げていたとしても、メンバーとの間に微妙なずれが生じていることも多く、その結果思っていた成果と違うといったことはよくあります。
メンバーが指示通り動かなかったのが悪いと考えてしまうかもしれません。
もちろんメンバーにも非はあるかもしれませんが、自分にも改善すべき点があるのではないか?という視点は常に忘れないようにしてください。
具体的には、リーダーとメンバーのビジョンを共有するうえで十分なすり合わせができていなかったことです。共有した時には細かいズレだったとしても、数カ月や数年が経つと大きなものになります。
ビジョンのギャップを意識し、より成果を出すためにも以下の2つのことを意識しておきましょう。
- ビジョンを共有するときに、正確に伝えられているか確認
- 定期的にメンバーとビジョンのずれがないか確認
2-3.常に変化を起こし、決断する
リーダーシップを発揮できるようになり、チームが安定して成果を出せるようになったとしても、安心していてはいけません。
常に変化を起こすことが、リーダーにとって重要な使命です。
ビジネスを取り巻く環境は常に変化していますし、メンバーのスキルや考え方も変化していきます。チーム内外の環境の変化に合わせて、リーダーシップの方法や発揮の仕方を変えていきましょう。
また、変化を起こすときこそ決断が求められます。
タイミングを逃さずに決断することも、リーダーには大切です。
本記事を読み終わったらリーダーシップをよりよくする第一歩として、良いチームづくりをするにはどんな変化を起こしたらいいのか考え、決断していきましょう。
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3.まとめ
いかがでしたでしょうか。
「リーダーシップ」と聞くと生まれつきの才能のように感じてしまいがちですが、日々の仕事の中でトレーニングして、十分に身に付けていくことが可能です。
リーダーシップの基礎力とも言うべき「傾聴・目標設定・俯瞰」を意識しながら日々物事にあたり、「支配的にならない」「ビジョンの認識にズレがないか確認する」「変化を起こし、決断を忘れない」この3つに注意して、リーダシップを発揮していきましょう。
本記事の内容を実践していくことで、あなたのチームが前向きな一歩を歩み出せることを祈っています。