ピアボーナスのメリット、デメリットを徹底比較!失敗しない導入のコツと事例も紹介

ピアボーナスという言葉を聞いたことがありますか?

ピアボーナスは、社員どうしが称賛や感謝を伝え合うために、給与以外の報酬(インセンティブ)を贈り合う仕組みのことです。

アメリカ発祥の制度ですが、近年日本においても注目が集まっており、導入事例が増えてきています。

「ピアボーナスが気になっているけれど、詳しくはあまり知らない…」

「導入を検討しているけれど、本当に良いことばかりなの?」

そんな風にお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、ピアボーナスとは何なのかという基礎知識から、メリットやデメリットの比較まで詳しく解説します。

本記事を読めば、ピアボーナスについて網羅的に理解を深めることができますよ。ぜひ最後までご覧ください!

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1.ピアボーナスとは?

まずは、ピアボーナスの基礎知識を解説していきましょう。

ピアボーナスの意味

ピアボーナスは「peer(同僚・仲間)」と「bonus(報酬)」を組み合わせた言葉です。

従来、報酬は給与という形で会社から社員へ送られるものでしたが、ピアボーナスは社員どうしが報酬を贈り合う点に特徴があります。

一般的な運用では、ピアボーナスでの報酬はポイントとして溜まっていき、それぞれの会社が設定したルールのもと、商品やお金に交換することができます。

ピアボーナスは「第三の給与」と言われることもありますが、給与と言ってもその額は数百円程度のケースが一般的。金額の大きさが重要なのではなく、社内のコミュニケーション活性化や、社員のモチベーション向上などが主な目的となります。

ピアボーナスの歴史

ピアボーナスはアメリカのGoogle社から始まりました。その後日本にも上陸し、最初にピアボーナスサービスを提供したのはUnipos(ユニポス)です。

現在はUniposをはじめとして、サービスの種類も増え、大手企業から中小・ベンチャー企業まで、さまざまな規模の企業が導入しています。

アメリカでは日本よりも以前からピアボーナスが主流になっていたことから、現在日本では、アメリカでのサービス内容をベースとしながらも、日本独自の機能やオプションサービスなどが展開されています。

ピアボーナスが注目される背景

ピアボーナスは、見えないところでの頑張りも可視化することができ、なかなか表に出てきにくいエンジニアや管理部門の社員も含めた、全員にスポットを当てることができます。

社員のモチベーションを上げることは、生産性の向上につながり、会社の業績にも良い影響を及ぼすので、見過ごしてはいけないポイントです。

また、最近ではテレワークが定着し、直接コミュニケーションを取る頻度が減る傾向にあります。こうした課題意識から、社内コミュニケーションの活性化を期待してピアボーナスに注目する企業が増えているのです。

社内SNSとの違い

ここまでの内容で「ピアボーナスは社内SNSなの?」と感じられた方もいるかもしれませんね。実際のところ、ピアボーナスは社内SNSとは異なります。

両者は社内コミュニケーションを促すためのツールという点においては一致しており、社内SNSでも「サンキューレター」などの形で、感謝のメッセージを伝え合う取り組みをしている企業もあります。

しかし、社内SNSはテキストでの情報共有に留まるため、その先に報酬が贈られるということはありません。

また、ピアボーナスはシステム上でその内容ややり取りされているピアボーナスの数などを管理・分析することができるため、人事評価や組織改善の検討など、その後のアクションにつなげることができます。

社内SNSではこうした運用はなかなかできないため、ピアボーナスとの違いと言えるでしょう。

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2.ピアボーナスのメリット

ピアボーナスの主なメリットを6つご紹介します。

エンゲージメント向上

社員は、ピアボーナスをもらうことで「自分が組織に貢献できている」という自信を得ることができます。組織への貢献意識はエンゲージメントを高める大事な要素です。

また、従来の上司からの一方通行の評価は、時に不平不満を感じてしまうこともありますが、ピアボーナスでは同僚など多面的な評価を得ることができます。

上司から見えにくい部分も周囲からきちんと評価されているという感覚は、仕事への納得感や会社への満足度につながるため、エンゲージメントを向上させます。

モチベーション向上

どんなに小さいものであっても、報酬をもらって嬉しくないという人はいないでしょう。

人から感謝されたり認められたりすることは精神的に満たされるものです。

報酬が目に見えることで、もっと頑張ろうという気持ちが強くなり、モチベーションが向上します。

また、ピアボーナスをたくさんもらっている人を表彰するような仕組みを作れば、他者からの刺激も加わり、よりモチベーションがアップするはずです。

社員の成長を促す

他部門の社員とは仕事で関わりがあっても、仕事以外の内容で会話をする機会はなかなか少ないのではないでしょうか。

ピアボーナスを活用すると、部門を超えたコミュニケーションが自然と生まれ、横のつながりが強化されていきます。

他部門との関係性が良くなり、連携がスムーズになると、仕事上でも新たなシナジーが生まれるかもしれません。業務の幅も広がれば、個人の成長にもつながっていくという好循環が生まれていくでしょう。

称賛文化の醸成

ピアボーナスが習慣化されると、相手を称賛したり褒めることが当たり前の文化が生まれます。

感謝の気持ちを伝えられると受け手は温かな気持ちになるものです。このような温かな雰囲気が広がっていき、心地の良い組織風土が醸成されるでしょう。

また、自分の良い面や得意分野は、自分ではなかなか気づきません。称賛されることで発見できる強みがきっとあるはずです。社員どうしでお互いの強みを引き出し合える文化は、組織の発展にも大きく寄与します。

テレワーク下でのコミュニケーション

テレワーク下では、お互いの様子が分からず、一人ひとりの働きぶりが見えにくくなります。

ピアボーナスは通常の人事評価では拾いきれない、実はすごい仕事や貢献にもスポットライトを当てることができるので、テレワーク下であっても適切に評価をすることができます。

また、テレワーク中は仕事以外の雑談が自然と生まれにくくなります。ピアボーナスをきっかけに会話が生まれることも、コミュニケーションの活性化に役立つでしょう。

優秀な人材の確保

社員が退職を考える主な理由には、会社へのエンゲージメントや、成長実感、組織風土、正当な評価制度などが関係することが多くあります。

先に挙げたメリットの内容のとおり、ピアボーナスは退職につながる小さな不満の芽を摘むのに役立ちます。

逆に、会社や仕事に満足しながら働いている社員の様子や、風通しがよくポジティブな組織風土は、これから入社を考えている人たちにも魅力的に映るはず。

結果として、優秀な人材が社内に留まりながらも、優秀な人材が入社してくるという会社にとって理想的な状況が生まれます。

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3.ピアボーナスのデメリット

ピアボーナスを導入する際、メリットだけでなくデメリットも気になりますよね。

ピアボーナスの主なデメリットを6つご紹介します。

浸透、定着させるには労力と工夫がいる

せっかくピアボーナスを導入しても、活用されなければ意味がありません。

特に、元々社内のコミュニケーションがあまり活発でない組織でいきなりピアボーナスを導入した場合、最初は皆が遠慮してしまい、実際ほとんど運用されていないなんてことにもなりかねません。

ピアボーナスを贈り合うことが当たり前になるまでには、それなりの労力と工夫が必要であるということは事前に覚悟しておきましょう。

費用が掛かる

ピアボーナスのサービスを導入するには費用が発生しますし、ボーナスというからには、多少なりともその分の金額や商品などを用意しなければなりません。場合によっては、予算確保のために経営陣を説得する必要もあるかもしれません。

どれくらいの費用がかかるのかは予め概算しておき、費用をかけるからにはピアボーナスを導入する意義を整理しておきましょう。

費用対効果を見極めにくい

ピアボーナスのメリットでご紹介した通り、ピアボーナスを導入することで得られる変化には、エンゲージメントやモチベーション、組織文化など、数字に表しにくい定性的なものばかりです。

また、短期間では変化が目に見えにくいものでもあるので、ピアボーナスを導入して本当に効果が得られているのかという効果測定がしづらいという難しさもあります。

導入を検討している時点で、費用対効果を考える必要がありますが、なかなか根拠のある判断が下せないかもしれないという点はデメリットになるでしょう。

苦痛に感じたり、気持ち悪いと感じる人がいる

ピアボーナスに限らずサンクスカードなども同様ですが、感謝を言葉にして伝えるという行為に対して、ネガティブに感じる人も一定数出てくるはずです。

例えば、ピアボーナスを浸透させようとするあまり、運用が強制的になると、相手を褒めなければいけないというプレッシャーを感じてしまうこともあります。

また、日常生活でなかなか相手を褒めたり称賛したりする習慣がないという方にとっては、その違和感から気持ち悪さを感じることもあるかもしれません。

ピアボーナスに対してネガティブな感情を持つ人がいること自体は、やむを得ません。そういった人たちに無理強いすることは避け、運用をしていく中で徐々にピアボーナスの良さを感じてもらったり、相手を褒めることや称賛する行為自体に慣れてもらったりすることが必要でしょう。

評価・報酬を気にしすぎてしまう

人から称賛してもらうことや自分が評価されることを意識しすぎてしまい、仕事内容を意図的に選んだり、注力する仕事に偏りが出たりなど、中には本来の業務に支障が出る人もいるかもしれません。

こうした傾向を防ぐためには、運用体制をしっかりと構築し、褒める基準などのルールやガイドラインを予め決めておくというのも良いでしょう。

ピアボーナスを導入した後も適切な運用がなされているかという点は気をつけておくべきです。

社員の関係性が悪くなってしまう可能性もある

ピアボーナスは、組織風土を良くするメリットがもちろん大きいですが、逆の事態に陥る可能性もあります。

例えば、ピアボーナスがなかなかもらえない社員が劣等感を感じてモチベーションが下がってしまったり、他の社員をライバル視するようになって関係性がギスギスしてしまうということも想定しておいた方が良いでしょう。

4.ピアボーナスの導入事例

ピアボーナスを導入している企業の事例は年々増えています。

ここでは、日本で代表的なピアボーナスサービス「Unipos」「Hey Taco!」「OKWAVE GRATICA」の導入事例をそれぞれご紹介します。

企業ごとに工夫しているポイントなども異なりますので、ぜひ参考にしてみてください。

日阪製作所

日阪製作所では、2018年から「働きがい支援室」を立ち上げ、社員のウェルビーイングに取り組んできました。

その活動の一環として、ピアボーナスツール「Unipos」を導入しています。

Uniposの効果はなかなか分かりにくいため、経営陣を納得させるのが第一の関門だったようですが、まずはやってみるという意味で「利用率50%未満の状態が3ヶ月続いたらやめる」という撤退基準を設けてのスタートを切りました。

結果として、利用率は70%と滑り出しは上々で、ポジティブな反響も多く得られました。

Unipos導入後も、Unipos社の担当者のサポートを受け「thanks通信」というメルマガなどを活用しながら、さらなる浸透を図っています。

Uniposはスマートフォンでも使えるので、日常的にPCを使わない現場社員も利用でき、リモートワークや出張が多い営業のメンバーも、感謝を伝え合う手段としてUniposを積極的に活用しているそうです。

出典:日阪製作所の記事(https://blog.unipos.me/2021/02/18/hisaka/

メルカリ

メルカリでは「Unipos」を活用し、2017年の9月より「mertip(メルチップ)」という制度を導入しています。

元々四半期に一度社員どうしでサンクスカードを贈り、感謝を伝え合う「All for One賞」という文化がありましたが、拠点を超えてもっと気軽にリアルタイムに称賛できるよう、ピアボーナスを始めました(All for One賞も引き続き継続運用中)。

こうした文化が根付いていたこともあり、導入1ヶ月後の時点で、社内アンケート調査では満足度78%、mertipの消化率も当初の想定以上という良い結果が出ました。多い時には1日1,000件以上の投稿がされているそうです。

導入後もさらなる浸透を図るために、オウンドメディア「mercan」にて、mertip1周年企画と題し、「もっとも拍手を集めた投稿」についてランキング形式で紹介しています。

2020年8月時点では、メッセージ累計数(mertipを送った数)が100万を突破し、お礼を言い合う文化が目に見える形で定着しているそうです。

出典:メルカリの記事(https://mercan.mercari.com/articles/2017-10-24-151523/)

イグナイトアイ

イグナイトアイでは2018年より、アメリカ発のピアボーナスツール「HeyTaco!」を導入しています。

短い感謝メッセージにタコスのスタンプを添えて気軽に送り合い、もらったタコス数に応じて会社が用意している商品と交換できる仕組みを整えています。

ピアボーナスの浸透策として、タコスを商品と交換する社員の商品授与式をしたり、タコスを多くもらった人の表彰を行なっていますが、「タコスを多く送った人」の表彰も定期的に行なっている点が特徴的です。

会社のバリューの実現にも、HeyTaco!が役立っているようです。

出典:イグナイトアイの記事(https://www.igniteeye.com/6992/

損害保険ジャパン

損害保険ジャパンでは、オンラインサンクスカードサービスを展開する「OKWAVE GRATICA」を導入しています。

過去には、手書きのメッセージを贈り合うアナログなサンクスカードを使っていたこともありましたが、一過性の取り組みになってしまうことに悩んでおり、web上でもっと気軽に使えるサービスを導入することになりました。

GRATICAの取り組みは会社から押し付けず、やってみたいと手を上げた課に使ってもらうようにしています。よって全社的な導入をしているわけではありません。

また、課の中で推進担当者を設定し、先陣を切って課のメンバーにカードを送り感謝を伝えてもらう工夫をしているほか、強制にならないようノルマは設けずにまずは一度使ってみるというスタンスで推進するようにしています。

出典:損害保険ジャパンの記事(https://gratica.jp/cases/sjnk.html

5.ピアボーナス導入 失敗しないポイント

ピアボーナスにはデメリットもあることは既にご紹介の通りですが、「せっかく導入したのに失敗してしまった…」という事態は避けたいですよね。

ここからは、ピアボーナスの運用に失敗しないためのポイントについて解説します。

導入推進チームを作る

ピアボーナスを導入している企業は増えているとは言え、感謝を贈り合うというのは多くの企業にとってまだあまり馴染みのない体験でしょう。

導入したばかりの頃は、皆が遠慮してしまい、期待していたほどのコミュニケーションが生まれないかもしれません。

そこで予め導入推進チームを結成し、推進チームのメンバーが率先してピアボーナスを使うことによって、一般社員も雰囲気を掴むことができ、徐々に浸透させていくことができます。

マネージャーや役職者のコミットを引きだす

マネージャーや役職者が部下の頑張りをきちんと認め称賛することは、部下のモチベーション向上に大きく寄与します。

普段は仕事に厳しい上司から、ピアボーナスで温かなメッセージを受け取ったら「ちゃんと自分のことを見てくれているんだ」という満足感が生まれるはず。このような効果を得るためにも、マネージャーや役職者の参加は欠かせません。

また、ピアボーナスの仕組み上、上司から見えていない頑張りを他の同僚が称賛するケースも大いにあります。ピアボーナスはこうした貴重な情報を得られる場になるのでマネージャーや役職社にもしっかりコミットしてもらい、内容を把握してもらうことは大切です。

運用を工夫する

ピアボーナスを導入して終わりではなく、利用を促進する工夫をすることで、「せっかく導入したのに全然盛り上がらない…」という失敗を防ぐことができます。

例えば、新入社員に「welcomeピアボーナス」を送ってみる手はいかがでしょうか。

新入社員がオンボーディングとともにピアボーナスとは何かを体験できるので、その後もスムーズに活用してもらえるようになります。

welcomeピアボーナスを実施すると、新しいメンバーが来るたびにピアボーナスの運用が活発化するので、無理なく社内に浸透させることができます。

また、他にも季節もののイベントと紐付けてピアボーナスを贈るのも良いでしょう。年末には「今年一年の感謝を伝えよう」、年度始めには「お世話になったメンバーに感謝を伝えよう」など、テーマを決めてみるのもおすすめです。

よい投稿を全体会議等で取り上げる

ピアボーナスの取り組みを活性化させていくには、社員自身に「ピアボーナスって良い取り組みだな」と共感してもらうことが大切です。

全体会議など多くの人が集まる場で、実際にあった良い投稿を取り上げ、水平展開するのは共感を得るのに効果的です。

心温まる投稿を目にすることでピアボーナスの良さが伝わり、今まであまりピアボーナスを積極的に使えていなかった人の背中を後押しすることができます。

6.まとめ

本記事では、ピアボーナスの基礎知識から、メリット・デメリットなど導入を検討している際に役立つ情報をお伝えしてきました。

今回の内容をまとめてみましょう。

・ピアボーナスは、社員どうしで感謝のメッセージや称賛を贈り合う新しい仕組み・制度

・ピアボーナスを導入することで、社員のエンゲージメントやモチベーションの向上、社内

 コミュニケーションの活性化が期待できる

・一方で、ピアボーナスを苦痛に感じたり違和感に感じたりする人、業務に支障をきたして

 しまう人などもいる可能性があるので注意

・ピアボーナスを意味あるものにするためには、導入後の浸透や定着に工夫が必要

いかがでしたか?

お世話になった人への感謝の気持ちを伝えたり、見えないところで頑張っている社員を讃えたり、今までになかったアプローチでの社内施策として注目のピアボーナス。

少しでも興味が湧いたという方がいれば、ぜひ導入の検討をしてみてくださいね。

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