効果抜群!職場でのポジティブフィードバックのやり方と例を紹介

フィードバックとは部下の育成に欠かせないマネジメント手法です。

なかでも、ポジティブフィードバックは部下のモチベーションをアップさせ、成長を促す方法として注目を集めています。

そこで、この記事ではポジティブフィードバックの定義をはじめ、ネガティブフィードバックとの違い、効果を上げるための方法などを紹介します。

1.ポジティブフィードバックとは?

フィードバックとは

フィードバックとは「仕事上での行動や成果に対する評価を、仕事を行った人に対して伝えること」です。ただ単に伝えるだけでなく、「どこが良かったのか」「どこを改善すればよいのか」「次の目標は何か」も盛り込んで伝えることで、部下の成長を促すことができます。

つまり、部下の育成を行うためのマネジメント手法の1つなのです。

フィードバックとコーチング、フィードフォワードの違い

フィードバックと混同されやすいのが、「コーチング」です。

両者はコミュニケーションの取り方が違います。コーチングの特徴は双方向のコミュニケーションで、「上司が部下に問いかけ、部下がそれに答える。こうした一連のやり取りを通して、部下が自発的に気づいてもらい、行動をしてもらう」というものです。

一方、フィードバックの特徴は一方通行のコミュニケーションで、「上司が一方的に、次にどのようにすればよいかを伝える」ものなのです。

もう1つ、フィードバックと似た言葉に「フィードフォワード」があります。フィードバックとは直訳すると「後ろに送る」という意味です。ビジネスでは「過去を振り返り、今後に活かす」という意味で使われます。

方、フィードフォワードとは直訳すると「将来の予測をする」という意味です。ビジネスでは「仕事で起こりそうなことを予測し、備えておくこと」という意味で使われます。

ネガティブフィードバックとポジティブフィードバック

一口にフィードバックといっても、「ネガティブフィードバック」と「ポジティブフィードバック」の2種類があります。

ネガティブフィードバックとはネガティブな言葉でフィードバックすることです。否定的な言葉で、部下の仕事上のマイナス面を伝えるため、「負けるものか」「次こそは成功させて、上司を認めさせてやる」という部下のハングリー精神を引き出すことができます。負けず嫌いの性格であればあるほど、成長したいという気持ちが高まるでしょう。

ただし、ネガティブフィードバックをする際には、気をつけるべきことがあります。

それは仕事での行動や考え方のみ評価するということです。部下が「自分の人格を否定された」と思いこんでしまうと、上司に対する信頼を失ってしまいます。

仕事へのモチベーションが下がる可能性もあります。あくまでも評価したのは仕事であって、部下の人格ではないことがわかってもらえるような言い方を心掛けましょう。

一方、ポジティブフィードバックとはポジティブな言葉でフィードバックすることです。肯定する言葉で部下の仕事を褒めるため、部下の承認欲求は満たされます。

また、褒められることで自信がつくので、「さらに頑張ろう」という仕事へのモチベーションを高めることができます。

ポジティブフィードバックの効果を高める具体例4選

ただし、ポジティブフィードバックはただ単に褒めればよいというわけではありません。効果を高める具体例を4つ紹介しましょう。

①サンドイッチ話法

伝えたいことの前後にポジティブな言葉を挟むという話法です。まず、部下を褒めます。それから本題に入り、部下に伝えたいことを切り出します。

部下も褒められた後なので、本題にも素直に耳を傾けてくれます。最後に、再び部下を褒めましょう。この話法は伝えにくいことを切り出すときに、おすすめの話法です。

②部下のレベル別話法

ポジティブフィードバックと言っても、どの部下にも同じように褒めればよいというものではありません。人によって使い分けないと、その効果も半減してしまいます。

新入社員とベテラン社員では持っている経験値やスキルが違います。そのため、ベテラン社員であればできて当たり前のことを褒めてしまうと、「上司にバカにされている」「半人前として扱われている」と受け止められるかもしれません。

ひいては部下との信頼関係が崩れてしまいます。部下のレベルに合わせて、ポジティブフィードバックを行うように心掛けるようにしましょう。

さらに、新入社員とベテラン社員では今後の課題や改善点も異なるはずです。ポジティブフィードバックでは、褒めるだけでなく課題や改善点も伝えることが大切ですが、新入社員にあまりにもハードルが高すぎる課題や改善点を与えると、「上司に無理難題を押し付けられた」と受け止められてしまいます。

自信をなくしてしまい、仕事へのモチベーションを失ってしまうかもしれません。部下一人ひとりの能力に合わせた課題や改善点を話すようにしましょう。

③結果+プロセス評価話法

ポジティブフィードバックでは結果だけでなく、そのプロセスを評価することも大切です。良い結果を出せたということは、その過程も良かったということになります。

しかし、部下はプロセスの良かった点に気づいていないかもしれません。褒めて気づかせてあげることで、次回も同じようなプロセスを踏むことができます。そうすれば、次回も良い結果を出すことにもつながるでしょう。プロセスを褒めるときに注意したいことがあります。

それは具体的に褒めることです。例えば、「資料が良かったよ」ではなく「資料に顧客の満足度を示すグラフが入っていたのが良かったよ」という具合に伝えます。

④自己実現応援話法

組織の目標とは別に部下一人ひとりにも「かなえたい目標」があります。それは何なのかを見極めた上で、会社や部署での目標と絡めたフィードバックを行いましょう。

会社や部署の目標をかなえることで、自分の目標もかなえられることがわかれば、部下のモチベーションも上がります。自発的に動いてくれるようになるでしょう。

実は、長期にわたって褒められることが続くと、部下は現状に満足してしまいます。その結果、努力しなくなる可能性もあるのです。しかし、自己実現を応援する形でのポジティブフィードバックを行えば、部下は現状に満足することなくさらに上を目指そうとするでしょう。

2.ポジティブフィードバックの効果

ポジティブフィードバックの効果は4つあります。

部下のモチベーションが上がる

人間誰しも自分がやったことに対して褒められると、うれしくなります。そして、「もっと褒められたい」と思い、何も言われないうちから積極的に取り組むようになります。

それは仕事でも同様です。「上司から評価してもらえる」という手ごたえを感じることができれば、仕事へのモチベーションも高まり、さらに努力をするようになるでしょう。また、上司の期待に応えたいという気持ちも高まり、素直に言うことを聞くようになります。

部下の成長スピードが加速する

褒められてやる気が高まれば、上司に言われなくても自発的に動くようになります。人に言われて仕方なくやるよりも、自発的に取り組む方が吸収力はアップするものです。部下の成長が期待できるでしょう。

部下との信頼関係を築きやすい

ポジティブフィードバックは部下の行動や考え方を否定しません。たとえ部下の行動や考え方が間違っていたとしても、まずは部下を褒めた上で改善点を伝えます。

そのため、部下は「この上司は頭ごなしに自分を否定しない」と捉えるようになります。それは上司に対する信頼を深めることにもつながるでしょう。

さらに、仕事上で何かトラブルがあれば、すぐに上司に報告するようになります。トラブルは芽が小さいうちに摘んでしまうことが大切です。早めに対応することは、組織に大きなダメージを与えるようなトラブルを防ぐことにもつながるのです。

また、部下にとって上司は組織の顔でもあります。上司を通して組織への愛着心も高まるでしょう。愛着心が高まれば、離職率も下がります。

離職率が低下すると、人材の層が厚くなり、新たに人を募集するための費用などもかからずに済みます。組織にとっては良いことづくめなのです。

組織が活性化する

頭ごなしに否定されないという社内風土ができあがると、積極的にチャレンジしようという社員が大勢出てきます。

新しい提案やアイデアなどが出てくるようになり、組織の停滞化を防ぐことにもつながります。

また、活発な風土の会社には優秀な人材が集まりやすいものです。優秀な人材が入れば、さらに組織が活性化するという好循環を生み出すことにもなるでしょう。

このように、ポジティブフィードバックをされた本人だけでなく組織全体に良い影響を及ぼすのです。

次ページ「3.ポジティブフィードバックのやり方」

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