チームビルディングとは?意味、目的、成功事例を詳しく解説!

働き方が多様化していく中で、チームのあり方も日々変化を続けています。

これまでのようにリーダーの指示に従う形でメンバーが与えられた仕事をこなすというようなやり方では、上手くいかないケースも少なくありません。

そんなときにおすすめなのが「チームビルディング」です。

今回は、チームビルディングの意味や目的、注意点などを、具体的な事例を元に解説していきます。

チームビルディングって何?

まずは、チームビルディングについて説明をします。

チームビルディングとは、チームメンバー一人ひとりの能力を最大限に発揮しながら、一丸となって目標達成を目指すチームを作り上げていくための取り組みのことです。

「チーム全体で目標達成を目指すのは当たり前」だと思う人もいるかもしれません。しかし、メンバーの能力が十分に発揮できているチームというのは想像以上に少ないのです。

自分の得意なスキルを生かせない仕事ばかり振られているメンバーや、自分の作業が何のための仕事なのかを理解していないメンバーがいると、チームとしての効率が下がります。

メンバー一人ひとりが主体的に目標達成に向かって取り組み、多様性を発揮しながら一丸となるチーム作りこそがチームビルディングなのです。

こうしたチームビルディングという考えが広がる前の日本企業におけるチームでは、リーダーが指示を出し、メンバーは与えられた仕事をこなすというスタイルが一般的でした。

しかし、近年のビジネスは日々変化し、複雑になっています。

IT技術の発展にともなって、テレワークやリモートワークなど働き方も多様化してきました。そうした中で、チームのあり方にも変化が求められています。

リーダー1人が全てをマネジメントし、メンバーが自分の作業について仕事全体のどの役割を果たしているのかを把握していないというチームでは、この成熟したビジネスシーンで十分な成果を上げることは難しいのが現状です。

では、どのようなチームを目指すのかというと、チーム全員がリーダーシップを発揮できるチームです。「ここのやり方はもうちょっと改善できるな」「こんなアプローチはどうだろうか」という発想が生まれるのは、当事者意識を持ったメンバーだけです。

自分が何の作業をしているのかも把握していないのに、より良いチーム運営のためのアイデアが生まれることなどありえません。メンバーに対して「あいつは与えられた仕事しかしない」「スキルを十分に発揮できていない」というような不満を持つリーダーもいるでしょう。

しかし、それはメンバーが悪いのではなく、チームビルディングができていないのが原因かもしれません。

チームメンバー一人ひとりが主体的に行動し、目標達成に向かって一丸となって努力するためには、そうした環境、チーム作りが必要不可欠なのです。

チームビルディングを行う目的

次に、チームビルディングを行う目的について考えてみましょう。

チームビルディングを行う最大の目的は、チームの目標達成のためにメンバー一人ひとりが最大限に力を発揮することです。

チーム全体のパフォーマンスの向上と言い換えても良いかもしれません。そもそもチームを組むのは、1人では達成できない仕事があるからです。1人では達成できない仕事もチームで手分けをし、協力することで実現できるようになるのです。

単純に仕事量だけの話であれば、1人が2倍の時間作業すれば済みますが、人には得意不得意があります。自分の苦手な作業をその作業が得意なメンバーに任せて、自分の得意な作業をその作業が苦手なメンバーから引き受ければ、効率は2倍以上になります。その積み重ねが、チームのパフォーマンスを向上させることにつながります。

ここであなたのチームメンバーを思い浮かべてみましょう。その人が得意なことと不得意なことを把握していますか。

何となく「この人は仕事ができる」「この人はあまり仕事ができない」という印象程度はあると思います。しかし、得意不得意まできっちり把握している人というのは実は少ないのではないでしょうか。

あまり仕事ができないと思っていた人も、得意分野であれば驚くほど力を発揮するかもしれません。逆に、仕事ができると思っていた人にも苦手なことはきっとあるはずです。

チームビルディングができていれば、そうしたメンバー一人ひとりの能力を正しく把握することができます。そうすれば仕事の振り方も変わってくるのではないでしょうか。また、コミュニケーションがきちんととれていれば、メンバー側からも仕事に対しての改善点や、自分はこうしたいという意見が出てきます。

今はリーダーとしてチームメンバーのマネジメントをしている人にも、かつては仕事を振られる側だった時期があるはずです。そして、雑な仕事の振られ方や、苦手な仕事を任されたときに「こういう仕事を任せてくれたらもっと貢献できるのに」と思ったことはないでしょうか。

それは確かに誰もが通る道なのですが「誰もが通る道だから仕方ない」と考えるのは、少しもったいないかもしれません。できる限りチームとしてパフォーマンスを上げるために、よりメンバーのことを知ろうとしてみてはいかがでしょうか。

「自分も意見を言っても良いのだ」とメンバーが感じれば、より当事者意識も湧きますし、建設的な意見が聞けるかもしれません。

このようにメンバーとコミュニケーションをとって、メンバー一人ひとりの得意不得意や能力、考え方を知っていれば、最適な役割分担や人員配置を行うことができます。そして、適切な役割分担をすることでチームのパフォーマンスが上がるだけでなく、メンバーのモチベーションも上がるでしょう。

苦手な仕事ばかり振られて、自分を正当に評価してもらえていないと感じると、人は誰だって不満を持ちます。

逆に、自分のことを理解してもらえている、ちゃんと評価されていると感じるとやる気が出ます。

不満を持った状態で仕事をするのと、やる気を出して仕事をするのとで効率が全く違うのは想像に難くありません。

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