
サンクスカードを導入しているものの、マンネリ化して解約してしまったというケースもあります。本記事ではサンクスカードがマンネリ化する原因や防止する方法、導入の成功事例などをご紹介します。
サンクスカードがマンネリ化する原因とは?
サンクスカードとは、社員同士で感謝の気持ちや称賛を紙やオンライン上のカードに書いておくり合う制度です。主に社内のコミュニケーション活性化を目的に行われます。多くの企業が導入していますが、中には思うような効果が得られず、マンネリ化している職場もあるのが実情です。
ここでは、サンクスカードがマンネリ化してしまう原因についてみていきましょう。
同じ人しか利用しない
サンクスカードを導入した当初は全員が使っていても、時間の経過とともに利用する人が少なくなり、同じ人しか利用しない状況になることもあります。利用している人がおくる相手も同じ人で、目的にかなった利用がされていない状態です。サンクスカードをもらえない人はつまらなくなって辞めてしまい、さらに利用者が減る悪循環に陥る可能性もあるでしょう。
拒否する社員もいる
サンクスカードをおくりあうという行為に馴染めない社員もいます。コミュニケーションが苦手な人は、「やらされている」と感じることもあるでしょう。
サンクスカード導入の趣旨をしっかり周知させていないと、このような拒否する社員が出ても不思議ではありません。
サンクスカードを導入する前に必要性について十分説明し、社員の抵抗感を和らげる必要があります。
運用・管理する社員がいない
サンクスカードの運用体制を整えず、成り行きで始めてしまうとマンネリ化しやすくなります。また、運用・管理する社員がいない状態では、制度が浸透せずに消滅してしまう可能性があるでしょう。サンクスカードは導入して習慣化するまでに時間がかかり、周到な準備をしなければ文化として根付かせることは難しくなります。担当者を決め、運用・管理をしっかり行っていくことが必要です。
導入目的が共有されていない
導入目的や使い方が事前に共有されないままスタートすると、マンネリ化して失敗しやすくなります。そもそも、サンクスカードの導入を検討する会社は、解決したいなんらかの課題があったはずです。そのために、次のような目的をもって導入したと思われます。
- コミュニケーションを活性化して風通しの良い組織にする
- 感謝する文化を根付かせる
- 称賛しあうことで社員のモチベーションを高める
これらの目的を共有しないままサンクスカードを導入しても、本来の目的を達成することは難しいでしょう。
サンクスカードのマンネリ化を防止する方法
サンクスカードのマンネリ化を防止するためには、知っておきたいポイントがあります。
- 目的を明確にして周知する
- 運用ルールを決める
- 感謝を見える化する
- サンクスカードのやり取りは強制しない
- モニタリングしながら改善を図る
- オンライン化する
- ピアボーナスと併用する
これら7つのポイントは、どれも大切なことです。詳しくみていきましょう。
目的を明確にして周知徹底する
サンクスカードを導入する際は、導入の目的を明確にしましょう。その目的について、社員に周知徹底することが大切です。会社がどのような課題を抱えており、その解決のためにサンクスカードが重要である旨を説明します。全社的な取り組みだということを知らせるために、経営トップ自らアナウンスすることも必要です。使い方についても研修のような形式をとり、全員が迷うことなく使いこなせるようにしておかなければなりません。
運用のルールを決める
サンクスカードをマンネリ化させず継続させるためには、運用ルールを決めておくことが必要です。ルールの一例をご紹介します。
1.集計するための締め日を設定する
記入されたサンクスカードを集計するため、締め日を設定しましょう。例えば、末日を締め日とすれば、1日から末日までの1ヶ月分のサンクスカードを末日に集めて集計します。
2.目標枚数を設定する
ノルマではありませんが、サンクスカードを促進するために目標枚数を設定します。社員の負担にならない枚数で設定しましょう。例えば、月5〜10枚程度であれば負担を感じず利用しやすい枚数です。
3.例文やテンプレートを準備する
テンプレートなどを準備しておけば、サンクスカードをおくることに慣れない人でも気軽に利用できます。
感謝を見える化する
相手に送るサンクスカードは当事者同士だけではなく、誰でも見えるところに提示するなどほかの社員にも見えるようにしましょう。
当事者でしかわかり合えない内容が可視化され、部署をまたいで社員の頑張りが公開されることによって「自分も頑張ろう」「次はもっと頑張ろう」など、全社員のモチベーションアップにつながります。ただし、公開することでトラブルにならないよう、見える化は全社員の同意を得てから行いましょう。
やり取りを強制しない
サンクスカードをおくることを強制しないことも重要です。サンクスカードは自発的におくることに意味があり、ノルマのように感じられると目的を達成できません。
「やらされている」と感じ、かえって反発を覚えてしまう社員もいます。「おくらなければならない」という義務感を感じることなく、あくまで自主的に利用することを尊重しましょう。
定期的にモニタリングして改善する
導入後は定期的にモニタリングし、改善していくことが必要です。導入直後は慣れないことでいろいろ不備も出てくるでしょう。改善すべきところも出てくるはずです。効果をモニタリングし、悪い部分を見直しながら改善していくことでマンネリ化が防げます。 そのなかで社員の声も汲み取りましょう。感謝の気持ちを伝えることに慣れていない人もいるはずです。何を書けばわからず利用できないでいる社員がいれば、例文を用意するなどの改善をしていきましょう。
アプリなどのツールを使ってオンライン化する
紙のサンクスカードで運用していてマンネリ化している場合、アプリなどのWebツールを導入してみるのもおすすめです。
オンライン化により手作業の負担が減り、運用がスムーズになります。見える化も簡単にできるようになるでしょう。
サンクスカードを書くことに負担を感じる人もいます。特に手書きの場合は面倒と感じる場合が多いでしょう。「字が汚い」と書くことを躊躇する社員や「もらったカードは捨て難い」と感じる社員もいますが、オンラインであればそのような問題もありません。カードを集めるという担当者の負担もなくなります。
ピアボーナスを併用する
マンネリ化の防止には、ピアボーナスの導入も効果的です。ピアボーナスとは、社員同士が成果や貢献に対して報酬をおくり合うシステムです。
アプリや社内チャットツールから、感謝や称賛をおくりたい相手にメッセージとポイントを送ります。集まったポイントは金銭や景品と交換でき、称賛を受けた社員は多くの報酬を獲得できる仕組みです。ポイントが貯まることはおくり合うモチベーションにつながり、積極的な参加につながるでしょう。
「Unipos」はピアボーナスの運用をサポートできる
ピアボーナスは各社からサービスが提供されていますが、おすすめは「Unipos」です。Uniposは、感謝や称賛のメッセージにポイントを添えて投稿できるシステムです。
メッセージの投稿は全社員がリアルタイムに閲覧できるため、容易に見える化ができます。
貯まったポイントは少額の金銭やSDGsを支援するための寄付、オリジナルの景品など、企業文化に合わせて自由に設定できるのも魅力です。
Uniposは導入前や導入後のサポートも充実しています。導入前はウェビナーで利用定着のためのポイントをレクチャーするため、社員にUniposを活用してもらう土台づくりができます。経営層や管理職など関係者への説明するためのテンプレートを提供しており、導入説明などの事前準備も手間がありません。
社員・管理者向けのマニュアルと動画による導入ガイドを提供しているため、効率的に周知徹底できます。
導入後は3ヶ月目まで利用状況をモニタリングし、利用状況に応じたアドバイスや専任チームへのメール・電話相談などを実施します。スムーズな運用を支援しており、マンネリ化を防げるでしょう。
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マンネリ化させない2つのコツ
サンクスカードのマンネリ化を防ぐには、次のようなコツがあります。
- 感謝を具体的に伝える
- 見えない貢献を称賛する
ただ「ありがとう」と抽象的に感謝を伝えるのではなく、具体的に伝えることで社員の励みになり、利用を促進できます。また、普段は表に現れない貢献を称賛することで可視化され、利用を増やすことにつながるでしょう。
サンクスカードをマンネリ化させない2つのコツについて、ご紹介します。
感謝は具体的に伝える
ただ「いつもありがとう」と伝えても、相手は何に感謝されているのかわからず、嬉しさも半減します。
「忙しいときに書類の整理をしてもらい、おかげで納期に間に合いました!」といった具体的なメッセージを添えれば具体的な感謝の気持ちが伝わり、次も何かお手伝いしようという気持ちになるでしょう。
可視化されることでほかの社員も「このような行為が称賛されるのか」と理解し、感謝してもらえる行動が増えていくはずです。
見えない貢献も称賛する
営業のように数字で見える業務は評価しやすいものですが、事務職のような貢献が表に出てこない業務は評価が難しく、モチベーションを上げにくい場合もあります。そのような見えない貢献について積極的に称賛をおくることで見える化すれば、社員の励みになるでしょう。モチベーションが上がり、もっと頑張ろうという気持ちになります。
サンクスカード導入の成功事例
マンネリ化を防ぐには、サンクスカードを導入して成功している事例を見ることもおすすめです。成功事例は多く、どのような工夫をすれば定着し、目的を達成できるのかがわかります。サンクスカードを導入する目的は企業ごとに異なりますが、やり方の参考にはできるでしょう。
ここでは、サンクスカード導入の成功事例を2つご紹介します。
株式会社オリエンタルランド
株式会社オリエンタルランドは、東京ディズニーリゾートを経営する会社です。キャスト同士が仲間のすばらしい行動に対してサンクスカードをおくり合う「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」を運用しています。1984年から長い間続いている制度で、称賛メッセージの数や内容を高く評価されたキャストは「スピリット・アワード」を受賞します。受賞者にはウォルト・ディズニーとミッキーマウスが描かれたスピリット・アワードピンが授与されるという仕組みです。キャスト同士という横の関係だけでなく、上司・部下の関係を越えた日常の行動を認め、称えあう制度で、個々の成長を促進して絆を深める役割を果たしています。
アース製薬株式会社
大手日用品製造メーカーのアース製薬は、ピアボーナスのUniposを導入しています。同社は「人」と「コミュニケーション」を何よりも大切にしており、コミュニケーションのさらなる活性化と社員の見えにくい活躍・貢献にスポットライトをあてることを目的に、2021年から運用を開始しました。「埋もれがちな社員の貢献を全社に伝えられたい」という社長の想いをきっかけに導入が決まり、トライアルでは社員から「楽しい」「面白い」といった声があがりました。利用率も高いなど効果を得られ、本格導入に至ります。導入後はUniposで「叱る文化」を「褒める文化」へ転換でき、投稿を通じて他部署の仕事内容を見える化できるなどの成果を上げています。また、35歳以下の社員の離職率が減少するという結果も得られました。
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まとめ
サンクスカードは感謝の気持ちを伝え合い、コミュニケーションを活性化するなどメリットの多い制度です。しかし、事前準備や運用をしっかり行わないと、マンネリ化するなど失敗することもあります。目的の周知を十分に行わなければ、利用に抵抗を感じる社員も出てくるでしょう。
マンネリ化を防止する方法のひとつに、ポイントをおくり合うピアボーナスの導入があります。特にUniposは導入前・導入後のサポートが充実していますので、ぜひご検討ください。
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