1on1ミーティング実施の目的は?質問内容の具体例や注意点・導入企業を紹介

多くの企業で導入が進んでいる1on1ミーティング。

上司と部下が11で定期的に行う面談ですが、いざ自社への導入を進めようにも、さまざまな疑問や不安があることでしょう。

 

「どんな内容について話せばよいのかわからない」

「あまり効果が出せず、部下の時間を奪うだけにならないだろうか?」

 

1回〜月1回の頻度で行う1on1ミーティングでは、部下とどのような内容について会話を膨らませればよいのか不安に思う担当者の方も多いと思います。

1on1ミーティングの意義をきちんと理解できないと、本来の役割を持てず形骸化してしまう恐れがあるでしょう。

 

今回の記事では、人材育成の手段として効果的とされる1on1ミーティングについてご説明します。

ミーティング中の流れから質問の具体例、注意事項まで、わかりやすくポイントをお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

1 1on1ミーティングとは?

1on1ミーティングとは、上司と部下の間で定期的に実施される11の面談のことです。

上司が部下から仕事上の悩みやプライベートな話などを聞き、適宜フィードバックを行います。これにより、部下が抱える課題を明確にし、今後の成長につなげられるなど、人材育成の面でさまざまな効果が期待できるとされています。

面談を担当する上司としては、1on1ミーティングを通じて部下との間に信頼関係を作ることが大切です。部下の仕事に対するチャレンジ精神を高めていき、自身の強みを理解してもらいます。

そこから継続して部下の自己成長を実現していくことが、1on1ミーティングの目的となっているのです。

1−1 定期的なミーティング・面談との違い

 1on1ミーティングと通常のミーティングの違いついて説明します。

企業におけるミーティングや面談といえば、人事考課の際に行われるのが主流でした。代表的なものとして評価面談がありますが、部下に対する人事考課の際の指標にするための実施が目的です。

1on1ミーティングでは、部下の業務上の能力を引き出し、高めていくことを目的としています。

そのため、ミーティング中は上司が主体となって話すのではなく、部下から上司に対して業務面での相談や、日常の雑談などを行うのが特徴です。この時、上司は高圧的に接するのではなく、あくまでも部下と対等な位置で話を聞くことが重要となります。

1on1ミーティングは上司からの一方的なものにせず、双方向的なコミュニケーションになるように心がけましょう。

 

また、多くの導入企業では、1on1ミーティングの内容を評価に組み込むことはしていないようです。

 

2 1on1ミーティング実施の目的

1on1ミーティングを実施する目的としては、以下の5つの理由が当てはまります。

1.部下の自主性を高める

2.部下との信頼感の構築

3.部下とのコミュニケーション量を増やす

4.部下の定着率の上昇

5.部下の将来的なキャリアを明確にする

 

すべて、社員の自主的な成長を目的にしたものです。

 

2−1 1.部下の自主性を高める 

1on1ミーティングの場では、上司と部下による双方向的なコミュニケーションが行われます。通常の面談では上司からの質問に部下が答える形ですが、1on1ミーティングでは部下の側から積極的に自分がおかれている状況を説明しなければなりません。

部下は自分なりに仕事の進め方に対する考え方を持ち、顧客の要望に応えるにはどうすればよいかを試行錯誤しながら働くようになります。このサイクルを作ることにより、部下の自主的な行動を促す目的があるのです。

変化の激しい時代において、企業が発展し続けるためには、社員一人ひとりの自主性が欠かせません。新たに出てくるビジネス上の課題に対して、積極的に問題解決をめざせる人材が必要とされています。

2−2 2.部下との信頼感の構築

多くの部下を持つ上司の場合、「一人ひとりの部下としっかり向かい合う機会と時間を持てない……」というケースも多くあるでしょう。

世代が違えば仕事に対する考え方も異なるため、「若い部下は一体どんな考え方をしているんだろう」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

1on1ミーティングを通して部下と定期的にコミュニケーションを取る時間を設けることで、どんなことを考え、何に悩んでいるのかを把握する機会に恵まれます。部下が上司に報告や相談を行い、上司が的確に意見を述べるという行動の反復により、次第に両者の間に信頼関係が構築されていくでしょう。

評価面談よりも短いスパンで実施される1on1ミーティングでは、部下が抱えている業務上の問題について早めに相談できるため、トラブル解決までのプロセスを迅速にできます。

2−3 3.部下とのコミュニケーション量を増やす

部下との信頼感の構築をめざすためには、定期的なコミュニケーションの機会を維持し続けなければなりません。評価面談とは異なり、双方向性のあるコミュニケーションが軸となっている1on1ミーティングでは、部下のことを理解するためのコミュニケーションを多く取ることを心がけましょう。

仕事上の話題だけでなく、プライベートに関する話題を降るのも効果的です。ただし、プライベートな話題をするためには、部下との信頼関係がある程度築かれていることが前提になります。あまりにも踏み込んだ質問をしすぎると、かえって部下を警戒させてしまう場合があるため、質問の内容やタイミングについては考慮する必要があるでしょう。

2−4 4.部下の定着率の上昇

上司との信頼関係が構築されることで、部下が安心して仕事に励むことができるようになります。

自主性が高まることで仕事へのモチベーションが向上し、やりがいを持って業務を遂行できるでしょう。

社員の自主性の高まりや、上司との信頼関係が十分に構築されていると、今の企業で長く働きたいと思ってくれるようになります。さまざまな問題解決が社員の離職率を下げることにつながり、定着率の上昇に関係してくるのです。

2−5 5.部下の将来的なキャリアを明確にする

社員に中長期的なキャリアプランを持ってもらい、どのように自己成長していくかを考えるきっかけを作るのも、1on1ミーティングの目的です。ミーティング中にさまざまな会話を弾ませることで、部下は自分の長所や短所を明確に意識できるようになります。それを改善しようとする過程で、将来的なキャリアを意識しやすくなるでしょう。

上司としても、部下の強みについてアドバイスすることで、将来的にどのような分野で活躍したいのか、どんな役職につきたいかを考えてもらうきっかけを作れます。

部下の将来像が明確になることで、社内における的確な人事異動やキャリアプランの確立に貢献できるでしょう。

 

3 1on1ミーティング実施の流れ

1on1ミーティングを実施するにあたっては、きちんとした流れを組んでいく必要があります。ノープランで実行しても、会話が弾まずかえって部下の不信感を募らせてしまうことにもなりかねません。

1on1ミーティングは以下の4ステップを踏んで実施しましょう。

1.1on1ミーティングの実施を周知徹底する

2.1on1ミーティングの内容を決める

3.1on1ミーティングの実施

4.1on1ミーティングを継続して行うようにする

実施する前に周到に準備しておいてくださいね。

3−1 1.1on1ミーティングの実施を周知徹底する 

まずは、1on1ミーティングの実施を社内に向けて周知徹底します。

なぜ1on1ミーティングを行うのかを明確にすることで、実施の根拠やメリットを示すのです。

導入前には「実施する意図がわからない」「部下が多いから、面談するだけで勤務時間の大半を使ってしまう」といった反対意見が出てくることが想定されます。

マネジメント層からすれば、部下の数だけミーティングに時間を費やすことになり、通常の面談とどのように違うのかという疑問も出てくるでしょう。

一般の社員からすれば、上司に対してどこまで話をすればよいのか、線引きが難しいという問題が出てくるはずです。

そのため、社員間の信頼感を深め、問題解決の手がかりを探り、自主性を高めるために実施することを説明する必要があります。

3−2 2.1on1ミーティングの内容を決める

1on1ミーティングで話す内容については、事前に部下に共有しておくのが望ましいといえます。当日になっていきなり話を振っても、相手が答えられない可能性があるからです。緊張感を解く意味でも、事前に議題となる内容を共有しておきましょう。

1on1ミーティングで話す内容については、事前に上司が決定します。部下の役割や性格に合わせた内容を考えましょう。部下からの返答に対してフィードバックを行うため、「どのような質問をすべきか」「逆にどんな意見が出てくるか」を予めイメージしておくのも大事です。

3−3 3.1on1ミーティングの実施

1on1ミーティングの内容が決まったら、実施に向けて動き出しましょう。

事前に決めた内容に沿って会話を進めていきます。部下の緊張をほぐすように、最初は雑談から入るのもよい方法です。口調や仕草などから部下の気持ちを汲み取りながら1on1ミーティングを進めていきます。

ここで注意すべきは、自分ばかりが発言したり、部下への質問攻めにならないように気をつけるべきということです。1on1ミーティングの主役はあくまでも部下のほうであり、上司として相手の思うところを引き出し、問題解決へのフォローや更なる成長へのサポートを実施することが目的だからです。

また、部下とのスケジュールが合わない場合は、必ず日を改めて実施しましょう。一人だけ1on1を行わないというのは、不公平感を生むだけでなく、部下との信頼関係を築くのに時間がかかってしまいます。

3−4 4.1on1ミーティングを継続して行うようにする

 1on1ミーティングを終えたら、会話の内容を議事録やメモとして残しておきましょう。内容を忘れてしまうのを防ぐだけでなく、部下に対しても共有することで、お互いの認識のズレを小さくできます。

1on1ミーティングの実施は、週1回から月に1回がよいでしょう。

定期的な改善作業を行うためには、前回のミーティングから日が経ちすぎるのは効果的ではありません。

継続して実施していけば、部下との関係性が少しずつ親密なものへと変化していくのが期待できます。

 

4 1on1ミーティングで行うべき内容の4つの具体例

1on1ミーティングでどのような内容を話せばよいか、不安な担当者の方もいると思います。

そこで、状況別に合わせた4つの具体例をご紹介します。

1.一般的な部下に対する具体例

2.部下の成長を促すための具体例

3.部下のキャリアプランを確認するための具体例

4.部下との距離を縮めるための具体例

上記の例を参考に、部下のタイプに合わせてアレンジしながら活用してください。

4−1 1.一般的な部下に対する具体例

1on1ミーティングにおいて使える、汎用的な具体例から紹介します。

事前に議題が共有されているとはいえ、いざ上司とのミーティングとなると、部下はどんなことを話せばよいか迷うものです。仕事上の重要な問題や今後の進退についてなど、最初から重い話題を話してもよいのか判断い困りがちです。

1on1ミーティングの初期においては、あまり踏み込んだ話をするよりも、「最近、困っていることがないか?」など、比較的軽めの話題から入るのがおすすめです。

 

1on1ミーティングにおける話題の具体例

・最近困っていることについて

・最近うれしいと感じたこと

・仕事中の気づきについて

・今後チャレンジしていきたいこと

 

4−2 2.部下の成長を促すための具体例

 部下の成長を促すのは上司の務めです。1on1ミーティングにおいても、部下の能力を引き出し、成長を促せるような場にしなければなりません。

上司として叱咤激励してしまいがちですが、1on1ミーティングにおいてはあくまでも部下が主役。しっかりと傾聴し、ダメ出しするのではなくフィードバックという形で部下をサポートする姿勢を見せましょう。

上司としての経験やスキルを活かし、うまく部下の成長を促せるような会話の進め方をめざしてください。

 

1on1ミーティングにおける話題の具体例

・業務上の悩みや問題点

・どんな瞬間にやりがいを感じるか

・問題を解決するにはどうすればよいか

・上司からのアドバイスやフィードバック

 

4−3 3.部下のキャリアプランを確認するための具体例

部下がキャリアプランを明確にすることで、自社で長く働いてもらえる可能性が高まります。

反対に、「キャリアプランが明確でない」「社内での将来像が想像できない」といった部下に関しては、将来的な離職のリスクを高めてしまうでしょう。

1on1ミーティングにおいても、キャリアプランは定期的な話題として設けるべきです。部下がやりたいことを明確に持っていれば、上司として実現をサポートしましょう。

キャリアプランを持っていない部下に対しては、長所を褒めたりやる気を刺激したりするなど、仕事へのモチベーションを上げることをめざしてください。

部下が将来的にどのようなキャリアプランを抱いているかを確認したい場合は、以下の質問例を参考にしてください。

 

1on1ミーティングにおける話題の具体例

・自分の将来的なキャリアプラン

・今後はどのように成長していきたいか

・自身の強みと弱み

・業務上の工夫やこだわりなど

 

4−4 4.部下との距離を縮めるための具体例

入社したばかりの新卒者や中途採用者など、まだ人となりがわからない部下に対しては、コミュニケーション量を増やしていくのが優先事項です。1on1ミーティングの機会を利用して、お互いを理解することから始めていきましょう。

お互いのプライベートな話題や、世間で話題の情報など、ちょっとした雑談から少しずつ距離を縮めていくのが効果的です。相手を理解しようとする姿勢を見せることで、部下からの信頼感を高めていきましょう。

ただし、プライベートな話題に関しては、いきなり踏み込んだ話題をするのは避けましょう。

相手によっては警戒されてしまい、逆に距離を置かれてしまう可能性があります。

まずは、部下について少しずつ理解していき、お互いの信頼関係を構築するのを優先しましょう。

 

1on1ミーティングにおける話題の具体例

・最近、嬉しかったことやつらかったこと

・最近のニュースで気になったもの

・お互いのプライベートに関する話題(趣味や休日の過ごし方など)

 

 

5 1on1ミーティングを実施する際の3つの注意点

部下の成長を促す面で多くのメリットがある1on1ミーティングですが、実施の方法を誤ってしまうと逆効果になりかねません。

1on1ミーティングの実施においては、以下の3点に注意して進めていきましょう。

1.目的が不明瞭なまま実施しない

2.高圧的な態度を取らない

3.実施することを目的にしない

 

5−1 1.目的が不明瞭なまま実施しない

1on1ミーティングの担当者が実施の目的を理解していなければ、十分な成果は上げられないでしょう。部下の自主的な成長を促すという1on1ミーティングの目的が不明瞭なまま進めると、評価面談と変わらなかったり、部下が不満を述べたりするだけの場になってしまいます。

建設的な話題が行えなければ、1on1ミーティングにて上司と部下がお互いに時間を奪い合うだけの状態になるでしょう。

そうならないためにも、上司として1on1ミーティングを実施する目的と理由をきちんと理解し、事前に部下に伝達しておきます。決められた枠内で、有意義な話し合いができる場にしなければなりません。

 

5−2 2.高圧的な態度を取らない

 面談の場ということで、ついつい上から目線で話を進めがちな上司もいるかと思います。部下の話を全否定したり、会話を遮って発言するなどの行為は避けましょう。上司側があまりに高圧的な態度を取ると、部下は萎縮して本音を話せなくなってしまいます。

部下との信頼関係を築き上げ、本音ベースで話をしてもらえるよう、毎回しっかりと傾聴することを意識してください。

また上司として、人生の先輩としてさまざまなアドバイスをしたくなりますが、そこはぐっとこらえてください。1on1ミーティングでは部下に気づきを与え、自主的な成長を促すことが重点的な目標です。

上司から積極的に話しかけるよりも、議題に合わせて部下がしっかりと発言できる場にすることを心がけましょう。

5−3 3.実施することを目的にしない

企業内に1on1ミーティングを導入すれば、それがゴールというわけではありません。正しく実施され、上司と部下の信頼関係が構築され、社員の自主的な成長が期待できるようになることが目的だからです。

導入を推進する経営層や人事部としては、1on1ミーティング実施の目的をしっかりとマネジメント層に浸透させることを重視しましょう。

また、1on1ミーティングを実施する前に、マネジメント層への十分な説明や、研修などを行うことをおすすめします。実際に行うにあたり、上司として何をすべきかわからない、という状態を避ける狙いがあります。

人数の多い部署では、上司の負担もそれだけ大きくなります。そのため、導入に関しては少人数の部署や、実施に積極的なマネジメント層のいる部署から導入していくのも手段です。

 

6 1on1ミーティングを導入している企業例

1on1ミーティングを導入している代表的な企業を4社紹介します。

・ヤフー株式会社

・パナソニック株式会社

・楽天株式会社

・日清食品ホールディングス

 実施するにあたっての施策や、どのような効果を上げているかを参考にしてみてください。

6−1 ヤフー株式会社

6,000人の社員が1on1ミーティングを行なっているという、ヤフー株式会社。「Yahoo!Japan」の運営で有名な企業です。

ヤフー株式会社では人事部の主導によって、2012年から1on1ミーティングをスタート。現在まで毎週にわたって定期的に実施されています。導入前は多くのマネジメント層からの反対がありましたが、「実施の目的を明確にする」「客観的なフィードバックを行う」などの要素を設定し、外部から専門家を招いて社風に合うように調整。

「社員の才能と情熱を解き放つ」ことを目的に、多くの社員が積極的に1on1ミーティングを利用する姿勢が定着しています。

 

参考:「1on1ミーティング」で強い組織をつくる 人材育成のための部下とのコミュニケーション

https://about.yahoo.co.jp/blog/column/2018/10/11/1on1.html

6−2 パナソニック株式会社

国内の大手電気メーカーであるパナソニック株式会社では、社内カンパニーであるコネクティッドソリューションズ社において、2018年から1on1ミーティングを導入しています。事業やマネジメント変革のための土壌づくりを目的としてたものです。

ビジネスモデルが逐一変化し続ける時代において、顧客の多様性に対応する必要があります。そのため、社内での自由な発言の機会や、アドバイスやフィードバックによる可能性の開花を実現するために1on1を導入。上司主体ではなく部下から対話を行うなど、上司と部下の関係性を変化させ、部下の自律的な成長を促すことを目的としています。

1on1ミーティングの実施は2週間に1回で、最低15分をガイドラインとして設定しました。

同時に、上司だけでなく同僚からの視点を取り入れる、360度評価も導入しています。

 

参考:ビジネスコーチ株式会社・【パナソニック様】事業・マネジメント変革に向け1on1を導入しました

https://www.businesscoach.co.jp/case/panasonic.html

6−3 楽天株式会社

 インターネットショッピングモール、「楽天市場」を中心に、通信など70の事業を展開している楽天株式会社。2017年から1on1ミーティングを導入しています。

楽天株式会社のマネジメント層は直属の部下に対し、1週〜2週に1回の頻度で30分の1on1ミーティングを実施。主役はあくまでも部下であると定め、上司は「指導」することも禁止され、フィードバックを行い自主的に考えてもらうことを目的にしています。

これは楽天株式会社がめざす「エンパワーメント」の考え方に通じています。

 

参考:ビジネスコーチ株式会社・【楽天株式会社様】1on1は、上司が何かを言う場ではなく、「質問して、部下に考えさせる場」

https://www.businesscoach.co.jp/case/rakuten.html

6−4 日清食品株式会社

世界的食品メーカーである日清食品株式会社では、営業部とマーケティング部の約300名に対して1on1ミーティングを実施しています。

導入の理由は、中期経営計画の目標達成のためです。そのためには、変化する市場への対応力や自主的に考え、内省できる人材の育成が欠かせません。また、上司ではなく部下が主役であるコミュニケーションの場を設ける意味もあるそうです。

導入にあたって抵抗感を持っていたマネジメント層に対し、「1on1の質問スクリプト」を配布するなど、スムーズに浸透させるための工夫を実践しています。

人事考課との関連性については、上司は部下育成の評価項目の参考とし、部下は無関係としています。

 

参考:ビジネスコーチ株式会社・【日清食品株式会社様】1on1を通じた人材育成に期待

https://www.businesscoach.co.jp/case/nisshin.html

 

7 まとめ

1on1ミーティングの内容と質問例を、導入企業の事例と合わせて紹介しました。

導入した企業の多くは変化の激しい時代に対応した、自主的に活躍できる人材の育成をめざしています。

評価面談とは異なり、部下を主役に据えた1on1ミーティングの導入には、担当者の多くが戸惑うと考えられます。

多くの部下を持つ上司ほど時間的な負担が大きくなるため、マネジメント層への導入説明は事前にしっかりと行っておく必要があります。

1on1ミーティング実施の目的を理解し、「評価」や「指導」ではなく、しっかりと「傾聴」し「フィードバック」を行う姿勢を意識してみてください。部下との距離感がわからないという方も、紹介した質問例を参考に、一人ひとりに合わせた対話を実現させてください。

しかし、全く緊張感がないミーティングでは建設的な意見が出にくく、上司と部下が時間をかけて行う意味が薄くなりがちです。適度なピアプレッシャーが働くほうが、活発な意見が飛び交う1on1ミーティングにできるでしょう。