
メンター制度を導入すると、厚生労働省から助成金が支給されることをご存じでしょうか?
該当するのは「人材確保等支援助成金」で支給額は最大72万円です。
「ちょうどメンター制度の導入を検討していたところ。せっかくなら助成金を受給したい」
「助成金を確実に得るためには、どんな準備をすれば良いのか知りたい」
本記事では、そんな方がスムーズに高い確率で助成金を受給できることを目指し、「メンター制度の助成金」について以下のポイントを詳しく解説します。
①人材確保等支援助成金とは何なのか?
②助成金の受給に必要な要件とは?
③メンター制度の助成金 Q&A
④助成金を受給するまでの流れ
⑤助成金を確実に受給したいなら押さえるべき3つのポイント
メンター制度の助成金を無事に受給するために「申請前に必ず知っておきたいエッセンス」をギュッと凝縮しました。さっそく読み進めていただき、助成金の申請にお役立てください。
1. メンター制度に関わる助成金は「人材確保等支援助成金」
冒頭でも触れましたが、メンター制度に関わる助成金の名前は「人材確保等支援助成金」です。さっそく詳しく見ていきましょう。
1-1. 「人材確保等支援助成金」とは?
「人材確保等支援助成金」とは、厚生労働省が「魅力ある職場を創出し、従業員の職場定着を高めるために努力している事業主」を支援する助成金です。
その目的は、“事業主等の雇用管理改善、生産性向上等の取組みによる助成を通じて、従業員の職場定着の促進等を図ること”とされています。
人材確保等支援助成金は10のコースに枝分かれしています。
以下の表が10のコースの全容です。メンター制度が対象となるのは、1番目の「雇用管理制度助成コース」です。
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①雇用管理制度助成コース |
評価・処遇制度や研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間制社員制度を整備する |
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介護労働者のために介護福祉機器の導入を行う |
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介護労働者・保育労働者のための賃金制度の整備を行う |
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事業主団体が中小企業の人材確保や労働者の職場定着を支援する |
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人事評価制度と賃金制度を整備し、生産性向上、賃金アップ、離職率を低下させる |
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生産性向上に資する設備等を導入することにより、雇用管理改善(賃金アップ等)と生産性向上を図る企業を支援する |
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働き方改革を取り組む上で、人材を確保することが必要な中小企業が、新たに労働者を雇い入れ、一定の雇用管理改善を図る |
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建設業の中小事業主が、雇用管理改善の導入・実施を通じて若年者及び女性の入職率に係る目標を達成する、または雇用する登録基幹技能者の賃金テーブル又は資格手当を増額改定する |
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建設業の事業主等が、若年及び女性労働者の入職や定着を図ることを目的とした事業を実施する、または建設工事における作業についての訓練を推進する活動を実施する |
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建設業の中小事業主等が、被災三県に所在する作業員宿舎、作業員施設、賃貸住宅を賃借する、または自ら施工管理する建設工事現場に女性専用作業員施設を賃借する 等 |
出典:厚生労働省
1-2. メンター制度が対象となるのは「雇用管理制度助成コース」
メンター制度が対象となっている「雇用管理制度助成コース」は、事業主が【雇用管理制度】の導入などによる雇用管理改善を行い、離職率の低下に取り組んだ場合に助成金が支給されるものです。
【雇用管理制度】とは「①評価・処遇制度 ②研修制度 ③健康づくり制度 ④メンター制度 ⑤短時間正社員制度(保育事業主のみ)」を指しています。

「メンター制度を導入すると助成金がもらえる」という情報は、ここから来ているものです。
※助成金の申請の前に「そもそもメンター制度とはどういう制度なのか?」について確認したい方は、「メンター制度とは?メリットデメリットと事例から学ぶ失敗しない方法 」の記事からご覧ください。
1-3. 金額は目標達成で57万円・生産性要件を満たすと72万円
助成金の支給金額は、次の2段階に分けられています。
①離職率低下の目標を達成すると57万円
②生産性要件を満たすと+15万円(計72万円)
①の「離職率低下の目標」の数値は下表の通りです。

出典:厚生労働省
②の「生産性要件」とは「過去に比較して生産性が向上しているか」を示したものです。
離職率の算出方法や生産性要件の詳細は、後ほど「3. メンター制度の助成金 Q&A」の章で詳しく解説します。
ここでは、次の3点を押さえておきましょう。
①メンター制度を導入しただけでは助成金は支給されない
②離職率低下の目標を達成すると57万円が支給される
③生産性の向上が認められると15万円プラスされる
1-4. メンター制度で助成金を申請する事例
メンター制度の助成金は、具体的にどんなシーンで活用したら良いのでしょうか。
以下は厚生労働省作成の資料に掲載されている「人材確保等支援助成金の雇用管理制度助成コース」の活用事例です。

出典:厚生労働省
この事例では「従業員が職場に定着してくれるようにしたい」という課題に対して、以下の対策を行っています。
- 評価・処遇制度の導入
- 階層別研修制度の整備
- 健康づくり制度の導入
- メンター制度の導入
なお、これらすべての実施を行う必要は、必ずしもありません。規定では、雇用管理制度のうち、いずれか1つ以上を導入・実施して離職率の目標を達成すれば、助成金を受給できます。
つまり、メンター制度の導入のみでも助成金の申請は可能ということです。
2. 助成金が申請できるメンター制度の7つの要件

メンター制度を導入すれば助成金を受給できる可能性がありますが、どんなメンター制度でもOKというわけではありません。助成金が申請できるメンター制度には、7つの要件があります。

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
2-1. 定められた定義を満たした制度であること
1つめの要件は「定められた定義を満たした制度であること」です。
その定義とは、こちらです。
通常の労働者に対するキャリア形成上の課題および職場における問題の解決を支援するためのメンタリングの措置であること。
会社や配属部署における直属上司とは別に、指導・相談役となる先輩(メンター)が後輩(メンティ)をサポートする制度であること。
出典:厚生労働省
メンター役は、社外の外部メンターへ依頼することも可能です。その場合には、以下の条件があります。
支援機関や専門家等による外部メンターを活用する場合でも差し支えありません。その場合のメンターは、外部メンターに係るサービスを業として提供し、メンタリングに関する知識、スキル(コーチング、カウンセリング等)を有しており、メンターとして適当な者であることが必要です。
出典:厚生労働省
2-2. メンターへの講習を実施すること
2つめの要件は「メンターへの講習実施」です。
メンターに対し、民間団体等が実施するメンター研修、メンター養成講座等のメンタリングに関する知識、スキル(コーチング、カウンセリング等)の習得を目的とする講習を受講させること。
出典:厚生労働省
「民間団体などが実施する講習の受講」が要件となっている点に注意してください。社内で講習会を実施するだけでは不十分で、社外の研修や講座を利用する必要があります。
2-3. メンターへの講習費用は全額事業主が負担すること
3つめの要件は「メンターへの講習費用は全額事業主が負担」です。
2の講習を受講する際のメンターの賃金、受講料、交通費を要する場合、全額事業主が負担しているものであること。
出典:厚生労働省
講習にかかった費用は、すべて事業主側で負担する必要があります。
メンター研修や養成講座の費用はさまざまですが、例えば日本メンター協会の主催するメンター養成講座の場合、以下の通りとなっています。
2-4. 面談方式のメンタリングの実施すること
4つめの要件は「面談方式のメンタリングの実施」です。
メンター、メンティによる面談方式のメンタリングを実施すること。
※面談方式のメンタリングを補完する目的で電話やメール、テレビ電話等を活用することは可能です。
出典:厚生労働省
「メンタリング」とは、メンター(先輩社員)がメンティ(後輩社員)を、対話による気付きや助言を通して育成する方法を指す言葉です。
「面談方式のメンタリングを実施する」と明記されているので、メンターとメンティが1対1で定期的な面談を実施する必要があります。
2-5. メンター制度の事前説明を実施すること
5つめの要件は「メンター制度の事前説明の実施」です。
メンター、メンティに対し、メンター制度に関する事前説明を行うこと。
出典:厚生労働省
メンター制度の導入前に、社内に向けて説明会の実施が必要です。
2-6. 労働協約または就業規則へ明示すること
6つめの要件は「労働協約または就業規則への明示」です。
当該制度が実施されるための合理的な条件及び事業主の費用負担が労働協約又は就業規則に明示されていること。
出典:厚生労働省
メンター制度をただ導入するだけでなく、労働協約や就業規則を改定し、メンター制度の記載を盛り込む必要があります。
2-7. 退職予定者のみを対象としないこと
7つめの要件は「退職予定者のみを対象としない」です。
雇用管理制度整備計画期間内に退職が予定されている者のみを対象とするものでないこと。
出典:厚生労働省
「雇用管理制度整備計画期間内」という言葉が出ていますが、これは申請に必要な「雇用管理制度整備計画」を作成するときに設定するものです。
詳しくは後ほど「4. メンター制度の助成金を申請し受給するまでの流れ」の章で解説しますので、そちらをご確認ください。
このように、助成金の申請をするためにはさまざまな要件があり、独自のメンター制度を作ってしまうと助成金が支給されない可能性がありますので注意しましょう。
3. メンター制度の助成金 Q&A

本章ではよくある質問をQ&A式でまとめました。理解を深めるためにお役立てください。

3-1. 【Q1】離職率の算出方法を詳しく知りたい
離職率の算出方法は、以下の通りです。

出典:厚生労働省
少々ややこしいのですが、離職率の計算を間違えると助成金の受給ができなくなる可能性がありますので、ひとつずつ丁寧に計算しましょう。
3-2. 【Q2】57万円の受給に必要な離職率低下の目標値は?
受給に必要な「低下させる離職率ポイント(目標値)」は以下の通りです。

出典:厚生労働省
低下させなければならない離職率ポイントは社員数によって大きく異なることに注意してください。社員数が少なくなればなるほど、大幅な改善が求められます。
3-3. 【Q3】満たすと15万円プラスされる生産性要件とは?
まず生産性要件を判定するために必要な「生産性」の計算式は以下の通りです。

出典:厚生労働省
助成金が割増されるための「生産性要件」は、以下の通りです。
助成金の支給申請を行う直近の会計年度における「生産性」が、
- その3年度前(※1)に比べて6%以上伸びていること または、
- その3年度前(※1)に比べて1%以上(6%未満)伸びている(※2)こと
(※1) 3年度前の初日に雇用保険適用事業主であることが必要です。また、会計期間の変更などにより、会計年度が1年未満の期間がある場合は、当該期間を除いて3年度前に遡って算定を行います。
(※2) この場合、金融機関から一定の「事業性評価」を得ていること
出典:厚生労働省
生産性要件の具体的な算定は、厚生労働省が提供している生産性要件算定シート[Excel形式:26KB] を用いて計算します。
詳しくは厚生労働省の「労働生産性を向上させた事業所は労働関係助成金が割増されます」のページをご確認ください。
3-4. 【Q4】メンター制度の見直しでも助成金はもらえる?
既存のメンター制度の見直しでは、助成金は受給できません。「新たに雇用管理制度の導入・実施を行う」ことが、支給の要件になっています。
ただし、メンター制度以外の他の雇用管理制度(※)と組み合わせれば、メンター制度をすでに導入済の企業でも申請のチャンスはあります。
※助成金の対象となる雇用管理制度は次の5つです。
①評価・処遇制度
②研修制度
③健康づくり制度
④メンター制度
⑤短時間正社員制度(保育事業主のみ)
3-5. 【Q5】外部メンターでもOK?
外部メンターでも、助成金は受給できます。外部メンターの場合は、以下を満たしていることが必要です。
- 外部メンターに係るサービスを業として提供している
- メンタリングに関する知識、スキル(コーチング、カウンセリング等)を有しており、メンターとして適当な者である
3-6. 【Q6】助成金の対象となる事業主は?
助成金の対象となる事業主は、以下の通りです。
- 雇用保険の適用事業の事業主である
- 法令に定められた定期健康診断等を実施している
- 社会保険の適用事業所であること、対象事業所に雇用される労働者が社会保険の被保険者である(社会保険の要件を満たす者に限る)
なお、過去に他の助成金を受給している場合・離職者がいる場合など、さらに諸条件を満たす必要のあるケースもあります。詳細は最寄りの都道府県労働局でご確認ください。
4. メンター制度の助成金を申請し受給するまでの流れ

本章では、「メンター制度を申請したい」という方のために、メンター制度の助成金を申請し受給するまでの流れをご紹介します。

4-1. ステップ①「雇用管理制度整備計画書」を作成する
最初のステップは「雇用管理制度整備計画書」を作成することです。

この書式は、厚生労働省サイト内「人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース・介護福祉機器助成コース・介護・保育労働者雇用管理制度助成コース)各様式ダウンロード」のページからWordまたはPDF形式でダウンロードできます。
書式をダウンロードすると、【提出上の注意】や【記入上の注意】などの注意書きが、2ページにわたって細かく記載されています。

まずは、これらを読み込み、理解するところから始めましょう。
計画を立てる対象の期間は「3ヶ月以上1年以内」と定められています。この期間内に目標の離職率低下を達成できるように計画しましょう。
4-2. ステップ②「導入するメンター制度の概要票」を作成する
次に「導入するメンター制度の概要票」作成します。
書式は、ステップ①の計画書と同じく「人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース・介護福祉機器助成コース・介護・保育労働者雇用管理制度助成コース)各様式ダウンロード」のページから入手できます。

記入するのは以下の3項目です。
①現状・課題
②制度の概要、制度が実施されるための合理的な条件、事業主の費用負担等
③施行日等
計画書と同様に、詳しい注意書きが付属しています。よく読んでから作成を進めましょう。
4-3. ステップ③計画認定申請を行う
「雇用管理制度整備計画書」と「導入するメンター制度の概要票」が完成したら、作成した計画を認定してもらうための申請(計画認定申請)を行います。
計画認定の申請方法について、以下の表にまとめましたのでご覧ください。
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申請先 |
本社の所在地を管轄する各都道府県労働局 |
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必要書類 |
①「人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)雇用管理制度整備計画(変更)書」(様式第a-1号) ②「導入するメンター制度の概要票」(様式第a-1号 別紙4) ③「事業所における雇用管理制度対象労働者名簿」(様式第a-1号 別紙7) ④「事業所確認票」(様式第a-2号) ⑤現行の労働協約または就業規則 ⑥雇用管理制度を新たに導入するにあたり変更する予定の労働協約または就業規則の案 ⑦対象事業所における計画時離職率の算出に係る期間の雇用保険一般被保険者の離職理由等がわかる書類(離職証明書(写)等) ⑧事業主が、法令で定める健康診断を実施していることが分かる書類(医療機関等との健康診断実施にかかる契約書(写)、領収書(写)等) ⑨対象労働者が「通常の労働者」の要件を満たすことが確認できる書類(対象労働者の労働条件通知書または雇用契約書など) ⑩事業所が社会保険の適用事業所であることが分かる書類(社会保険料納入証明書(写)、社会保険料納入確認書(写)等) ⑪事業所の労働者が社会保険の被保険者であることが分かる書類(賃金台帳(写)など社会保険の支払いが分かる書類) ⑫その他管轄労働局長が必要と認める書類 ※(様式●●)と記載のある書類はこちらのページからダウンロードできます。 |
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提出期限 |
計画開始日からさかのぼって6ヶ月前〜1ヶ月前の前日まで |
申請後、計画した内容が審査され、適当であると認められれば「認定通知書」により通知されます。
4-4. ステップ④雇用管理制度の導入・実施
無事に計画が認定され認定通知書が届いたら、「雇用管理制度の導入・実施」のステップに入ります。いよいよメンター制度のスタートです。
ここで「導入」「実施」の2つの言葉が登場していますが、それぞれ定義が定められていますので以下をご確認ください。
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導入 |
労働協約または就業規則を変更することにより、雇用管理制度を新たに定めること |
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導入日 |
雇用管理制度を新たに定めた労働協約または就業規則の施行年月日 |
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実施日 |
メンター制度の導入を経て、制度に基づく面談方式によるメンタリングを行った日 |
これらの導入・実施は、労働局に提出した「雇用管理制度整備計画書」に記入した「計画期間」の開始日までに行う必要があります。
認定を受けた計画通りにメンター制度が導入・実施しないと助成金の支給対象となりませんので、ご注意ください。
4-5. ステップ⑤助成金の支給を申請する
メンター制度を導入・実施し、「雇用管理制度整備計画書」に記入した計画期間が過ぎ、さらにメンター制度実施後の離職率の算定期間(12ヶ月)が過ぎたら、助成金の申請を行います。
ここで「申請期間の考え方」について整理しておきましょう。

出典:厚生労働省
メンター制度の助成金は「今までの離職率よりも、制度導入後の離職率が下がり、その数値が目標を達成した場合」に支給されます。
上図では「計画時離職率=今までの離職率」、「評価時離職率=制度導入後の離職率」です。両方とも12ヶ月で算定します。
プロセスをまとめると以下の通りです。
①メンター制度を導入・実施する
②計画書に記入した計画期間が完了する
③その後12ヶ月が経過する
④12ヶ月の離職率を算定する
⑤離職率が目標まで下がっていたら助成金の支給を申請する
なお、助成金の支給申請は、評価時離職率(制度導入後の離職率)の算定期間の末日の翌日から2ヶ月後までです。
最初に計画書を提出してから1年半〜2年以上後に支給申請のタイミングがやってきます。うっかり忘れないよう注意が必要です。
「生産性要件」を満たしている場合には、このタイミングで一緒に申請をします。
支給申請の詳細は、以下表をご確認ください。
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申請先 |
本社の所在地を管轄する各都道府県労働局 |
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必要書類 |
①「人材確保等支援助成金(雇用管理制度等助成コース/目標達成助成)支給申請書」 ②「事業所確認票」(様式第a-2号) ③ 「事業所における雇用管理制度対象労働者名簿」(様式第a-1号 別紙7) ④対象事業所における評価時離職率算定期間の雇用保険一般被保険者の離職理由等がわかる書類 離職証明書(写) 等 ⑤導入した雇用管理制度の内容が確認できる以下のいずれかの書類 ⑥事業主が、法令で定める健康診断を実施していることが分かる書類(医療機関等との健康診断実施にかかる契約書、領収書 等) ⑦事業所が社会保険の適用事業所であることが分かる書類(社会保険の要件を満たす場合に限る。)社会保険料納入証明書(写)、社会保険料納入確認書(写)等 ⑧導入した雇用管理制度を実際に実施したことが確認できる書類
※(様式●●)と記載のある書類はこちらのページからダウンロードできます。 |
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提出期限 |
評価時離職率の算定期間の末日の翌日から2ヶ月後まで |
5. 助成金を確実に受給したいなら押さえるべき3つのポイント

最後に「助成金を確実に受給したいなら押さえるべき3つのポイント」をご紹介します。
5-1. ポイント①受給要件をきちんと満たす
まず第一に抑えておきたいポイントは、「受給要件をきちんと満たす」ことです。というのも、メンター制度の助成金は、要件をしっかり満たすことさえできれば、原則として受給できるものです。
ただし、要件が煩雑なため、丁寧に確認しながら準備を進める必要があります。まずは最寄りの都道府県労働局へ担当者が確認に行くことから始めましょう。
本記事で要件について詳しく解説しましたが、要件は変更になることがあります。必ず最新の資料と照らし合わせて、再度ご確認ください。
5-2. ポイント②わかりやすく正確な申請書類を作成する
次に「わかりやすい申請書類を作成する」ことも重要なポイントです。
メンター制度の助成金を受け取るためには、雇用管理制度整備計画をはじめとする数々の書類を作成する必要があります。
記載内容をわかりやすくしたり間違いをなくしたりと、書類の精度を高めれば、その分スムーズに申請が通りやすくなります。
特に、雇用管理制度整備計画書に記載する「離職率」の計算には注意してください。この数字が、労働局で計算する離職率と一致しなければ、計画は認定されません。
- 雇用保険被保険者の数
- 離職者数
- 定年退職または重責解雇した者
などの数を正確に把握した上で、各種数字の算出や記入を行うようにしましょう。
5-3. ポイント③離職率の低下・生産性の向上が見込めるタイミングで申請する
最後に「離職率の低下・生産性の向上が見込めるタイミングで申請する」ことを目指してください。
メンター制度の助成金は、離職率の低下や生産性の向上の「成果」に対して支給されるものです。
時期によっては、メンター制度導入とは別の要因で、離職率や生産性が悪化することもあるでしょう。あるいは逆に、前年度の離職率が良すぎるために、目標の離職率の低下ポイントを達成するのが難しいケースもあります。
離職率の低下や生産性の向上が見込めるタイミングを見極めて申請することも、助成金を受け取りやすくするテクニックです。
6. まとめ
メンター制度に関わる助成金は「人材確保等支援助成金の雇用管理制度助成コース」です。
金額は離職率低下の目標達成で57万円、生産性要件を満たすと15万円プラスされて72万円となります。

助成金が申請できるメンター制度には、以下7つの要件があります。
①定められた定義を満たした制度であること
②メンターへの講習を実施すること
③メンターへの講習費用は全額事業主が負担すること
④面談方式のメンタリングの実施すること
⑤メンター制度の事前説明を実施すること
⑥労働協約または就業規則へ明示すること
⑦退職予定者のみを対象としないこと
メンター制度の助成金を申請し受給するまでの流れは、以下の通りです。
ステップ①「雇用管理制度整備計画書」を作成する
ステップ②「導入するメンター制度の概要票」を作成する
ステップ③計画認定申請を行う
ステップ④雇用管理制度の導入・実施
ステップ⑤助成金の支給を申請する
助成金を確実に受給したいなら、以下3つのポイントを押さえてください。
ポイント①受給要件をきちんと満たす
ポイント②わかりやすく正確な申請書類を作成する
ポイント③離職率の低下・生産性の向上が見込めるタイミングで申請する
メンター制度の助成金は、申請の手間はかかるものの、チャレンジする価値は十分にあります。何より、助成金をきっかけにメンター制度を導入することで、離職率を下げて人材の定着を図ることができます。
さっそく最寄りの都道府県労働局への問い合わせから、アクションを起こしてみてください。

