
「会社に行かなくなってから従業員同士の連携が弱くなってきてしまった。」
「顔を合わせずはたらく期間が長くなるにつれて、誰かに何かを頼んだり、相談をしにくくなってきた。」
新型コロナウイルスの終息が見えずテレワークが長期化する中、こうした悩みを抱える企業が増加しています。
このような課題はズバリ「従業員同士のコミュニケーション不足」から生まれるものだと考えられます。オフィスと異なり気軽なコミュニケーションが取れず、互いに何をしているのかがわかりにくいテレワークでは、放っておくと従業員同士のコミュニケーションが減り、心のつながりや組織としての一体感がどんどん希薄化していってしまいます。
本記事では、テレワーク長期化で深刻化するコミュニケーション不足に効くおすすめツールと、テレワーク下の組織づくりで心に留めておくべき、大切な考え方をご紹介します。
テレワークの導入を検討中の方、また既に導入したけれど、テレワーク下のコミュニケーションが上手くいかず悩みを抱える皆さまに、ぜひ読んでいただきたい内容になっています。
本記事が、長期戦覚悟のテレワークを乗り越える一助になれますと幸いです!
1.テレワーク長期化により深刻化する「コミュニケーション不足」
1-1.テレワークとは
テレワークとは、「tele = 離れた所」と「work = はたらく」をあわせた造語です。
パソコンやインターネットなど情報通信技術を活用して、はたらく場所や時間にとらわれない柔軟なはたらき方のことです。「リモートワーク」や「在宅勤務」など呼称は様々ですが、基本的に同様の意味として広く認知されています。
テレワークとは|日本テレワーク協会
テレワークについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
テレワークとは?|導入の効果、導入時の検討事項、問題解決策まで
1-2.新型コロナウイルス感染拡大によりテレワーク導入企業が増加
昨今の新型コロナウイルスの感染拡大により、テレワーク導入企業が増加しています。
ONE TEAM Labを運営するUnipos社による「テレワーク長期化に伴う組織課題」に関する意識調査によると、全国でテレワークを実施している上場企業に勤務する従業員にテレワークの導入状況を聞いたところ、
2020年2月以降に開始と回答した人の合計割合が約49%にのぼりました。また、2020年4月上旬の緊急事態宣言以降に開始した企業の割合は14.1%となりました。

【緊急事態宣言の延長検討に伴う上場企業800名調査報告】 テレワークで社員の44%が「チームの生産性が低下」 ー管理職の半数以上が「部下の仕事ぶりが分かりづらい」ー
1-3.テレワークの「コミュニケーション不足」がもたらす課題
早くから導入開始した企業では数ヶ月が経過し、テレワークが長期化しています。
テレワークの長期化はコミュニケーション不足を招き、組織に様々な課題をもたらします。
ONE TEAM Labを運営するUnipos社の調査によると、『テレワークが長期化したら深刻化すると思う課題は何ですか』と質問したところ、「コミュニケーションの取りづらさ」が管理職と一般社員の双方で1位となっています。

例えばあなたの会社では、テレワークになってから以下のような課題が目立ってきてはいないでしょうか。
1.「仕事を1人で抱えこみがちになる」
顔を合わせず働く期間が長くなるにつれ、誰かに何かを頼んだり、仕事の相談がしにくくなっていく。物理的距離が開くと、どうしても心の距離も離れていってしまいがちです。そうした感覚は、テレワークを続ける私達1人ひとりにとって、決して身に覚えのないものではないでしょう。
2.「雑談がなくなり、ストレス解消やアイディア創出の機会が減る」
業務時間中オフィスに居ると仕事以外の交流も生まれます。昼休憩・喫煙所などでの他愛もない雑談や相談は、ストレス解消やアイディア創出の場になっていることが多いのですが、テレワークではそうした機会が失われてしまします。
3.「仕事の評価が、成果に偏りがちになる」
テレワーク下では仕事のプロセスが見えにくくなるため、これまで以上にその成果が問われることになります。オフィスで働いていた時には部下の頑張る姿を目にしたり、ふと聞こえてくるやりとりや、何気ないコミュニケーションから仕事への取り組みを知ることができましたが、テレワークではそうしたことができません。仕事の過程が見えにくくなる分、仕事の成果を明確に定義して評価する、成果主義が加速しがちになります。
こうした課題はテレワークでなくとも、日頃から向き合うべき組織課題です。
ただ、ふだん顔を合わせて働いているとなんとなくコミュニケーションが取れている気になってしまい、そうした課題の芽は見過ごされがちです。
こうした課題を放置しておくと、個々のモチベーション・エンゲージメントの低下につながり、結果として組織全体の生産性の低下を引き起こしていまします。
「テレワークが終わるまでの辛抱」
解決を諦めるのではなく、今こそそうした組織課題に向き合うことで、
「より良い組織に変われる大きなチャンス」
このように捉えるべきではないでしょうか。
2.「なし崩しテレワーク」を防ぐには
次の3章から、これまで見てきた長期的なテレワークで起こりうるコミュニケーション課題の解決策として、webツールをご紹介していきます。
ですがその前に一つ、意識していただきたいことがあります。
それは離ればなれで働く今だからこそ、「普段以上に従業員同士のつながりを強化し、信頼関係を維持することが大切」だということです。
これは「ツール」を導入しただけでは、そうした課題全てを解決するのは難しいということです。
例えば、コミュニケーション活性化も視野に入れてチャットを導入したのに
「チャットツールを導入したが業務報告に利用するだけ」
といった使われ方になってしまったら、それは技術課題対策をしただけの「なし崩しテレワーク」と言えるのではないでしょうか?
コミュニケーションをとるだけの手段として、ツールの利用を強化しても、課題の根本解決には不十分です。
課題の根源が「従業員同士の信頼関係の構築」であることをしっかり心に留めて、ツールを使用することが大切です。
こうした考えを元にONE TEAM Labを運営するUnipos社でも、サービスを提供しております。
テレワーク中も社内コミュニケーションを活性化させる「Unipos(ユニポス)」詳細はこちら
3.ツール紹介
3-1.ツール導入前に検討・再確認したいこと
ツールを検討する際に、抑えておくべき確認事項は以下2点です。
①価格について
導入時に無料で利用できるツールもありますが、ツールの機能の充実具合や情報の安全性によって値段が異なります。また長期的にツールを利用する上でコストが掛かりすぎることも会社にとってデメリットにもなりかねません。利用状況や目的に応じて、この2つをチェックすると良いでしょう。
②安全性について
急激なユーザー数の増加を背景に、セキュリティ対策やプライバシー保護上の不備に対する指摘が相次いでいるツールも存在します。会社の機密情報をしっかりと守りためにも最新の情報をチェックすることを心がけましょう。また、操作ミスによる機密情報の流出などを防ぐためにも操作が簡単であったり、機能が必要最低限であるスモールスタートから始められるツールを選ぶのも、安全性を高めるための選択基準のひとつとして意識することが大切でしょう。
3-2.目的別!おススメツール紹介
まずは本記事のテーマである、テレワーク下でのコミュニケーションや信頼関係構築を助けてくれるツールをご紹介します。さらにその上で、勤怠管理や・ペーパーレスツールなど、その他テレワークを成功させる必須ツールについてもご紹介します。
【コミュニケーション・信頼関係構築】
ピアボーナス:感謝の言葉と少額のインセンティブで社員同士のつながりを強固にしよう
ピアボーナスとは「Peer(同僚、仲間)」と「Bounes(ボーナス)」が合わさってできた造語で、従業員同士が送り合う「感謝・称賛のメッセージ」と「少額のインセンティブ」のことです。従業員同士が送り合う最大のメリットは「インセンティブ」ではなく「日々誰かから認めてもらえるという」という「人とのつながり」を実感できるツールです。
組織の一体感を生み出すだけでなく、心理的ハードルが下がることでより仕事に対して従業員一人ひとりが前向きに積極的にはたらくことができます。
Unipos(ユニポス)
■料金 ※1ユーザー単位(月払い)
・Basic
・Enterprise
・Enterprise plus
※料金の詳細については下記にてご確ください。
料金・資料などの詳細はこちら
■特徴
従業員同士が、日頃の仕事の成果や行動に感謝・賞賛するメッセージとともに、ポイントを送りあえるwebサービスです。
ポイントは、成果給として従業員に還元する他に、Amazonギフト券やお菓子など各社自由な形で設定できます。
受け取ったポイントを従業員が支援したいNGO/NPOへと寄付するSDGsプランなどもあります。
テレワーク中も 仲間の貢献を見える化し 組織を強くするなら
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Hey Taco!

■料金 ※1ユーザー単位(月払い)
・60日間無料
・$3,00
■特徴
Slack上でタコスの絵文字を送りあうボット型ツールです。1日に送りあえるタコスは1人5つまでと決まっています。
現金を送り合うのではなく、獲得したタコスの個数に応じて、事前に設定した特典を「褒美」としてもらえることができます。
HeyTaco! – Build stronger happier teams
チャットツール:雑談チャットの作成など、気軽な交流の場をつくろう
チャットツールには、コミュニケーションコスト(書く、読む)がメールよりも少ない、距離の離れた部門にも気軽に連絡ができる、情報格差をなくすことで意思決定速度があがる、などのメリットがあります。
メッセージを送り合うといった点では、広く国内で認知されているチャットアプリ(LINEなど)と基本的には同じですが、チャットツールでは、情報共有できる範囲を細かく設定することなど、ビジネス向けの配慮がなされたつくりになっています。
ビジネスシーンでは業務の報告チャットとその他の交流チャットと分けて利用されている方も多いと思われます。あまり会社に馴染めていない新入社員や中途社員にとっても、分けることによって発言の心理的ハードルが下がり、些細な疑問など積みかさなると負担になってしまうことも解消される場になるでしょう。
Slack

■料金 ※1ユーザー単位
・スタンダード
960円 (月払いの場合)
850円 (年払いの場合)
・プラス
1800円(月払いの場合)
1600円(年払いの場合)
Enterprise Grid
こちらのプランの見積もりを希望の場合はSlack の営業担当者までお問い合わせ
■特徴
Slack上でチャンネルを作成し、チャットベースでコミュニケーションを取ることができます。ファイルの共有や、検索することでチャンネルに自由に参加できるほか、2000以上のアプリと連携することが可能です。利用するツールを一つにまとめることで、情報の分散することでの取りこぼし防止、収集時間の短縮を上げて生産性を高めることができます。
その仕事、Slack で。
web会議ツール:「顔が見える」をいかしたコミュニケーションをしよう
テレワーク導入企業が増加する中、特に需要が高まっているのがこのweb会議ツールです。メッセージのやり取りや・録画機能・ファイルの共有などの基本機能に加え、アカウントの背景変更などができるツールもあり、視覚的に楽しくビデオ会議を行うことができます。
最近ではweb会議ツールを用いたオンライン飲み会などもメディアにも取り上げられ話題になり、世間一般にもweb会議ツールが認知されてきました。
ONE TEAM Labを運営するUnipos社では、自宅勤務ならではの運動不足解消のために、web会議ツールを利用して、フィジカルケアの教室などを定期的に開催しています。急激な需要拡大により、他のリモートツールとの連携や、新たな機能の追加が見込めるでしょう。人数や利用目的に沿ったweb会議ツールを利用することで、テレワークにおいても効率的で生産性の高い会議になるはずです。
zoom

■料金
・基本
無料
・プロ
2000円(月払いの場合)
1675円 (年払いの場合)
・ビジネス ※最低10ホスト
27000円(月払いの場合)
22416.67円(年払いの場合)
・企業 ※最低100ホスト
営業部にお問い合わせ
■特徴
メールやカレンダーと同期することができ、あらゆるデバイスから接続することが可能。無料版では最大100人まで同時参加が可能ですが、一回40分までの制限があります。料金プランの変更によって参加人数や利用時間などが機能の拡張することで大人数のweb会議やセミナーなど幅広く利用可能。最近では企業ユーザーだけでなく、個人の利用の需要も高まってきており、「zoom飲み」といったzoomを用いた飲み会なども流行しています。
Zoom: Video Conferencing, Web Conferencing, Webinars, Screen Sharing
Microsoft Teams

■料金
・基本
無料
・BusinessBasic
¥540 (年間契約)※年間契約の場合最初の6ヶ月は無料
・BusinessStandard
¥1,630 (月間契約)
¥1,360(年間契約)
・E3
¥2,170(年間契約)
■特徴
Microsoftが運営するMicrosoft Teamsの強みはOffice365との連携です。現在、Microsoft Teamsで大人数で会議などを行った場合、最後に発言した4人の参加者のビデオしか表示されません。その他はアイコンのみの表示となっています。4月14日(現地時間)にweb会議で最大9名の参加者を同時に表示する機能を導入すると発表しており、4月末までに実装される予定。より多くの参加者の表情が同時に確認ができることで、さらに自然な会議がweb会議上でもできるでしょう。
チャット、会議、通話、コラボレーション
【その他必須ツール】
ここでは、直接的にコミュニケーション課題に効くツールではありませんが、
テレワークを上手く活かせるための、必須ツールを紹介します。
勤怠管理ツール:心の切り替え、時間にメリハリをつけよう
勤怠管理ツールを用いることで、社員の就業状況を見える化するほか、作業の一括化により事前の休暇申請や給与計算などの手間が削減されます。また働きすぎの防止にもつながるために、社員にとっても仕事のオン・オフを切り替えるきっかけなるでしょう。
MINAGINE

■料金
料金につきましては下記のご利用料金シュミレーションからご確認ください。
勤怠システム導入したらいくらになる!?ご利用料金シミュレーション
■特徴
勤怠情報をリアルタイムに収集・集計およびデータ出力することが可能となります。
新型コロナウイルスの拡大に伴い、テレワークの環境整備をサポートするために2020年4月1日から2020年6月30日の期間、クラウド勤怠システム「MINAGINE就業管理」のいくつかの機能を無償で提供することを発表しています。
【MINAGINE就業管理】3カ月間無償提供いたします
1)申込期間:2020年4月1日から2020年5月31日
2)無償提供期間:2020年4月1日から2020年6月30日
・打刻機能
・タイムカード機能
・タイムカード出力機能
・設定サポート
・緊急対応
ペーパーレスツール:資料の共有を効率化
重要な書類にはんこを押すために出社をして、非効率な状況になっていないでしょうか?
ペーパーレスツールを用いることで、紙で運用管理していたものをデータで直接やり取りを行います。契約するまでの手間や時間の短縮や人的リソースや印刷などの直接的コストの削減など、様々なメリットがあげられます。
日本の法律では基本的に契約方式は自由かつ、印紙税が不要であることも導入推進のポイントになるでしょう。
CLOUDSIGN

■料金(月額固定費※送信件数ごとの費用 200円が加算されます。)
・無料プラン(ユーザー数1名)
・Standard
10,000円 ~
Standard plus
20,000 円~
Business
100,000 円~
■特徴
事前に内容についてお互いの合意が済んでいる契約書・発注書などの書類をアップロードし、相手方が同意することにより、相互同意がなされたことを示す電子署名が施されるサービスです。
また電子署名が施された書類の保管、管理もサービス上で行うことができます。日本の法律では基本的に契約方式は自由。電子データには印紙税が不要という利点などもあります。
現在、クラウドサインでは医療機関に一定の期間無償提供を開始しております。
期間:2020年4月~2020年9月末 (収束の状況により延長する場合あり)
〈申し込みフォーム〉
医療機関を対象とした無償プランお申し込み
4.最後に
いかがだったでしょうか。
本記事では、長期的なテレワークで起こりうる従業員同士のコミュニケーション不足を打開したい方向けにおすすめのツールを紹介させていただきました。
最後にテレワークを行う上でツール以外で気をつけておきたいポイントを紹介したいと思います。
〈ツールを利用する上で気をつけたいこと〉
1.自宅のIT環境設備について
テレワーク環境を整える上で、Wi-Fiなどネットワーク環境について再度確認しましょう。web会議やwebセミナーを行う際に、ブツブツと音声や動画がとぎれてしまうと「伝えたい情報が正確に相手に届かない」ということにもなりかねません。
また、2017年3月10日のBBCの釜山大学校のロバート・ケリー教授のインタビュー中に、子供2人が部屋に乱入して話題になったのをご存知でしょうか。映像はまたたく間にYou Tubeで拡散され一躍有名人となりましたが、自宅でテレワークを行う際にプライバシーを守る、相手に配慮するという点でも背景などにも気をつけましょう。ツールの機能などに備わっている背景をぼかしたり、変更するなど活用しましょう。
2.テレワークマナーを意識しよう
テレワークで仕事を行う際に、就業時間外につい連絡をとってしまうことがあります。緊急の対応を取らなくてはならないという不測の事態では仕方のない点もありますが、あくまで受け取る側のその分の負担や生活への支障についても念頭に置くことが重要です。
以上のことも踏まえてテレワークの長期化も乗り越えましょう!
(withコロナ時代も乗り越えましょう!)