組織目標の立て方と社員に浸透させるためのマネジメントのポイント

3. 組織目標を達成し浸透させるための方法

作り上げた組織目標は達成することに意味があります。
組織目標を達成するための方法と、社員一人ひとりに浸透させる方法を紹介します。

組織目標と個人目標を連動させる
達成可能なラインの目標を設定する
リーダーシップの発揮によるチームの牽引
組織目標を体験として浸透させる
ピアプレッシャーを働かせる

社員が目標の達成意識を保つためには、管理職によるマネジメントが重要です。

3−1. 組織目標と個人目標を連動させる

組織目標の達成には、社員の力が不可欠です。社員のモチベーションを高め、生産性を向上させるためには、組織目標と個人目標を連動させるのが効果的です。

まずは管理職に対して組織目標を理解してもらい、各々の部下へのフィードバックを行います。
部下への指導を適切に行うためには、目標達成のための考え方や数値目標の確認など、管理職が自分なりに要件を噛み砕いて理解しておく必要があります。

前述した、組織目標が個人の達成すべき目標へとつながっていく、OKRの導入も方法の一つです。
自分の目標が評価や報酬だけでなく、組織の目標達成につながると意識することで、社員のモチベーションアップが期待できます。

株式会社サイバーエージェントの企業例(2017年時点)

株式会社サイバーエージェントでは、組織目標に紐づいた内容として社員個人が自分の目標を決定。
具体的な成果目標や行動目標に落とし込み、社員同士で言語化することを重視しています。

目標は組織ごとに冊子やポスターにまとめて誰もが確認できるようにし、アウトプットするようにしています。

納得感の持てる目標を社内へ向けて宣言することで、達成のモチベーションを高める狙いがあるのです。

出典:あしたの人事オンライン・サイバーエージェント流の目標設定は現場の巻き込みが肝!? -執行役員 武田丈宏さん インタビュー前編-
https://www.ashita-team.com/jinji-online/category3/2511

3−2. 達成可能なラインの目標を設定する

割り振られたり、自分で設定した個人目標の達成が難しい、あまりにも高すぎるラインだった場合、モチベーションを維持するのが困難になります。現実的ではない目標は、社員にとって乗り越えられない壁にしかならないからです。

そのため、目標は達成可能なラインに設定するのがよいでしょう。

例えば、売上を前年比150%は難しくても、120 %なら工夫次第で達成できる可能性が見えてきます。
業務内容を見直して効率化を進める、顧客への訪問頻度を20%増やすなど、日々の工夫の積み重ねによって、目標達成のための足場作りができるのです。

3−3. リーダーシップの発揮によるチームの牽引

目標が達成できる社員の育成には、チームを牽引するリーダーの存在が欠かせません。
社員の主体性を引き出し、自発的に目標達成へ向けて動けるチーム作りのためには、リーダーシップが不可欠です。

リーダーとなる管理職は、組織目標への深い理解と部下となる社員への理解が欠かせません。

チーム内のメンバーに対しては、リーダーによる的確なフォローが必要です。
定期的な1on1ミーティングを実施し、社員が持つ課題を解決しながら目標達成のためのサポートができるよう、リーダーとしての役割を発揮しましょう。

また、目標が未達だったとしても、部下を叱責するのは避けるべきです。
目標達成への道のりは社員の能力や部署の環境によっても異なるため、管理職である上司がしっかりと見極めなければなりません。

3−4. 組織目標を体験として浸透させる

日々の業務の中で、組織目標を肌で体感できる機会があれば、社員間へ一気に浸透させやすくなります。
ここでは、株式会社オリエンタルランドが運営する、東京ディズニーリゾートの例を紹介します。

東京ディズニーリゾートでは20194月時点で、社員と準社員を合わせて2万人以上のキャストと呼ばれる従業員が働いています。注目すべきは、キャストの目標が来場者に「ハピネス」を提供することで合致している点です。

結果として、キャストたちは仕事範囲の内外で、自発的な行動が取れるようになっています。来場者のハピネスの実現のための行動が、自然と組織目標の達成へとつながっているのです。

3−5. ピアプレッシャーを働かせる

組織目標の達成にはチームワークが欠かせません。しかし、適度な緊張感も必要です。
和気藹々としたチームなのは大切ですが、目標の達成という緊張感が働くことで、全体を引き締める効果が期待できます。

緊張感はピアプレッシャーと呼ばれ、強く働きすぎると同調圧力を生む原因になりますが、適度に働けせることでメリットが生まれます。お互いの仕事内容を意識して把握することで、フォロー体制が構築されるのです。

適度な緊張感を持たせつつ、組織目標達成のためのチーム運用を心がけていきましょう。

4. 組織目標がない企業の問題点

組織目標の重要性を解説してきましたが、最後に目標がない組織の問題点についても紹介します。
組織目標がなければ方向性がブレてしまい、企業としての今後の成長が期待できないといった問題点があります。

4−1. 企業としての方向性が定まらない

組織を運用していくためには、共通の目的が不可欠です。目標がなければ組織としての方向性が定まらず、経営判断を誤る可能性が高まります。そのような状況下では、次第に社員の心も離れていくでしょう。

組織としても目標を社員に落とし込むのが成長の糧になることを踏まえても、企業という大きな船が進むべき道は明確でなければなりません。

4−2. 企業としての成長が期待できない

組織目標がなければ、企業としての更なる成長が期待できなくなります。
組織として追うべき目標が明確だからこそ、社員は一丸となって生産性を高めるなど、経営をよくするために努力します。

そのため、目標が明確でなければ社員のモチベーション低下を招き、互いに協力しようという考えを失う可能性があります。利己的な考え方が蔓延したり、離職率が上昇したりと、将来的には組織の崩壊をも招きかねないのです。

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5. まとめ

組織目標は企業の成長に欠かせないものであり、社員一人ひとりが業務へのモチベーションを保つために必要だとわかりました。

組織目標を立てる際には、現状の分析と創業時の想いをベースに考えていくとよいでしょう。
社員に理解してもらい、浸透させていくには、管理職によるリーダーシップの発揮が不可欠です。

組織目標を社員の個人目標として落とし込み、達成するためには管理職によるマネジメントが重要といえます。

組織目標の達成のために社員全員が同じ方向を見れるようになるためにも、確かなチームワークの発揮を後押ししていきましょう。

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